タイ
バンコク、カオサンロードの安宿に住み始めて
早、2ヶ月半が過ぎました。
僕の住むホテルのスタッフは、カタカナで「イスラエル」と
入ったTシャツを着たおばはんや、深夜コソコソエロ動画の
収集に励むフロントメンなどキワモノぞろいです
カオサンロードはバックパッカー御用たちの
通りで、安宿や屋台、クラブもあったりと色々便利です。
世界各国から旅行者(白人多し)が集い、その合間で
片足のない男がチップをねだったり、カラオケマシンを背負った盲目の男が
ポップス歌ったり、昆虫の姿焼きを売る屋台があったりと、「喧騒」
の一言に尽きる通りです。
夜は買春を営むオカマちゃんで溢れます。
ちなみに、若槻千夏もお気に入りの場所だそうです。
カオサンロードは、まさに「どこでもドア」みたいな場所で、
この街から世界一周に出かけたり、あるいは長旅の後で
これから日本に帰るという人もいます。
居心地の良さもありますが、どこかへ行くのに、
日本から直接チケットを買うより、バンコクで買ったほうが
はるかに安いので旅人が集まるンでしょう。
タイのこと、旅のことを色々書きました。
【タイのこと】
○ビザ情報
普通に入国した場合は、1ヶ月まで滞在可能。
日本でビザ(今年は無料で取得可能)を取った
場合は、2ヶ月まで滞在可(現地で1ヶ月の延長も可)。
バンコク-ラオスを2ヶ月に一度往復すれば
もっと長くいることもできます。
インド-ネパール間と同じく無限ループゾーン
なんですかね
○物価
宿代:(シングル:ファンのみ)一泊280円~
食費:一食 90円程度(チャーハン、茹でブタご飯等。うまいが油もの多し)
タバコ:170円(高っ!)
ビール大瓶:110円
水1.5リットル:30円
洗濯代:1キロ90円
マッサージ:1時間500円
インターネット:1時間60円~
なので、たまにクラブで遊んだりしても
一ヶ月5~6万円もあれば生活できます。
僕の宿は独房にちょっと毛が生えたような感じです。
窓の外から発情期の猫の声がうるさいです。
アリンコとトカゲも時々出ますが、住めば都という
もんで結構快適です。
○タイの求人情報
月収:84000円(日系コールセンターなど。未経験者可)
月収:168000円(タイ語がしゃべれれば。工場通訳など)
安いですが余裕で食べていけます
○カオサンでタイ人からかけられる言葉
ヨシワラ、ススキノ、ミヤサコッ(?)
○タイという国
●貧富の差激しい
相続税がなく、金持ちは永久に金持ち。貧乏な家に生まれたら
敗者復活は不可能です。貧乏な人間は貧乏なのに、子供を作って、
物乞いや花売りの道具として利用します。
インドほどではないですが、貧富の差はかなりデカイです。
ちなみにインドでは子供の足を切って物乞いに利用する大人
もいるようです。
●王様が一番
どこの家にも店にも王様の写真入カレンダーがあって、ほとんどの国民が王様大好きです。
が、中には好きじゃない人もいるみたいです。
ただ、バレると不敬罪で捕まる可能性あるのでカモフラージュ
で飾ってる人もいるようです。
ビンボー人でも金持ち王様が好きというのは、生まれた時からの
慣わしだからでしょうか。
ちなみに、僕が住んでたオランダのベアトリクス女王は、オランダ人
らしくケチで有名です。あるパーティでは、海外からのVIPにオランダ航空の機内食でもてなしたそうです。
オランダの会社では、「新人は誰でも、一人前になるまでの半年間は無視やいじめを受ける」という奇妙な習慣があるんですが、皇子が就職した時でさえ、そのいじめのターゲットにされたといいます。問答無用っスね。
皇室なのに、近所のスーパーへ買い物にも行く庶民感覚が、国民みんなに愛されてる理由なんでしょう
●娼婦とおっちゃん
街を歩くと、明らかに金で繋がっているおっさんと
タイ人姉ちゃんのカップルを見かけます。
不思議なのが、白人おっさんと一緒にいるタイ人は、不美人や
年増であったりすることが多いです。美的感覚の違いでしょーか。
先日ゴーゴーバーへ行きましたが、10年前行った時より、はるかに
「日本人好み」の顔が増えてましたね。整形、シリコン乳、能面のような白塗りファンデーション。経営者には、日本人もいるというから当然なんですかね。
娼婦の給料は、一回のセックスで4200円くらい。
コンビニ時給が1時間90円にも満たないと聞きますから、
一攫千金をねらって若く貧しい女子たちが、娼婦になるのは
当然のことなのかもしれません。
日本の風俗嬢より、金に対する貪欲さは強いです。
たとえるなら目から冷たいビームが出ている感じ。
愛想がいいのも金目当て。
なので、おっさんとタイ人カップルが屋台飯を食べているのを
見ると、言葉の問題もあるんでしょうが、見ていて悲しくなるほど
会話がありません。「おっさん、がんがれ」とエールを送りたくなる
ほど、彼女たちの逞しさを感じてしまいます。
買春に対しては、否定的な見方もあるンでしょうが、「富の分配」
そのものです。ま、せめてエロ専門のおっちゃんはもうちょっと小奇麗
にして欲しいですなぁ
●警察と坊主
仏教国なんで、坊さんは敬われていますが、
中にはエロ坊主もいます。ある坊さんは、日本人女子500人
