真夜中の風景

2009年10月28日
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冬の夜の道は険しく、時に憐憫を誘い、 深夜帰宅のサラリーマンに
「君はすごいなあ」と思わせるほど、寒風の中忍耐強い


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冬場の道は硬い。鋭い踵のブーツや厚底靴。
いついかなる時にも耐えうるよう、寒風を浴びる日々。


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飲みかけのジュース。あったかそうなゴミ箱の屑が
うらやましく思えるほどの寂しさ。でも、ほんとは
車の行き交う通りを見れて、一人嬉しかったりもする。


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ライトアップされたゴミ。つかの間のスターだ。


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ゴミと、永田町が変なバランスで存在している。


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放り出された小汚い椅子と役立たずの地図。 そこで休息する者は滅多に見ない。


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なんとなく悲壮感漂う光景。 王冠やラムネの瓶は宝箱に入れても、吸殻を相手にする小学生はいない。


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「あんまり、働きすぎんなよ。」
赤く光る信号が、静かに言った。


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浮かび上がるマンションのライト。
四コマ漫画のようにも見える


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鳥居の影もここまで縮む
スモールライトの世界が、影にはあるのだ。


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夜の道路に向かってシャッターを切るだけで、SF映画のような空間が出来上がる。


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イタチョコのようなマンション。

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得体の知れない光虫と、虫取り網のよう。

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白い大蛇のようで、一瞬ドキッとした。


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眠れない、男の夜なんてこんなもの。
コンビニへ行くか、AV鑑賞か。


長い階段は上る為ではなく、見るためにある。


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普段は混雑した人ゴミが大嫌いなのに。 夜明けの人影は、妙に嬉しい。 道に迷った山奥でのんびり登山を楽しむおばあちゃんに 出くわすようなものだ。


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小学生よ、何を想う。


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いつだって、働くヒトはいる。


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もう、朝だよ。

ライト君。お勤め、ご苦労様。


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さあ、電車に乗ろう。


雨のち晴れ

2009年10月27日

今日はとてつもなく、天気が良いねえ。
昨日は、雨だったというのに。


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雨の日は嫌いじゃないけれど、この光景はあまりにも 悲し過ぎる。


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雨の後には、晴れ。


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晴れた日には、当たり前のように、洗濯物が並びます。


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おやおや、雨はもうやんでますぞ。


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洗い立ての洗濯物の匂いが好き。歓楽街の石鹸の香りほどしつこくは無く、水に溶けた石鹸の上澄みから漂うほのかな香りのようでもある。精米したての米のような香りでもあり、そして、まだ食べたことの無い不思議な果実のような甘みもする。


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九分乾きのシーツにムギュッと頬をすり寄せれば、きっと、誰もが幸せな気分になるだろう。


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冬の青空が好き。 吸い込まれるというより、思い切りダイブしてみたい。
乾いた空気の中、真っ青な空は、子供の頃に見たそれのイメージに変わりない。

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日の光を浴び、そして涼しさすら感じ得る空間。ハチの中の植物は可愛がられたペットのよう。


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晴れの日、傘はまっさかさま。 日の光を浴び、そして、雨の日にもきっと、耐えうる。


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木の温もりを感じる空間。


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ペットボトルさん、今日もお疲れ様!


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マーブル模様の布団は、どことなく嬉しそう。


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生ぬるいけど、とてつもなく甘そうな果実。


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自由気まま、でも寂しがり屋の空き缶君。 自由は無い。でもご主人様と、アチコチ行けるタイヤ君。 二人は、うららかな日差しの中、わずかな瞬間見つめ合った。


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洗濯物を潜り抜け、お散歩続くよどこまでも。
よくある、昼下がりの光景。 おばあちゃんが信組に。


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思わず飛び乗りたくなってしまった、遊具。
近くの主婦の目が気になって結局乗らなかった。


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関係ないけど、犯罪地区新小岩らしきポスター。


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潰れてしまった洋食屋。ガラスの向こうに食品サンプルがむなしく並ぶ。
これはさすがに、誰も、ひったくらないのだろう。


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どうせなら、黄色が見たかった。


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雨粒垂れる、喫茶店のガラスもいいが、ボクはこういうガラスも好きだ。


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雑居なアパートに、アンテナと洗濯物が行儀良く並ぶ 。


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白線が、洗剤のラインに見えた。

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色とりどりのタオルを見ていると、なぜか元気が沸いてくる。
ノスタルジックだからだろうか。


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お日様は、いつの季節にだってまぶしい。


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雨があるから、明日は晴れ。


路地裏/空

2009年10月25日

隙間から見える空が、たまらなく好きです。


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首が疲れるけど、意味も無く見上げることが好きです。


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酔っ払うと、良く路地裏に入ります。
路地裏には、意味のわからないものがたくさんあります。

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扉を見つけるとノブに手をかける癖がある。
世の中には、一体いくつのドアがあるのだろう。


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大人になっても、いたずらしていたい。


誰の目にもつかないところで暮らしている人は確実にいる。住んでみれば、そんなの気がつかないのだけど。


夜の路地裏。どこか別世界にいるような錯覚すら覚える。大抵、酔っ払っているのだが。



最近思うこと

2009年10月21日

・双子のどっちかを選んで付き合うのは、自販機で同じドリンクボタンを同時に押したときくらい微妙か。

・極貧カップルは立ち食いそば屋で玉子そばをつつきながら、「君はおそばでボクは卵。絡まりあって素晴しい」とでも言っているのだろうか?さらに、「いつかボクが北京ダックの皮になって、野菜の君を優しく包んであげる」とでも言ってるんだろうか


・横山輝一 シングルCD 50円@ブックオフ
 シーナ誠 文庫本 100円@ブックオフ
 わびしぃねえ・・・

・コンビ二の前に「資格者歓迎」という張り紙がしてあった。一体どんな資格か?
 コンビニ検定・・・略して「ビニ検」。ビニ本検定なんかもあったら、非常にややこしい。

・努力して優しい男になれても、冷たい男にはなれない。冷たい男が好きという女性は、
 冷たくされて一人頑張っている自分が好きなのだろうか?


・大好きな町、蒲田で一句詠んでみる

多摩川を 歩いてみれば シンナー臭
キャバクラの はしごにせわし 土方さん
東京か? 神奈川か? 微妙なところよ蒲田はね

・雨の日の夜に太陽の唄を聴くとセンチになる

・東京タワーをバックに佐川急便ドライバー走るの図
 カメラを持ってたら一枚撮りたかった
 写真タイトル:現実と夢

・FC版ドラゴンクエストIをやった 。かいしんの一撃が余裕でかわされる。
 かいしんって、勇者のジコマンかよ!

・ゴルフクラブの大群が、精子バンクに見える。 中出しは「ナイスショット!」で、外出しする時は「ファ
 ー!」と叫ばねばならないのか。  陰毛が、バンカーに見えたり。

・尾道ラーメンが、尿道ラーメンに見えてしまった。

・スプーン、フォーク、マドラー、スターバックス・・・全部体 位の名前みたい。スタバに行けば全てが揃ってる。

・朝方四時ごろ、人気の無い商店街で、カラスがゴミあさる様 に、なんか最近ホッとする。
 エコロジーとか分別とか、そんな人々の努力も空しく 喰い散らかされる始末。
 「あきらめなければ夢は叶う」とか「頑張ればいい」とか、 そんな陳腐な言葉の先には、
 結局「なんだよ!」とムカつく ぐらい切ない現実が待っていたりするのだ。
 
・生まれ変わっても、ビデオテープにはなりたくねえ。 ビデオデッキの中、真っ暗闇のお留守番大会。

・頼りがいのある女性がマイブームだ。
 近所のつけ麺大王で、厨房のオヤジに「ブッコロス!!」
 と叫んだ、中国人女性店員。
 その女性、先日、会計時にオレが財布を忘れたのに気づくと
 「イイヨ。イイヨ。アトデイイヨー」
 と仰ってくれた。
 惚れそうだ。

・今、やってみたい仕事

 「AVレンタル代行屋」

 手数料は、300円+一本当たり50円で
 何でも借りてきちゃうよ、オレ。


・21世紀型IT革命後の正しい日本語

 何でも調べたがりの「ぐぐる君」
 
 貧乏カップルが、特別な日に豪華なレストランで食事を
 するような「アップデート」
 
 「今度の彼氏は本物だったのにー!」
 と失恋直後のA子は親友のB子に泣き叫んで愚痴をこぼす。
 しかし、B子は知っている・・・男好きのA子の実態。
 「あの人との思い出は特別なのにー」
 とA子はさらに叫ぶ。
 「そんな思い出なんて、仮想メモリーよ!」
 B子は言ってやった。
 一週間後、ケロッとした表情でまた別の男と付き合い始める
 A子だった。

 アキバ系パソコン屋がこっそり初めた珍ビジネス。
 メモ帳形のイヤリングに、電卓型の指輪。
 「え、メモ帳も電卓もアクセサリでしょ?」(店長談)

 二大ハンバーガーチェーン激突!!
 自称アーティスト風のお洒落さんが集う、マック。
 赤と黄色の看板でおなじみ、庶民派ウィンドーズ。
 軍配が上がるのはどちらか?


