ヒルズの次は?

2009年10月12日

無職な僕は、英語でも勉強しようかとテキストを見てたんですが、
その中にプレステージ(名声)という単語がありました。


それを見てなぜか浮かんできたのが、札幌の実家近くに
あるアパートです。2階建てで空色のペンキが塗られた
「プレステージ」というアパートで、小学校のクラスメイト
が住んでました。


彼は昔、家の前で僕に「うち、立派でしょ?」と訊いてきました。
名前こそモダンだったものの、壁は煤け、鉛色の階段には泥が
つもっている貧相なアパートだったので返答に困ったのをよく
覚えてます。


日本人は、ヘンテコな漢字のタトゥを入れた外人を笑いますが、
外人的には、プレステージなアパートはどう思うんでしょうね。


「アパート」の他にもいろんな言葉があります。
僕のイメージで低級から高級の順に並べますと…

荘<ハイツ=アパート<ビル<館=マンション……<ヒルズ

となります。


外国では、フラットとかスタジオ(間切り無し一間のみの安物件)
なんて言葉がありますが、日本でも使えば同じ物件でもイメージ
変わるんじゃないでしょうか。

たとえば、

「三好荘」が、「STUDIO MIYOSHI」になれば安普請のアパート
でも、住所見ただけならダマシがききますね。
「緑川村」なら、「ヴィレッジ・グリーンリバー」でいきましょう。


ちなみに、僕は名も無き市営住宅(通称N団地)に住んでた
んですが、住所の表記は、「○○丁目×× N-102」でした。
「団地」が省略されててちょっと嬉しかったのを覚えてます。


大学時代に住んでたのは外見はマンションっぽいのですが、
名前は「○○ハイツ」でした。その名の通り貧相で、4畳ほどの
平行四辺形の部屋の真ん中にぶっとい柱が立っている
独房のような住処でした。

唯一良かったのは、部屋番号669だったことです。
記憶力の悪い僕ですが、同様に6月9日生まれの友達の
誕生日だけは忘れません。
ちなみに、その建物は元病院の上に、444や666なんて部屋も
フツーにありました。


住所で思い出しましたが、京都には「○○条上ル」なんて
住所ありますね。それから、僕の北海道の友達の住所は
「○○群××町」で終わっていて、丁目や番地がありません。

いつか面白い住所に住んでみたいですね。
「○○番地…」「○○番地!」「○○番地?」
みたいのがあればいーのに。
特に、「?」がつけば、古の文化人の出生年のようで
赴きがあります。


さて、今日本でもっとも高級感のある家の名前は「○○ヒルズ」
でしょうか。ビバリーヒルズの影響もあるし、昔から高台の上
は地価が高いからなんでしょう。


貧しい国ほど、川沿いにスラムがあるのは定番です。
ところが先進国になるとそうでもありません。日本だと、
川沿いにある「リバーサイドなんちゃら」なんてマンションは
ちょっとお洒落に聞こえます。井上陽水氏に感謝しましょう。


オランダにはボートハウスなんて小洒落たものもあります。
いつかの僕の夢は、ボートハウスに住むことです。朝起きて小便
しながら、ふと窓外を見ると大西洋のどまん中を漂っていて、
「誰の仕業だ?FBIか?」
なんて展開が一番理想的です。


話はだいぶ反れますが、ヒルズ族、ミッドタウン族のように、
日本人はカテゴライズが好きな民族ですね。週刊誌の影響なん
でしょうか。
ここ最近は○○系なんていう曖昧な「系」という言葉が大流行です。
「IT関係」は直訳すると「それ関係」とますます曖昧です。
また、「IT関係」といえば聞こえはいいですが「エロサイト」といえば
イメージ変わります。先の「STUDIO MIYOSHI」と一緒です。


このカテゴライズ好きの裏には、欧米のような個人主義が徹底せず、
何かしら群れに属していたいという心理があるんでしょうか。
「ヒルズ族のIT関係の彼はコンサバ系で…」
何言ってるかわかりませぬ。


頼むから誰か、孤独でもいーんだって、言ったってください。
大停電のネパールで蝋燭灯しながら、伊集院光の「深夜の馬鹿力」
を聞いてバカ笑いしている小生のような人間もいるんですよ。


面白いもんで、個人主義の国の人間ほど、合唱が好きだと何かの
本で読んだことがあります。サッカーの影響もあるんでしょうが、
イギリスやオランダではあちこちからヨッパライの大合唱が聞こえ
ました。日本では、スナックからはみ出すおっさんの声。
カラオケでは、他人の独唱を聴くフリをしながら選曲…
うーむ、「群れ」が好きな割には面白いギャップですね。


どうせカテゴライズするなら、「系」「派」「族」より、
「組」「興業」「団」なんて男気溢れる言葉を使って欲しい
もんですねぇ。


カテゴライズついでに、未来にできそうなのちょっと妄想しました。

ホントニーゼ(「ほんとにー?」を連発する人)
ナマラー(生ビール、生ハム、生×××…とにかく「生」が好きな人)
チョッキーズ(是が非でも直帰な人)
未熟女(30代女子)
フラミン子(一途な女子)
サダハル(一途な男子)
ドリバー(浮気性の男女。ドリンクバー→とっかえひっかえの意)


さて、「ヒルズ」の次にくるリッチなネームはなんでしょう。
思うに、こういうのは言ったもん勝ちです。


「白金」「成城」「長者丸」というと確かに名前も立派ですが、
「青山」はただの青い山だし、「田園調布」と聞くだけで「調布」
よりリッチに聞こえてしまうのも不思議です。
シロガネーゼは金持ちっぽいですが、本当は「城がねえぜ!」
ってあわくってる武士の意です(零点)


ちょっとずれますが、北海道人ははゴミ捨て場のことを
何の疑問もなく「ゴミステーション」と呼びます。
「ゴミ捨て」からきてるのか、清掃車の回収ポイントという意味で
「駅」を当てているのか不明です。


「気まぐれシェフの○○」と聞くと、美味しそうですが結局
は余りもんだそうです。
僕は「気×がいシェフの○○」なら食べてみたいです。


まっ、やはり浸透させて
しまえばどんな名前でも問題ないんでしょう。


ヒルズの次は何か。


欧米流で行くなら、「サーカス」なんてどうでしょう。
ロンドンの中心街には「ピカデリーサーカス」「オックスフォ
ードサーカス」なんて場所があります。


六本木サーカス!
売れない芸人っぽいですね。


六本木ヒルズ、ミッドタウンのように、上から俯瞰…規模を
拡大していくパターンでいってみます。


六本木シティ!
これだと、なんかまんまな気がしますね


六本木ジャパン!
六本木監督率いる日本代表


カントリー六本木!
なぜか頭にはユタ州のいも畑が浮かびます。
あるいは売れないフォークシンガー。


六本木ランド!
テーマパーク感満載


六本木ワールド!
これだと「伊藤マンション」の場合、「伊藤ワールド」となり、
佐藤氏や鈴木氏が黙ってないでしょう。


六本木プラネット!
場末のゲーセンのような…


ギャラクシー六本木!
場末のパチ屋のような…


六本木パラダイス!六本木ヘブン!
ヘルス?ソープ?


結局、エロが一番デカくて立派。
エロは世界を救うということですね


外来語はもうネタ切れです。
ヒルズの次は「宮殿」でいきましょう。
あ、でも「六本木パレス」となるとやっぱ
エロが絡むなぁ…


※そういえば「ビバリーヒルズ高校白書」の眼鏡優等生、
アンドレア・ザッカーマンは33歳くらいで女子高生や
ってました。なんか、元気出ます。