ドンキ・ホーテ賛

2009年10月11日

嗚呼、ドンキ・ホーテよ。
この世のパラダイス、ドンキ・ホーテよ。
ボクのカンフル剤、ドンキ・ホーテよ。


深夜ドンキ・ホーテに来るお客さんって、なんとなく
規則性がありませんか?

大体、連れ立ってくる20-30代の人々が多く、オトコは 甚平、オンナはギャル系で、ピンクのジャージ なんぞを着ていらっしゃる。

ホーテ前の駐輪場で自転車の鍵をガチャつかせ、「よし!今日は買うぞぉー」なーんて、思ってると、向かいの横断歩道を渡るグループが。上記ファッションで。

(間違いなく、チームドンキだな。)
と思っていたら、やっぱり、入って行くではあーりませんか。

平日深夜3:00。
小生も含め、とてもまともなライフスタイルを送っているとは 思えないのだが、彼らは皆一様に血色がよく、「夏は神輿、冬はボードを担いでるんだもんねぇー」的な感じである。また、40代半ばにして初孫ができ、「ビール飲んでみるかぁ」と平気で言いそうな口でもある。なんとなく、羨ましい。

チーム・ドンキの20-30代の面々はとりあえず、店内でパーティ・グッズ方面へと赴いた。そこには、バイブレーターや、ピンクローター、そして「スケベ番長」なんて書かれたタスキもある。

ドレッド・ヘアのリーダーらしきオトコが、スケベ番長を手にとって、意味深な目つきで眺めている。その横ではピンクジャージの相方がやはり、意味深な眼差しでスケベ番長を眺めている。

「ベタやな」
ドレッドはそう言い残し、気だるそうに食料品コーナーへと向かい、ピンクもそれに従った。覇気が無い、夢が無いと最近の若者は言われているが、誰しもがDJオズマ風にアゲアゲになれるわけでもないようだ。スケベ番長を片手に「ちょっとアリかな」と思ってしまった自分が悔いやまれる。

つづいて彼らは、食料品コーナーのよっちゃんイカのあたりで
「懐かしいなぁ」としみじみと漏らしている。
ドンキの食料品コーナーへ行くと、その量たるや、その迫力たるや、不思議と気分は恍惚とし、妙にハイになって、駄菓子の山に自分の体をうずめてしまいたいと思ってしまう自分もいる。が、彼らに関しては、ため息を漏らしながら遠い日を懐かしんでいるようだ。

「よっちゃんイカって中国で作ってるの?」
「マジ?なんでもかんでもチャイナか。せちがらい」
「でも、辛くないよね?」

なんて!アンニュイなやり取りなのだろう。現代の鬱はチームドンキまで蝕んでいるのか。カゴのなかに、イカ、ナッツ、ビッグヨーグレットなどを積み込み、今宵の美酒に酔いしれようと思っていた自分を悔いた。

さらに、チーム・ドンキはお香コーナーへ。
パッケージに、男女の艶かしい肢体が描かれたお香を手にとり、ピンク・ジャージが呟く。

「いいかも。アタシ、不感症だし」
「ごめん。だから、ごめんって・・・」
「大丈夫。アンタのテクのせいじゃないから」
「ごめん。だから、ごめんって・・・」

悩ましげである。おっと、ボクのカゴには、怪しい媚薬や、怪しいお香が盛りだくさん。先日に至っては、究極の名器と称される「ハニーラブ かずのこ天井 」を購入してしまった程の快楽主義者の自分を悔いた。

どうでもいいですが、バイブとか、オナホールとかのアダルトグッズの規制が昨今ゆるくなったのは、「成田空港でバイブをもった外人女子が後を絶たず、取り締まると国際問題に発展しかねない」そんな事情があるからのようですね。

チーム・ドンキは結局缶ビールのみ買って、出て行った。
ヒトは見かけによらぬものだ。ドンキに行ってハイになるのは、私だけなのかい?