 「お前が昔の男に、好きだと言われた回数なんて俺が一日
  で抜いてやる」
  と、三代目魚武なら言いそうだが、21世紀はもっと簡単。
 「お前の昔の男との思い出なんて、俺が一日でリカバリー
  してやる」

  
・21世紀型軽トラビジネスの実態

 さおだけ屋も廃品回収ももう、古い
 これからは動画回収屋。
 本当はメガホン片手に、 
 「毎度おなじみエロ動画回収屋でございます
  巨乳、貧乳、熟女、青姦・・・ご家庭に不要なものがござい
  ましたら・・・」
 と叫びたいのに
 「毎度おなじみ××××回収屋でございます
  ××、××、熟女、××・・・ご家庭に不要なものがござい
  ましたら・・・」
  って、ほとんど××(ピー)って入っちゃうから
  わかんねえ、わかんねえ。
  姉妹にはステテコオヤジとか出てきて
 「ウチの女房でよければ、おいくらですか?」
 なんて聞き出しちゃう。
  熟女だけ、聞こえてもねえ・・・


さて、新小岩に引っ越して思った
ことを箇条書きです。


・明け方街をふらつくと、チャリンコ爺さんに遭遇。
 デカイ音量でAM流してる。命名ラジオ爺。
 蒲田でもたびたび遭遇したが、右翼の凱旋車かな、
 それにしては音の発信源が近距離かな・・・って
 思ってると大体ラジオ爺だったりするわけです。


・シャッターが閉まっていて、「日曜定休日」なんて
 書いてるのに、日曜以外でも普通に閉まってる店が
 多い。命名ゾンビストア。やってるんだか、やってない
 んだか。せめて「諸事情により・・・」とか書いてて
 くれればいいんだけど。


・使えない中華料理店多し。「ラーメン」って書いてある
 のぼりには反応する方だけど、何のことは無い、やたら
 メニューの多い中華料理店。
 味噌塩醤油豚骨、コーンにバター。全部同じズンドウから
 スープを取ってるもんかと思うと、鳥肌モンです。
 大体、覇気の無いオヤジがやってる。
 当然閑古鳥が鳴いております・・・。
 無駄にキャパが広くて、隅っこに、あいだみつをの
 詩か、怪しい彫像が飾ってある。
 命名:ガランドウ的中華料理屋
 

・線路沿いに無料と有料の駐輪場があるが、10cmほど
 しか離れていない。。
 有料の方は月900円だそうな。当然、有料の方は
 過疎化がすすんでおります。
 命名ナインハンドレッドウォール!


・染谷五郎さんが作る木彫り彫刻屋を発見
 一郎は画家。二郎は書家。三郎は銀細工で、四郎は
 作家。みんな、芸術に造詣が深いのだけど、誰も 染めたがらない。
 理由:先代の染物には飽きた。

・行く当てもない生活用品店多し。
 迷い子じゃなくても、行く当てがないのですよ。
 家具を探しに店内をうろちょろすると、先の方に
 整理されていないガラクタの山があって、トーセンボ
 ですな。そのガラクタの山から欲しいものを取るには、
 奥の住居からおばさんとか呼ばなきゃならない。
 んでもって、大体、住居と店の境目に犬がいるのですな。
 ワンワン!って、こっちは客だよ!


・道を尋ねるとき、カラオケとかファミレスなら若者!
 スナック、居酒屋系ならおっさん!ってのは大体
 想像がつくけど、
 
 ホームセンターなら絶対おばさん!
 
 これ、定説ですね。
 100%道を把握してますよ。
 おばさん、ホームセンター好きなのかね。


・ホームセンター行くと
 怪しい従業員ハケーン!! 
 商品の陳列された棚をボクが移動する度に、
 横へ横へゴルフの素振りしながらも、
 棚の間から顔をのぞかせる。

 彼、常に素振りしているだけで近寄ってはこないので
 こっちが動いていないという錯覚に襲われる。

  命名:残像拳的従業員
 

・格安ラーメンが人気の日高屋へ行くと、
 ラー油(赤)、醤油(黒)、酢(黄)が並んでいる。
 
 「マジックポイント減ったので赤のポーション
  使うぞ!」
 って勇者が取り出したら、実はラー油だった・・・
   
  そんなゲームは無いかなあ

・高速舌回転運動でおなじみ、イジリー岡田氏が
 朝のテレビ番組に出ている。
 ギルガメ世代のボクとしては「いいのかなあ・・・」
 って思う。


・江戸川大学の広告
 「大学名のだけの奴らだけには負けたくない」
 「いいのかなあ・・・」って思う。


・居酒屋のトイレで流れるジャズは憎めない
 とりあえず今酔ってることをスローテンポで教えてくれる


・電車の中で携帯メールチェックする人々の表情が、
 たまらなくアート。いつか写真集を出したいものだ。


・合コン会場で携帯同士をくっ付け、赤外線送信で番号交換す る男女。「入った?」「ウウン。まだ入ってない」って、
 ナンだかとってもエロイねえ。

・ここ最近で見た夢
①幼少の頃、中川家礼二と同じ団地に住んでた夢
②最強にうまい白菜の漬物を探す夢
③某週刊誌の占いに、今週最もアンラッキーなヒトとして
 紹介される夢
④ベッドの下で寝ていて、起きた瞬間「ここはドコ?」って驚きと共に目覚める夢。
 その5秒後には、ベッドの上で「なん でベッドの下にいないの?」って驚きと共に実際に目覚める のだった

どれもビミョー。


・リンガーハットの長崎ちゃんぽんは、結構具だくさん。
 豚骨スープの中で、箸を泳がせナルトの破片を追いかけてたら宝探しゲーム
 でもしているかのようなキブンになった。


・もしも、スモールライトがあったら、他の連中がケーキや
 メロンにかぶりつき、レディの胸の谷間を徘徊する中、
 ボクはティッシュの上で爆睡することだろう。
 NASAが開発した何とかより、鼻セレブの上の方が気持ちいい よ、絶対。


・躁(ソウ)病診断テスト (当てはまるほどポジティブ)
①オザケンの痛快ウキウキ通りを聴きながらウキウキ足取りで 町を歩ける
②最近原色の服ばかり着るようになった
③松屋のお客を見て「ご飯食べる時ぐらい笑顔で食えよ」って 本気で思う
④学生を見て「うらやましいなあ」って全然思わない
⑤携帯のアラーム音がXの紅


意味深な光景

愛想がなく、そしてひどくマズイらーめん屋へ行った。
メンがフニャフニャでまるで腰が無い。
カウンター越しに夜の女らしき常連風と会話するマスター。
ベッドの上のマスターも、やっぱり腰使いに乏しいのだろうか。

「働きもの」とかかれた政治家ポスターの前を、
通り抜ける夜のホームレス。

風俗の看板を見つめる真夜中のパトロールポリス


ありそうなもの


ある暇々学生の卒業論文。
「ブサイクと美女キャンギャルにおける、ティッシュ配り
ハケ具合比較の一考察」

11月11日がバカの日

B級アイドルにありそうなソング
「メタボリックな片思い」「コンテナハウスに閉じ込めて」
B級バンドにありそうなバンド名
「エレクトロニック五月雨」「ライトニング魚雷砲」


気になるもの


古いマンションの定礎を見るたびに、「創立者の遺体がここに!?」という思いに駆られる。

最近になって、また皮フ科のフが気になり始めた。


シュールなもの

連れ出っていざ風俗へ行こうとする男たちの足取り


アンニュイなもの

オリジン弁当を買う21:00のOLたちの横顔。

満員電車のつり革の皮の部分。

干からびた冷蔵庫のお新香。


よくわからないもの


三ツ矢サイダー、スプライト、マウンテンデュー、セブンアップ、ライフガード、リボン。以上の味の違い


色々一言


「豚に真珠」と言えないアナタのために捧げる、悪魔の言葉。
「いるんだよね。ドラクエで高い武器ばかり集めたがるやつ」

才能は派遣社員に埋もれてる。

正:藤原道長
誤:藤原乳首長

子持ち昆布の卵は、昆布の子供だと最近まで思ってた。
でも、卵から生まれたのが、目も鼻も口もないのっぺらぼうだったら母ちゃんビビるわ。

原始女性は太陽だった 今でもぶっちぎり太陽

意味の無い純文学風一言。
嗚呼、悲しみの野菜炒めよ。プリマハムな僕はシャキシャキのもやしを口に入れる

学校は裏側のケシキがいい
白菜のお新香は葉っぱがいい
タバコは二口目がいい

松屋の料理を高級に言ってみる。
並→薄切り牛肉の特製ソースがけライス・ミドルサイズ
サラダ→シャキシャキ嬬恋キャベツと春野菜のサラダ
つゆだく→トゥ・マッチ・スープ