切りの経験者で、境内で青カンしているところを見つかり
破門されたそーです。
ケーサツも金大好き。薄給なので、ツーリストを店に案内
してマージンとったり、詐欺まがいのことをやって儲ける
ケーサツもいます。貧しい国のケーサツほど信用できません。
坊主にしても、ケーサツにしてもその職種の「権力」
目当てでなる輩がいるんでしょうなぁ
●コンビニ
商品の納入業者は、ほとんど台車を使いません。みんな背中にダンボールを重ねてうんとこしょっと背負って運びます。逞しいです。
タバコはレジ裏に隠し扉をつけて、銘柄を伝えると扉を開けて
取り出す仕組みなんですが、いちいち扉を閉めるのが面倒らしく
大体開けっ放しです。政府の指導なんでしょうが、意味ないですね。
その昔遊園地の迷路で見た「開きっぱなしの隠し扉」を思い出し
ました。
【旅、バックパッカーのこと】
○バックパッカー向きの仕事
「海外転職に有利な資格」
1位:調理師(最強の職業。寿司握れたら世界どこでも住める)
2位:美容師(ビザがおりるかどうかは微妙。先進国でも使える可能性高い)
3位:ダイビングインストラクター、日本語教師(給料は共に安い。
フィリピンのダイビングインストラクターで月5万ほど。現地で暮らす分には
困らない)
「海外~日本を行ったりきたりに有利な資格」
美容師、看護士、薬剤師など…
カムバックできる専門職が有利ですね
○バックパッカーの愛読書
深夜特急(沢木耕太郎)
印度放浪(藤原新也)
アジアン・ジャパニーズ(小林紀晴)
マリファナ青春旅行(麻枝光一)
ザ・ビーチ(アレックス・ガーランド)
・個人的なオススメ
ライドライドライド(藤代冥砂)
○旅の予算
小学校の卒業アルバムの夢に「世界一周」って書く人いましたが、
果たしてどれくらいの人が実現してるんでしょう。同じように「ケーキ屋さん」の夢もどれくらい実現しているんでしょう。
世界一周に必要な予算は1年で200万くらいと
いわれてます。僕の友人には、アジアのみですが3年180万
で回った人間もいます。かなりのツワモノですね
○一人旅と二人旅
一人旅のいい所:
出会いが多い。孤独に強くなる
二人旅のいい所:
一人旅より、安く済む。感動を共有できる
3人以上の長旅は大体仲間割れします。
二人旅の場合も気心の知れた仲でないと、
割れます。僕は一人旅ばっかですが、旅先で
何度も、仲間割れの愚痴を聞かされました。
仲が良くても、時々別行動を取るのがいいですね
夫婦や、カップルでずーっと何年も旅を
している人がいます。あるバックパッカー夫婦は
「新婚旅行に行ってない」といってました 笑
バックパッカー夫婦に成田離婚はないでしょう
羨ましい限り。
そういえば昔某ホテルのフロントバイトをしていた時、
こんなことがありました。
ある若夫婦が一番安い部屋をチェックインして僕は部屋まで
案内しました。
ドアを開けた瞬間、奥さんが開口一番「せっまーい!」
といってました。旦那の顔は歪んでました。
こーゆーの、ヤですね
道中、どんな最悪の環境でも、悲しい出来事でも、「ネタ」
として考えられる人が貧乏旅行にむいてます
○冷たい日本人
旅をしていると時々、冷たい日本人に出会います。
特にヨーロッパなどに多いですね。
外人と絡む時は「イエース!イエース!プリーズ」
とめっちゃ笑顔でハイテンションなんですが、日本人
に話す時はかなり愛想悪いです。
異国にいるという非日常感をぶち壊されたくないんですかね。
カオサンで一人歩きをしていると、しょっちゅう日本人の
視線を感じます。で、視線の方向に目を向けると目をそらされる。
こちらの場合は冷たいというより、「話すの面倒くさいな」という感覚なんでしょうかね。
ただ、屋台などで飲食中に知り合う場合は、大体みんな価値観が
同じなので結構意気投合できます
○旅の目的
出会いを求める人、遺跡を巡る人、英会話勉強する人、引きこもる人、
女買う人、漫画読み漁る人、やりたい事探す人…
旅をすると色んな人に出会いますが、旅に目的はあってもなくても
どっちでもいーンだと思います。
旅は、
行きたいから、行く。
ただ、それだけです。
学生のとき、どこかの国で日本人の男に「君の旅の目的は?」と聞かれたことがあります。迷った僕は「パスポートのスタンプ集め」と答えました。するとその人に「そんなのイカン」と小一時間説教食らいました。うざいですね。
そういえば、どこかの国の安宿で、バックパッカー同志で車座になって
飲んでた時、「いまこの場で僕らが出会ったのはものすごい偶然だ。
出会いという運命に乾杯」みたいなことをいってる男がいました。
うざいですね。
熱い人、いや、熱いのを押し付けてくる人は苦手です。
旅慣れてくると、観光名所にはだんだん飽きてきます。
居心地のいい場所、何にもない場所、マニアックな場所に喜びを見出すようになってきます。
タイのアユタヤという遺跡の街で、レストランやってる日本人のおっちゃんがいました。
僕「遺跡好きで住んだんですか?」
おっちゃん「いや。なんとなーく」
この、「なんとなーく」という言葉が、旅という行為の自由度とユルさを物語っているような気がします。
成功も失敗もなくて、思い出だけが残るもの、
それが旅なんだと思います。