金の無い男は、風俗案内所で巨乳ちゃんカタログを冷やかし、
そして、気休めの雪見大福を食す。

昔のAV女優ってものすごい古い人のイメージあるけど意外と若いんだよね。

セロリ好きと自負するのは、ナルシスト並みに肩身が狭い。
B型然り。

靴選びと女選びは慎重に。

満員電車の中で金八の説教をきくと、なんでかたまらなく爽快である。

歩きゆくゲイカップルを忌々しげに見つめるおばさんに、
「LOVE&PEACE!」

円周率は割り切れなくても、SEXは割り切れる
Πr二乗、オトナの事情


意味の無い一言

自己顕示欲を満たすための安易な方法は、AV女優になることだ。

クラインの壷は尿瓶に似ている


ありそうなセリフ

「自分の未来には興味ないけど、他人の過去には興味があるの。」

「アタシはね。カップめんを食べるたびにとしをとったと思うの。
今ではこんなに美味しい肉がはいっているし。」


無限のループ

豚丼をむちゃくちゃ食うひとはどうして食わない人より、
豚丼がすきなのだろう。
それはむちゃくちゃ豚丼食っとるからや!


AV女優懐メロ

今日は蒼い空ー
如月カレンな空ー
茜の蛍がひかってるー
宝月もひかってるー


ご相談


会社にすんげえ怖い上司がいて、毎日おびえていたんだ。
そんなある日、久しぶりに寮で世話になった先輩が顔を出した。

先輩の体格は関取並みに丸々と膨れ上がっている。
それを見ていたオレはなんとなく、安心した。
これってゲイかい?


一発ギャグ


屋上にはミネアポリス!

たまプラーザでブラージャー!

ラーメン好きやねん
うどん好きやねん
焼きそば好きやねん
今日の昼飯は?
すきやねん


昔の作詞家の名前はAV男優と似てる

ジェームス三木
ミッキー吉野
ミートボール吉野
ラッシャーみよし


ありそうなB級映画

バングラエロ写真家物語


お気に入りの言葉

さっぱりピーマン

   
  
  


名前の由来

2009年10月12日

どうでもいい話ですがたまーに、「なぜ雑魚ゾンビ(mixi名)?」
と訊かれることがあります。

特に意味はないんですが、ゾンビが好きだからです。

世の中にはゾンビマニアも多少はいるんだろうけど、その知名度
の割にこれほど報われないキャラもいません。

その人気のなさはマックの「ロナルド」と通じるものが
あります。

同じモンスターでもドラキュラは「伯爵」なんてネームバリュー
があるし、ハンサムに演じられることが多い。
おまけにドラキュラはめちゃめちゃ強い。

同じ雑魚キャラでも、ドラクエのスライムなんかはキャラクター
グッズにもなるほど人気なのに、ゾンビストラップをつけた
小学生は見たことありません。

ゾンビの短所はとにかく弱くて、のろいことです。
ホラー映画では、青白い顔のゾンビが出て「うぎゃぁー!」
なんて最初は悲鳴をあげて恐がるけど、銃を放つとゾンビはあっ
さり倒れます。
しばらくするともさっと立ち上がり、のっしのっしとやって来る
んですが、「これならわざわざ殺さない方がいいだろ」とあっさり
逃げられてしまうのがオチです。

ゾンビの唯一の戦術は「数で取り囲む」ことです。
攻撃方法が「体当たり」しかないので仕方がないこと
なんですが、その「多勢に無勢」の精神は、まるで小学生の
よびかけのような空しさがあります。

楽しかった修学旅行! 
枕投げして先生に怒られたぁ!
お兄さん、お姉さん、ご卒業おめでとうございまーす(一同)

(必ず、ズレる奴いますね。あれほどムードぶち壊しのものも
 ないと思うんですが、マスゲーム同様今も行われてるんでしょう 
 か?)


ゾンビ映画は、大体ゾンビに取り囲まれた人間がパニックに陥って、
人間通しで殺しあったりするものが多いと思うんですが
僕が見た中で最強に強いゾンビが出るのが「サンゲリア」
(ルチオ・フルチ監督)です。

このゾンビ、容赦ないです。ものすごいタイミングで現れて、
容赦なく人をぶっ殺します。ラストも圧巻です。
「ピンクフラミンゴ」と並ぶ僕にとってのA級のB級映画です。

そんなゾンビ君はゲームでもやっぱり弱い雑魚キャラです。
横スクロールのアクションゲームなんかだと、横からスタスタ
やってきて体当たりです。

ところがそんな雑魚でもたまにすごいことをやってのけます。
ゲームに詳しくないんで具体的なタイトル思いつきませんが、
横スクロールのアクションで、火の玉交わしたり、弾丸交わし
たりして息もぜいぜい「あぁあぶねぇ、ようやくクリアだ」
なんてライフゲージが1ポイントの時に、ゴールである画面の
右端に主人公が消えようとするまさにその寸前、「どぅもぉ」
なんて突如ヒョコリと姿を現す雑魚がいます。
ゴール寸前で悲劇のあべしです。

プレイヤーは「ふざけんな!」と憤りますが、この雑魚の気持ちは
どんなでしょう。こんな絵が浮かびます


***

○暗幕の陰

雑魚ゾンビが幕の傍にいる。
遠目に剣と盾をを持った勇者が見える。
座長がゾンビに近寄ってくる。

座長「(ゾンビの肩を叩き)ゾンビさん。悪いがあんたは体当たりし
かできねえ。あの剣持った奴が主人公だから、とりあえず追っかけて
みな」

ゾンビ「ナイフも銃もないんですね?」

座長「あぁ、運がよければハート1個くらいなら減らせるかもしれねえ。
もちろん一撃で殺される奴がほとんどだけどな」

ゾンビ「……」

座長「しかたねえだろ。シェークスピアもいってるだろ?
世界は劇場でみんな役者なんだって。あんたの役はただ無言で
つかつか歩く役なんだよ」

ゾンビ「……」

座長「辞世の句はあるかい?」

ゾンビ「早く人間になりたい」

座長「よし、じゃ達者でな」

ゾンビ、座長に背中を押され、前に出る。
勇者、自らゾンビにぶつかり倒れる。

ゾンビ「座長!何が起こったんですか?」

座長「たいしたもんだ!あんたは奇跡をやってのけたんだよ!」

ゾンビ「座長!それなら、私が主役に……」

暗幕広がる。
「GAME OVER」テロップ。

***


と、まぁこんな美味しい雑魚ゾンビに僕はなりたいのですね。
そんなわけでいつか「ゾンビ向上委員会」を設立したいと考えて
います。

同様に、高崎ケンもあまり意味がありません。
○○ケンを考え、最初は「盃音(ハイネ)ケン」「秋田ケン」とか
考えたんですが、ホストっぽくないだろうとのことで何となく
決まりました。

しかし、この名前になったからには「群馬県高崎市」に
僕にとって何か重要なものがあるのではないかと睨んでます。
高崎は一度行ったけど、駅前で突然便意を催し、予備校のトイレ
を借りて大をしたくらいしか思い出がありません。

あと、これは今も探してるんですが「高さ危険」と書かれた
高架の前で記念写真を撮りたいですね。

○本日の一言


①「映像化不可能と言われた…(映画のコピー)」
(↑誰が言ったの?)

※移り行く時代。20年前から変わっていないのは、映画の宣伝
コピーと単体女優モノAVの演出くらいだと思う。

②フェラやクンニのできない男女に恋愛を語る資格はない

③「心と身体は別」という人に限って、病んでいる人が多いのは
なぜだろう

④お金で買えない価値がある マスターベーション


人はいつから大人になるのか①

2009年10月12日

どもです。
もうすぐ三十路になります。子供の頃は三十というと
すごく大人だと思ってましたが、実感わきません。

最近、納豆にハマっています。唇についたネバネバを
味噌汁でこそぎ落とす時の感覚がたまりません。
味噌路のせいでしょうか?(零点)

そういえば納豆は、昔大嫌いでした。酒呑みになると、
甘いもんがダメになるとか食の好みが変わってきますが、
納豆に関しては東京へ来てから突然好きになりました。
理由は簡単です。

うちの母ちゃんが納豆に砂糖を入れてたからです。
「粘り気が出る」とかなんとかで、北の人にはそういう
人も結構多いみたいです。なので一人暮らしをして初めて
辛子醤油の納豆を食べた時は涙が出るほどうまかったです。

ちなみに七味唐辛子を一度振りかけまくって混ぜたところ、
セメダインのようになった記憶があります。あまりおすすめ
できません。

んで、人はいつから大人になるんでしょう?
それは当たり前ですが、20歳からです。19歳以下は子供、
ただそれだけです。

中3の頃、友達にU君というのがいました。
彼のイチモツはズルムケモスラで、平常時ですでに僕の勃
起時を上回ってるほどのスケールでした。
修学旅行の風呂で彼のご神像を目にした僕と友人は「パンパン!」
と両手を合わせて拝み「大人だねえ」とつくづく思ったもんです。

身体の変化が「大人になる」というのはわかりやすいのですが、
世間でいう「大人」とはイメージの世界に過ぎないのでは
ないかと僕は思います。


大人のイメージはこんな感じでしょうか。

・感情を抑えることができる(キレない)
・気遣いができる
・教養や経験豊富。中身がある

ところが、僕の周りは草食だらけです。子供の頃から、何を言われて
もされてもキレないし、温厚な人間は結構います。

気遣いができる、これに関しても昔から優しい女子はたくさん
いました。

中身がある、これは、学生なら別ですが、働き出すと人それぞれです。
10代でも自分の考えを持ったしっかりした人もいれば、40代でも、テ
レビで流れることをそのまま口パク人形のように語る人もいる。
小1と小6ではかなり違いますが、働き始めると30も35もそう
変わりません。あくまで人それぞれです。

また大人の中にはこんなタイプもいます。

・世間体、周りの目を気にする
・自己の正当化に励む
・プライドが高い
・マナーにうるさい
・世の中の全てに飽きている


中学の頃いい先生がいた。クラスの生徒とキャンプやボーリングを
やったりして、みんなその先生の事を慕ってました。授業もわかり
やすくて面白い。
ところがそんな行動が他の教員の目くじらを立ててしまったようで、
その先生は職員室に居場所がなく、いつも準備室でタバコをふかして
いた。

ある時はこんなこともあった。
中1の頃、小学校の担任を交えて同窓会をやろうとした。
ところがその計画が教員にバレ、「君たちはもう中学生だ」などとよ
くわからぬ理由で潰されてしまった。面倒なことを起こされたくなか
ったんだろう。

いい先生も中にはいたが、大半がおかしな先生ばかりだった。
「大人になるとこんなおかしくなってしまうのか?」
当時僕はそう思った。周りにはいじめっ子もいじめられっ子もいた
が、そんなおかしな人間になるようなタイプはいないと思えた。


んで、あれから15年以上経った。教員の友達に聞いてみると僕と同
年代でも、そうしたおかしな先生がいるらしい。
なんでだろう?いつから変わったのだろう?
ある人は「食べていく」ために、閉鎖的で保守的な環境に合わせるの
に必死なんだろうか。それならばわかる。

だが、そうじゃない人はプライドが高く、自分の地位や肩書きを正当
化しようとしている「守り」に入った人間だと訊く。飲み会で教育に
対して熱く語り、「おれはすごいんだ」と見せる人に限って生徒には
嫌われているらしい。
いつの時代でもこういうタイプが生まれるのだなと思った。

「大人」同様、「幸せ」もイメージに過ぎないと思う。
昨今、巷には「ハッピー」とか「幸せ」という言葉が溢れている。
僕はこの「幸せにならなければならない」という風潮が嫌いだ。
なぜなら、それは「勝ち組」「負け組」同様、「他人との比較」
を煽っているに過ぎないと思うからだ。

幸せとは、「感じる」ものであり、「なる」「考える」「探す」
「言い聞かせる」ものではないと思う。
そしてあくまで自分の価値観が決めるもの。

たとえば、ビールを飲むだけで幸せと感じる人がいる。
こういう「小さな幸せを感じられる」人が一番お得な人間だ。
幸せは計ることはできないが、あえてたとえるなら、
こういう人は「小さな定規」を持った人だ。

5cmの長さを持った人がいるとする。ご飯を食べるのが2cm、
ビールを飲むことが5cmで、合コンが10cm、彼女とデートは
15cm。世の中の大体のことに「幸せ」を感じられる。

しかし、リッチな生活をおくりながら「幸せになりたい」と言って
いる人もいる。特に、小さな頃から欲しいものは何でも買ってもら
えたおぼっちゃまや、お嬢様に多いと思う。
こういう人が持っているのをコンパスだとする。
コンパスでは、5cmの幸せを計ることができない。

こういう人は、「幸せになりたい」とか「私の幸せは何だろう?」
と考える必要は全くないと思う。「わからないまま」でいいのだ。
自分が興味を持ったことを黙々と行動している内に、幸せを感じる
かもしれないし、わからないかもしれない。けれど、ただ思うだけ
ではなく、行動が経験という価値あるものを生み出す。

このおぼっちゃま、お嬢様、結構色々悩んでいる人が多い。
結局その悩みを解決するには、自分がタフになる必要がある。
「簡単に強くなれない」なんて人もいるけど、強制的に自分を
劣悪な環境に追い込むのだ。

たとえば、一人旅をする。
旅には金が必要なので我慢して少し働く。

「北インドを制するものは世界を制す」と僕は勝手に思っているが、
小汚い宿、紙のないトイレ、ハエがブンブン飛び回るカレースタンド、
ぼったくり店員。そんなものを楽しめればかなりの上級者だ。
世界どこでも住めるだろう。ヤだなぁと思った人でも1週間ほど
住んでみればいろんな意味で強くなれるだろう。

自分を鍛え、そして刺激が好きなら、他人に頼らなくても楽しめるも
のを見つける。

もしどうしても強くなれないなら、逃げちゃおう。
たとえばいじめられっ子は、安易に実家にこもるのではなく、南極に
逃げればいい。南極に行く金は、方法は?
そんなことを考えている内に逃げが攻めに変わる。

幸せとは、そもそも何なのだろう?
世間では「結婚して子供ができ、食べていける」ことが幸せ
とされている。
ところが僕は結婚したことがないので、よくわからないが、
結婚した人に訊くとこんな答えが返ってくる。

①子供はいい。結婚は素晴らしい
②独身と、どっちがいいのかわかんね
③失敗

たとえば、「幸せになりたい」と思っている人が、友達の結婚生活
を見て「幸せそうだな」と思う。そして「結婚すれば幸せにな
れる」と思い、結婚をする。
果たしてイメージ通り幸せになれるんだろうか?
元々、小さな幸せで満たされる人なら、余程の不幸がない限り幸せ
だろう。

ところが「幸せになりたい」と思っている人のほとんどが、「小さ
な幸せで満たされない」人だ。親の借金を抱えている人とか、病気で
身体の自由が利かない人が「普通でいい。幸せになりたい」というな
らまだわかる。ところがそうでない人の場合、「結婚」に過度の期待
を抱くのは危険だ。
自分のイメージ通りにことが運ばないと歯車がからむだろう。
そして、「幸せになりたい」と、また幸せ探しの旅に出かけてしまう。

ひとつ例がある。アジアの小国、ブータンに「国民総幸福量」
なんてものがあって、国民の9割が幸せと答えたそうだ。
物質的には恵まれていなくても、外界から遮断し「家族と生きてる
だけで幸せ」という価値観が広まったからのようだ。
ところが、ケーブルテレビが普及すると海外の生活が見れるよう
になった。最近は自分たちの暮らしぶりに満足できずグレたり、
嫉妬したりする若者も増えつつあるようだ。

これが示すのは「他人と比較する」ことは幸せに繋がらないとい
うことだ。

現状の仕事や生活に不満はあるけど、「あの人の生活よりはまだ
いい」。そう感じるのは、貧乏な国の人を見て「この人たちより
は幸せ」と考えるのと本質的には同じだ。
他人と比較する人ほど自分自身の精神バランスが取れていないよう
に思う。(僕自身そうでした)

僕が思うのは、貧しい国の人より、日本人が恵まれているという
だけだ。自分が幸せかどうかはあくまで価値観による。

日本のような先進国は、物や情報が溢れてる国だ。
テレビは豪邸訪問番組を流し、「嫉妬」や「羨望」を煽る一方、
アジアの貧しい暮らしを写し出し、「私たちは幸せだ」なんて
言ったりする。

人は、上を見たり下を見たりしてバランスを取り、マスコミやそれ
で儲ける企業はそれに煽りをかけていく。そんな比較対象があふれ
た恵まれた国で「結婚して子供ができ、食べていける」ことが幸せ
という価値観を浸透させるのは少々無理があるような気がする。

僕は自己啓発書や、金儲け本みたいなのは一種のドラッグのような
もので、一時的に気持ちいい気分にさせてくれるものだと思う。

なので「幸せ」は、感じれば儲けものという程度のもの。
カップルが愛を深める時に使えばいい言葉で普段意識する必要はな
いものだと思う。


脱線しました。

以下、大人が「考える」ことやものについて僕なりの考えを書いてみ
ました。あくまで僕の考えなんでスルーしてください。


○目的
自分が必要なら考えるものだし、なくてもいいもの。
目的を持ち建設的に生きるのも有り、遊びまくって享楽的に生きるの
も有り。自分が良ければどっちの生き方でもいい。
旅先で「会社の人に1年旅に出るって言ったら、何の目的とか、なん
でそんなことするの?って訊かれた」という人に結構出会いました。
問いかける人の根底には「働かずに旅に出るなんてもっての他」とい
う自分の価値観から排斥したいという意識が感じられる。

バックパッカーは面白い生き物だ。「ダメ人間」と言われたり、
「うらやましい」と言われたり。
ただ、旅行しているだけなんだけどね。

目的は他人に尋ねるものではないと思う。


○自己正当化
普段、考える必要のないこと。
しかし、人は常に自分を正当化したがる生き物だ。

たとえば経営者が、会社存続のためにリストラに踏み切らなければな
らない時に、自己嫌悪に悩みながらも「会社を救うためには仕方が
ない」と正当化する。こういう正当化ならわかる。
階段で車椅子の人を担ぎ上げて運ぶようなボランティア精神に溢れな
がら、「自分の目に見えないものは関係ない」と、意図的に為替相場
を操作し、何十万人という発展途上国の従業員を失業させ、たんまり
儲けるアングロサクソンの投資家に比べれば、よっぽど人間的だ。

不必要な正当化とは、たとえば自分の仕事に存在意義のようなものを
見出し自分に言い聞かせたり、ひけらかすことだと思う。

「おれは人に感謝されるのが生きがいでこの仕事をやっているんだ!」
と、ある医師が飲みの席で語ったところ、知人のナースが「ふーん」
と流したそうです。この女性はものすごく素敵だと思います。

「私は世界の人を幸せにするために飛び回っているの!」と熱く語る
スッチー。(そういうことは結婚式のスライドショーで幹事に言って
もらってください、と言いたくなる)

「肩書き」や「地位」を勲章のように語り自己正当化する人もいる。

「高校時代国体で何位に入った」と語る体育教師。
(困ったことに教員のような保守的な世界では、その肩書きに羨望
を浴びせる人間も多いそうだ)

昔、探偵ナイトスクープで「おれは○○大の初代ボクシング部OB
だったが名簿にない!」という調査を依頼したお爺さんがいた。
昔だったので、20人中、名簿に載ってるのはたった8人だ。
結局その方は名簿に載ったんですが、そんな重要なものなんですか
ねえ。

お年寄りには「おれは○○大の冒険部を作った」なんていう人もい
ますが、どうして過去の栄光(?)にすがるんでしょうか。

風俗やAVのスカウトの常套文句に「若い時しかできない」という
言葉がありますが、熟女AV女優や、熟女風俗嬢ももちろんいる。
「若い時しかできない」ことなんて、ビールの一気ぐらいじゃない
だろうか。あとは大体幾つになってもできることだと思う。
生涯「攻め」で生きればいいのだ。

過度の自己正当化は、スパイラルにハマるもののように思う。


○プライド
高い人ほど損、苦労する。
ここでいうプライドとは職人の作品やモノへのこだわりという意味
のプライドではありません。

「自分はこんなくだらねえ仕事はできないんだ」とか
「自分はもっとできる人間なんだ」という意識。

プライドを満たすためには、永遠に努力し、自己正当化し続けねば
ならないだろう。
それは向上心とはまた違うものだ。

そしてプライドの高い人ほど理想と現実のギャップに悩む。
僕もそうだったんですが、権力に従順な元ガリベンほどプライドは
高い。ところが世の中は勉強のようにやればやるほどうまくいくと
いうもんでもない。

で、元ガリ勉は社会的地位に高い立場につくと、自己正当化、
保守の傾向が一層強くなる。
そのまま自分のプライドを守りながら一生をまっとうできれば
いいけど、どっかで歯車が狂うと最悪自殺に走っちゃう人もいる。

『白い巨塔』によく描かれている。


○差別
いろんな意味でハケ口。する人もされたと主張する人も。
本当に差別をされて被害を被る人も多々いるだろう。

だが「差別された」と主張することに生きがいを感じる人もいる。

昔、何かのポスターで真っ白な女性の顔に赤い唇を描いたものがあ
った。その広告自体、女性が作ったものだが、どっかのおばちゃんが
「女性器に見える」と非難した。
そんな差別を主張する人はネパールに来るといい。
数千円でインドに売り飛ばされ、一日何十人もの客をつけられる
女の子がいまだにいる。それを防ぐために現地NGOの職員が国境で
見張りをしている。

「障害者」を「障がい者やチャレンジャーと呼べ」と主張する人も
いる。当たり前だが、障害者の中にはいい人も悪い人もいる。
チャレンジには、英語で「障害がある」という意味もあるが英語に
したところで何が変わるのだろう。

僕が思う真の意味での「チャレンジャー」とはケツの穴にコーラ瓶
をぶっこむような人だ。

そういえば昔「小人プロレス」なんてのもあったが「差別」と言われ、
なくなった。おかげで小人プロレスラーは職を失った。

国籍や民族でひとくくりにして毛嫌いをする人もいる。
民族性みたいなもんはあるだろう。だが、あくまで個人による。

差別をすることはもちろん、過度に「差別された」と主張することは
社会全体に、変な空気を生み出す。


○期待
裏切られるもの。抱かない方がいい。
仮に期待通りに物事が運んだとしても、
儲けた感は半減するだろう。


○希望
あった方がいいもの。ただ、普段意識する必要はない。
心の奥底にしまっておいて、ダメになった時に引っ張り出す
くらいがちょうどいい。


○意味
人生にないと思う。他の概念同様、人間が勝手に作り出したもの。
そして「意味」を考えることは大体、自己正当化につながる。
「意味出し」スパイラルに入ると切がない。


○欲
しぼった方がいいもの。
欲があるのは悪いことではない。
ただ色んな欲があればあるほど、理想と現実のギャップに苦しむ。
自分の欲が、何なのか見えると人生が楽になる。


○価値
後からついてくるもの。
探したり、言い聞かせたりするものではないと思う。
「この熊のぬいぐるみは子供の頃から寝る時使っていた、だから
好き!」先に「そのぬいぐるみに思い入れがある」という前提が
あるのでその人にとって価値がある。
新品の熊のぬいぐるみを買って「熊よ…価値を持て」と言い聞かせ
るものではない。

「自分自身の存在価値」「レーゾンデートル」そんなことは考え出す
と切りがない。
組織は自分がいなくてもきちんと回る。
結局自己正当化のエンドレススパイラル。


○夢
あったら楽しいもの。
ダイエットや、英会話の習得ができる人は、世の中の大体の夢は実現
可能だと思う。

しかし、努力では報われない夢も多い。
それは「役者」「ミュージシャン」「映画監督」「写真家」
「作家」「漫画家」といった表現分野で食べていくことだ。
スポーツ選手なら年齢などであきらめもつくだろうが、「あきらめ」
は結局自分との折り合い次第だと思う。

「絶対夢はあきらめない」という人。
「○○歳までにダメならあきらめる」という人。

後者のタイプで、ばっさりあきらめた人では違う分野で成功する人
も多い。ボクサーをやっていたがあきらめて、今はオーナーシェフ
なんて人もいる。体育会系のストイックさが料理人の世界で通用
したんだろう。

前者の人はどうするか?自分との折り合いがつかないのであれば
あきらめないで続ければいい。そういうタイプの人は「平凡な日常」
に興味がないのでそれでいいと思う。

「自分は特別だ」とか「有名になりたい」と考える人の中には
過去のコンプレックスが引き金になっている場合も多々あると思う。
コンプレックスから来る向上心や努力は、他の世界では報われるこ
とも多いが、この表現分野では報われるとは限らない。
中には「非凡でならなければならない」という脅迫観念にしばられ
る人もいる。

けれど、世の中はただ「金」や「名声」で評価する世界だ。
辛酸なめこさんが「紙とペンとホッチキスがあれば表現できる」と
言ってたけど、その通りだと思う。「表現欲」を満たすなら、紙と
ホッチキスとペンで、大体クリアできるだろう。

たとえばスポーツ選手なら目に見える成績が出るだろうが、どんな
に演技がうまくても役者で食べていけるとは限らない。
結局は、「報われないかもしれないけど好きでやってる。一生役者
をやりたいんだ」という人が本物の役者だと思う。


○誹謗・中傷
エネルギーの無駄使い。ブログ炎上なんてまさにその典型。
いじめは、小さな頃からあるものだけど、顔の見えない世界にいる
とかつてのいじめらっれっ子や、いじめを傍観していた人々もいじめ
っ子になってしまう。

僕はコールセンターで働いたがクレーマーは寂しい生き物だと
つくづく感じた。
日本ほどサービスのいい国はないと思う。なのでクレーマーに取っ
ては天国ですね。普段、会社でペコペコしている人が、消費者に
なった瞬間、立場が逆転しちゃうんだろう。

ネパールでもどこの国でも大体そうだけど、日系の店以外、店員は
無愛想だったりいい加減だったする。ところが人にもよるんだろう
が、サービスの悪さは、案外すぐに慣れてしまうものだ。

クレーマーはオランダに行けとつくづく思います。
サッカーEURO2008を見たいバスの運ちゃんがスト決行、2週
間運行停止なんてことも普通にある国。

ある時、オランダのタバコ屋でこんなことがあった。
僕が「マルメンください」といったタイミングで店員が「ハロウ」
といったんですね。んで、「まずは挨拶が基本だろ!」とものすご
い顔で怒られた。謝りましたね。「あれ、おれ一応お客なんだけど
?」と疑念に駆られながら。全く挨拶をしない店員もいるので
ややこしい。
そんな国なのでクレーマーの付け入る隙はないと思います。

ストレスの解消法は色々あるでしょうが、他人を攻撃することでは
ないと思う。

以下特異なストレス解消法

・皿割居酒屋(今でもあるんだろうか?)
皿を手渡されて「課長のバカ野郎!」なんて、叫びながら壁にぶつ
けて割る。「あー、すっきりした」なんて平社員が言ってましたね。

・強制皿洗い
某大起業社長。休日の趣味は家族連れで賑わうレストランの皿洗い。
立場逆転。ヒトにこき使われるのがたまらないようですね。
ナイスなMさん。

・聖職者汁男優
そのまんまです。汁男優にはお堅い仕事についた人が結構いると聞
いたことあります。いいバランスの取り方ですね。


○金
ご存知の通り、世の中のほとんどのモノが買える魔法の紙切れ。
持っている人が強い。欲しい人は手にする努力をすればいいし、
物欲のない人は食ってくためだけの、最低限の自分の時間を売れば
いいだけだからとってもお得。

世界で一番権力のある人間はアメリカ政府に圧力をかける巨大資本家。
プラザ合意を引き金に起こったバブル経済と崩壊。
800兆以上の日本の借金の屋台骨を支える郵便貯金を、外資に流す
郵政民営化。
結局、どの政党が政権を取っても、このアメリカ政府のバキューム
カーを排除しないことには、一部の金持ち以外日本の労働者は永遠に
搾取され続けるだろう。

で、日本にはこんな言葉がある。
「金は後からついてくる」

AD時代、テレビ局の幹部に「金は後からついてくるもの」と語ら
れたことがあった。
その時は「ほぉ」と思いましたが、今になって考えればその人が
テレビ局に入った時点で高給が保障されていたわけなので、説得力
ないですね。たとえば「ずーっと、剣玉やってたら日本一になって
金持ちだぁ」なんて人が言うならわかるけど。

根底には「金は悪」という概念が日本にまかり通っている
ので生まれた言葉なんだろう。

一代で儲けるためには、法律の隙間を潜ったり色々あの手この手で
やらねばならない。そうしていく上で対人関係が打算的になる人
(例:損得勘定で付き合う人を選ぶ人。意図的に人脈を築こうとす
る人への接し方。「おれの時間を返せ」などという、時間にケチな人)
や、性悪になる人が多いから、「金は悪」という概念がまかりとおっ
ているんだろう。

けど、金持ちでいい人ももちろんいる。


後編へ続く…


人はいつから大人になるのか②

2009年10月12日

前編の続きです。


○メディア
流されてはならないもの。
今、世の中には離乳食のような、わかりやすい一発ギャグの芸人や、
チープな歌詞のJポップが溢れている。
そうしたものでそこそこ満足し、自分で面白いものを探さなくなって
しまうと人の頭はふにゃふにゃになってしまうと思う。

そういう人が「納豆は痩せる!」とテレビでいえばスーパーに走るん
だろうか。テレビさえ操作すれば大衆を動かせるというのは、とても
恐ろしいことだ。
映画『ボーリング・フォー・コロンバイン』でも、マイケル・ムー
アは、「アメリカで銃犯罪が多いのはメディアの煽りが原因」と言っ
ていた。

この前迷惑メールを整理してたら異常な数の「マスク」に驚かされ
た。僕は冷凍ギョーザ報道が流れていた時も、かまわずオランダ
で食べてましたね。もし、食当たりを食らってたら、自己責任とつつ
かれるんでしょう(この、「自己責任」という言葉はいじめのために
あると思う。責任というのは当事者同志が話し合うもので、自動車事
故とかゴムつけないで子供できた、どうするべ?という時に生じる言
葉で、第三者がとやかくいうものではないと思う)

ただ、今はネットがあるので便利だ。ちょっと気になることがあれ
ば少し時間を割いて調べれば、事実がより明確に見えてくる。
そうするとテレビや新聞にはないおかしな一面に気付きいてくる。

検察によるでっちあげ、検察に従順なマスコミによる偏向報道があ
るのは事実だと思う。

以下はその例

田中角栄ロッキード(新しい環境エネルギー開発を模索していた氏
への、資源で儲けている海外投資家からの圧力)

911テロ(アフガニスタンがパイプライン建設を拒否ったため。石
油でガポガポ儲けたいアメリカの意図。ペンタゴンが破壊される前に
BCCで壊されましたの報道って?)

アポロ月面着陸(米ソ宇宙競争。40年以上前に一回行っただけで、そ
れ以降行ってないって…)

鈴木宗男ムネオハウス(ブッシュと仲良し小泉政権時に、ロシアとの
独自の外交パイプを作ろうとしていた氏への嫌がらせ)

CO2規制(これから発展していく第三社会への圧力。CO2減ら
しましょうなんて、京都議定書で日本にホスト役をやらせたアメリカは、即効離脱。
本当に環境に真剣に取り組むなら日本の自販機全部失くすのがいい
と思う。環境にいいことしてます=企業のイメージアップ戦略=
モノを買わせる=環境破壊)

まだまだあります。

ややこしいのは、何でもかんでもミュータントの仕業だ!とか極端な
陰謀論者がいることだ。

信じるも、信じないのも人それぞれ。疑い始めるときりが無い。
けど、おかしな報道があるのは事実だと思う。
ネットを使う若者が、テレビ報道を鵜呑みにせず、自分たちの頭で
考えていく。そんな人間が増えれば、将来のマスコミもビビるのでは
ないかと思う。

そういえばノリピーの旦那を自称プロサーファーなんて小ばかにし
ていたマスコミですが、三浦和義元社長なんて呼び方はかなりビビっ
てておもろいですね
(マスコミが訴訟名人の彼に訴えられるのをビビってる。野球中継し
か流れない拘置所にクラシック音楽を流したり、容疑者がジャンパー
を被るようになったのは氏の実績だそうです)

たとえば

自称コンビニアルバイト
自称ビラ配りスタッフ
自称家事手伝い

なんて報道はおそらくされないだろう。

鳥肌実氏が何かやらかしたら「自称パン工場サンドイッチ班長」に
なるんだろうか。


○嫉妬
人間に不要な感情。他人との比較から起きるもの。
最近ギリシャ神話の本を読んでるけどそのテーマは大体「嫉妬」や
「傲慢」だったりする。昔から人間の悩みの種なんだろう。

「最近の若い者は…」と説教する年寄りがいるが、その裏側には
若さへの嫉妬を感じざるを得ない。若いヒトから学べる年寄りの方
が賢いと思う。

嫉妬を防ぐには「行動」が必要だと思う。


○マナー
過度に気にする必要のないもの。
マナー意識の高い人は同じ種族で高めあっていけばいい。
過度に咎めることはハケ口に近いものがある。

たとえば、地べたに座ってお喋りしている若者がいたとする。
通行のジャマになってる場合とか、コンビニ前でメンチ切るヤンキ
ーは別として、ただ地べたに座っていることに「だらしない」と憤る
人がいる。

こういう人はバンコクのカオサンに来たら、どう思うんだろうか。
ホームレスや若者のみならず、おっさんおばさんが道端に座り飯を
食い、昼寝をしたりしている(暑い国ほど昼寝族多し。ネパールも
ほぼ一緒)

ここで「だらしない」と感じるのは潔癖症だろう。
「こんな国か」と気にしない人は、日本で「だらしない」と憤った
自分をどう思うのか。
その裏にあるのは単に自分にとって目障りなだけだったということ
だと思う。畳民族なのにおかしなもんですね。

※日本にいると余り座りたくならない僕ですが、東南アジアではし
ょっちゅう座って街を傍観するのが好きです。自分が学芸会の
「石ころ」になった気分です。

ある時はこんなこともありました。

僕は友人と二人で飲んでました。
友人は飯を食ってる途中だったんですが僕は食後の一服をしていま
した。お互いヘビーなので普段からあまりタバコの煙を気にしない
仲です。

すると隣のテーブル席にいた日本人女子と白人男性のカップルの英語
が聞こえました。
「日本人はマナー意識が足りない。見てよあれ」
女性は僕の方を見ながら小声で言いました。テーブルとテーブルの間
にドライアイスの冷気のようなものを感じ、僕はそっと火を消しました。

またある時はこんなこともありました。

食堂で僕は食後のコーヒーを飲んでたんですが、合席になり目の前に
おばちゃんが座りました。すると、いきなりおばちゃんが言いました。
「あたし、旦那がヘビースモーカーだから慣れてんの、気にしないで
スパスパ吸って」
僕のテーブルの上のライターを見て言ったんでしょう。
そん時僕はタバコを吸おうとまだ思っていない段階だったんで、
予想外に嬉しかった。


○気遣い
仕事時以外は不要のもの。
(いや、僕は会社でも全然しなかったけどね)

合コンとかでびあの初対面特有の女子の「サラダ取る?」なんて
白々しい合戦、なんなんでしょう。別に食べたい人が勝手に
取ればいいのになって思う。自分の皿に先に取った後、
「いる?」なんて、「ついでに」の感じならいいですけどね。

酒を注ぐというのも同様で、一杯目は注いでもらいますが、
以降注がれるのはなんだか自分の飲みペースを崩される
ようでもあり、相手に働かせているようでもあり、僕は好き
ではありません。これも「ついでにいる?」の感じなら
いいんですけど。

僕はから揚げに真っ先にレモンを絞って「あ、かけちゃったぁ」
ていうくらいのマイペースな女の子が可愛く見えますね。

結局この気遣い、意図を感じさせる時点で見え見えでつまらないもの
になります。社会ではそういうつまらない気遣いができるのが
オトナと捕らえがちですが僕はそうは思わない。

色々やってくれる人はありがたいしいいのですが、
本当にすごい人は不意打ちできます。

家飲みで散々飲みまくってぐたーりしている時に、ささっと味噌汁を
出してくれるような人。で、その人自身も味噌汁をズズリと啜ってい
るといい感じですね。


○天国、地獄
単なる人間のイメージ。僕は生まれ変わりがあるとかいわれたら、
「ある」と考えた方が面白いのでそう思うけど、いい人がゴキブリに
生まれ変わらないという保障はどこにもない。

ある人が「人に優しくいい行いをすれば魂のレベルの高い世界に行
ける」と言ってたけど、たとえば魂レベルが高そうな忠犬ハチ公み
たいな犬に生まれ変わったとして、ペットショップで売れずに保健
所のガス室行きなんて展開もありえる。
深夜ひっそりコソコソ食べ残しを漁っているだけなのに、スリッパ
で瞬殺される魂レベルの高いゴキブリもいるかもしれない。

人は現実に飽きてくるとあの世への期待を抱く。
それで自分が楽しいならいいけど、僕はなんだかもったいない気が
する。どうなるかわからないものをあれこれ考えるなら、たった一度
の人生の中でできるだけ多くの面白いもんを見たり、聞いたりして
ウィスパーギャザーみたいに吸収したいと考えている。

誰かの教えをそのまますっぽり信じるのは楽だけど、自分が空っぽの
グラスになってオレンジジュースを注がれているような気がする。
僕はいろんなもんから、面白いとこだけ集めて混ぜ混ぜのミックスジ
ュースみたいになりたい(たぶん、変な色してんだろうけど)


上記の中には、子供が考えるものもあるけど、大人ほど形のない曖昧
なものを考える傾向があると思う。

よく、「子供のままでいたい」という人がいるが、社会に出て、打た
れ強くなることは必ずしも子供心を忘れることではないと思う。
「弱い」というのは「子供」というより性格的なものだと思う。

僕が思う子供の強力な特徴はこんな感じだ。


○子供の特徴

①驚く。「なぜ?」と疑問に思う
②有り合せの材料で楽しめる
③周りの目を気にしない

①驚く。「なぜ?」と疑問に思う
子供は驚くことが山ほどです。「なぜ虹ができるのか?」「なぜ船は
走るのか?」「なぜ?」と疑問に思ったり、考えることは目に見える
ことばかりだ。
大人のように抽象的なイメージや概念を深く考えることはありません。
僕は次男坊なのでおさがりばっかだった。「また、おさがり?」と
不平をこぼすことはあっても不幸だとは思いませんでした。
ドラクエ3や、公園での○○ごっこはすごく楽しかったけど、やって
る時に「幸せだなぁ」と考えたことは一度もありません。

人間は「サプライズ」が好きな生き物です。大人は日常で驚くことが
なくなるので、メディアにそれを期待します。
「地震が起きないのか?」「スターが奈落の底に落ちないか?」
マスコミはそんなサプライズを大げさに演出するのが得意です。

しかし僕が思うに「驚き」はサーファーにとっての波に似ている。
いい海を探し、静かに待つ。
「驚き」はまた、釣り人にとってのビッグショットにも似ている。
いい釣り場を探し、静かに構える。

誰かが無理やり作り出した波に乗ったり、釣堀で時間を潰す必要はな
いと思う。

大人になるといろんなものに、飽きてくる。よく「なんか面白いこと
ないかなぁ」と口癖のように言っている人がいるけど、これはとても
ネガティブな言葉に聞こえる。だが実際に「なんか面白いこと」を自
分の頭で考え始めると、途端にポジティブな言葉に変わる。

この「驚く」こと、大人になると日常の中に見つけるのは中々難しい。
驚くことが見つからないなら、ヒトを驚かせるのもいい、
「サプライズ」の演出上手はとても素敵ですね。

最近僕が驚いたことは以下の3つ。

1 男子同士でもルンルンお手て繋いでお散歩@ネパール
(手を繋ぐ男子多し!友達同士のスキンシップだそうです。最初は
アムス並みのゲイシティかと思った)

2 闇夜のベル
(ホテルの窓から毎晩19時近辺で聞こえてくる激しいベル音。人
影は見えない…ゾッとしましたが、ヒンデュー経信者の儀式のよう
です)

3 バイオハザードア
(ホテルのドアが突然、開いた!誰も入ってこない…単に、ドアが
ボロイだけ。しかし、閉めた時部屋にゴーストが入ったような錯覚
を覚えました)


②有り合せの材料で楽しめる。

これは、「○○ごっこ」なんか、その典型。

小学生の頃「ウルトラクイズごっこ」をやった。
罰ゲームは公園土手上から高さ5mほどのスリルジャンプ。
「キョンシーごっこ」も流行った。息止めるのがつらかった。

ある時僕は「冒険野郎マクガイバー」ごっこなるものを提案した。
マクガイバーは、フェニックス財団のピーターから、「冷凍庫から人
を救出せよ!」なんて依頼を受けるわけですが、現実にはピーターは
いない。結局、ジャングルジムを行ったりきたりで「マクガイバーだぁ!」と叫ぶ。
友達は理解不能で呆然。企画倒れ。

他にも面白い遊びはあった。

定規でびよーんとシュウォッチの記録を出したり、ハイパーオリンピ
ックをやりすぎて指の皮がむけたり、かくれんぼで風呂に隠れて水浸
しになったり(かくれんぼといえば、ベッドの下は小さい頃はいい隠
れ場所だったけど、大きくなるに連れて出る時にしんどい報われない
隠れ場所だと知った)、「公園周り」といって、自転車で公園を探し
知らない公園の池を見つけて「マ○湖!」と命名したりしていた。
他にも色々やった、指相撲、はないちもんめ、生命……。

小学校の頃は鉛筆とノートがあれば楽しめた。
ノートに簡単なサッカーグランドを描いて、鉛筆の芯を紙に当てて柄
の部分を人差し指一本で押えて倒す。「ピシュッ!」鉛筆のラインの
先っちょから相手がまた同じ動作をする。

自作のゲームブックなんてのもあった。
友達に「右へ行く?左へ行く?」なんて訊かれ、僕が「右!」と答え
ると、友達はペラペラページをめくって「残念、死亡」「え?」なん
てチープなやり取りだったけど結構楽しかった。

ベタなのは迷路、小学生は迷路が大好きですね。自由研究の定番で
した。自由研究といえば僕は「野口英世新聞」なるものを作ったこと
があった。
伝記の巻頭カラー写真の英世や、姉イヌの顔写真を切り抜き、画用紙
に張って、マジックで伝記のまとめを書いたものでしたが、夏が終わ
ると後悔しましたね。伝記を見ると、英世やイヌが、遊園地にある顔
抜きパネルみたいになってました。

そんなノートゲームの中でも一番驚かされたのが上野君のだった。
そのゲームが画期的だったのは消しゴムを使ったことだ。

彼のノートには迷路が書かれている。そんで迷路を進むと宝箱があ
り、その前には敵がいる。迷路をといて、戦闘モードに突入する。

次ページにはドラクエの戦闘画面のようなものが書かれていた。
まず「たたかう」を選択する。戦い方は先ほどのサッカーの「ピシ
ュッ!」と同じのようだ。敵キャラの胸が弱点で、そこを狙うと
ダメージを与えることができるという。

んで、僕は首尾よくダメージを与えた。すると彼は消しゴムで、せっ
かく綺麗に描いてたモンスターを全部消してしまった。
そして、鉛筆でせかせかと先ほどよりかなり雑になったモンスターを
描き始めた。幾分、サイズが小さくなったのはダメージを受けたから
のようだ。

で、また心臓を狙うと命中。上野くんは「グホッ」と擬音を
あげてまたせかせかと鉛筆を動かし始めた。攻撃するたびにさらに雑
になり、一筆書きのドラエモンから、最後は鼻くそみたいなもんにな
ってしまった。

「そういやこっちが攻撃されることはないの?」
「あ、そういえばそうだね」

上野君はそこでゲームの決定的な欠陥に気付いたようでしたが、
僕は彼の旺盛なサービス精神に感動した。

そして休み時間を終える頃、上野君の机には大量の消しゴムのカス
ができていて、「ちょーだい」と女子が「ねりけし用」と書かれた
100円ガムの容器に消しカスを半ば強引に集めて去っていった。


③周りの目を気にしない。

小学校低学年の頃、「家族」について作文を書くことがあった。
各クラス一人がテレビの「お昼の校内放送」で自分で読み上げること
になったが、僕が読むことになってしまった。

内容はたしかこんな感じだ。


「うちには電子レンジがない。お父さんは仕事で遅くに帰ってきても、冷たいご飯で我慢している」


3つ上の兄はテレビで読み上げる弟をどう見ていたんだろうか。
そういう内容は僕だけではなかった。

「うちのお母さんが親戚のおばさん
からカニをもらった。お母さんは団地の
中でカニを持って歩きましたが、歩いても
売れず、歩いても売れず、誰に声をかけても一個も売れませんでした」

それを聞いた先生が、「どんな親だ?」と目を丸くしていたのを覚え
ている。みんなそうだったと思うんですが、何が恥ずかしいのかよく
わからなかったのです。

AV男優の山本竜ニさんの子供が「僕のパパはAV男優!」という作
文を書き、校内で一等賞を取ったそうです。内容が非常に気になります。

ところが小学校高学年くらいになると周りの目を気にするようになっ
てくる。僕はメガネをかけた自分の顔がいやだったので、極度に他人
の目を気にして対人恐怖症気味になってしまった。
そしてうちの母ちゃんは脚が悪い。歩くとビッコを引くのだが、僕は
できた子供ではなかったので、母親と外を歩いているのをクラスの誰
かに見られるのが嫌だった。

この「恥ずかしい」という感覚。
まわりから自分がどう見られているかを気にするから起こる。

ヒトは常に陰口を叩く生き物だ。なので、どんなマトモなヒトでも影
では絶対コソコソいわれているだろう。
どうせ、言われるなら、周りの目なんかどうでもいい。

そう開き直れたのはいつからなんだろうか。大体26くらいだと思う。
それは僕が他人との比較をやめた時とほぼ同じ時期だった。
それまでは合コンでも、何でも自分を良く見せることで必死だった。
すごく病んでいた時、酔っ払って見知らぬ中年カップルの席に一人で
飛び込んで「おれは慶応大卒で…」と語ることもあった。
いやな奴だ。自分の中で誇れる部分がそこしかなかったんだと思う。
バランスを取るため、自分を正当化することに必死だった。

この自分を必要以上によく見せること。自己正当化なのかもしれな
いが、聞く方にとってはただの自慢や、傲慢にしか聞こえない。
ハッタリはフリーランスの仕事のヒトが食べていくために使う術で
他の時に使うといつか穴が開く。自分自身で気づいてなくても。

僕は最初、自分のことを露出狂かと思っていた。
けど、そのうち露出狂というよりは「恥ずかしい」というネジが
一本外れてしまったことに気付いた。
これが、いいことか悪いことかはわからない。
世間では悪いとされているのだろう。
ただネジが外れたことにより生きるのがとても楽になった。

ある時居酒屋で一緒に飲んでた友達がトイレに行く時、転んでしま
った。周りの座席のヒトが一斉に彼女を見たので、彼女は「恥ずか
しい」と言ってたが、僕ならどうだろう。多分、周りが自分をどんな
表情で見ているのかを観察するだろう。ビックリしてるヒト、ヨッパ
ライかと笑うヒト、傍観するヒト、どんな顔をしているのか気になっ
てしまう。

僕はヒトと目を合わせるのがあまり得意ではなく、差し呑みの時もな
るべくカウンターや、横向き座りが好きなタイプだ。
正面で「見られてる」という感覚もいやだし、何か話さなくてはとい
う変なプレッシャーを感じる時もある。ところが横に座ると初対面の
ヒトでも安心して話せる。

つくづく変な生き物だ。素の状態で正面から見られるのは嫌いだ。
ところがズッコケた時に見られるのは、別にかまわない。見られる恥
ずかしさより見たいという好奇心の方が勝ってしまう。
僕は昔ゲイを装って客としてホストクラブに行ったことがある。
その時も同じだ。ホストがどういう接し方をしてくるのかにも興味が
あったが、お客の女性が自分をどんな顔で見るのかに興味があった。

そういうわけで僕は女性と付き合うと場所を考えずに、どこでもキス
をしてしまうタイプです。大体、そういう所がうざがられますね 笑
面白いもので、外国ではそーゆーのがOKでも日本に帰ると嫌な顔
をされる。
女性は海外にいると日本より周りの目を気にすることがなるので、楽
になると思う。


結局、周りの目を気にしつつ「意義」「価値」といった曖昧なものを
考えるのが大人で、周りの目を気にせず「面白いこと」を自ら考えた
り探したりするのが子供。

僕のイメージの「大人」と「子供」の違いはそこにあると思います。
小さな頃は「自分がどこから生まれたか?」とは不思議に思ったが、
「どうして生まれたか?」とは考えなかったような気がする。

大人は世の中に慣れてしまう生き物だ。そして、経験してもいないこ
とを人の話や本を読んだだけで、「まぁどうせこんなもんだろぅ」と
知った気分になってしまう。その考えた方が飽きや慣れをさらに加速
させる。なのでちょっとでもやってみることと、「こんなもんだろ」
と推測することには大きな開きがあると思う。

で、僕の理想は「中人」です。銭湯にちょっとだけ安く入れて陰毛が
生えたばかりのあの頃。アダルトビデオコーナーのカーテンを潜りぬ
けるのはドキドキでした。

今でも僕は動画サイトで素晴らしきタイトルのAVを見つけ「こ
れだ!」と鼻の穴を膨らましてドキドキしたりするのだが、結局はず
れを引いてがっかりしてしまう。あの頃は、NHKの朝の新体操でも
イケたのに…。なかなか難しいもんだ。

※ちなみに松村邦弘氏は、かつて「豊臣秀吉」をオカズにしたことも
あるそうです。


ヒルズの次は?

2009年10月12日

無職な僕は、英語でも勉強しようかとテキストを見てたんですが、
その中にプレステージ(名声)という単語がありました。


それを見てなぜか浮かんできたのが、札幌の実家近くに
あるアパートです。2階建てで空色のペンキが塗られた
「プレステージ」というアパートで、小学校のクラスメイト
が住んでました。


彼は昔、家の前で僕に「うち、立派でしょ?」と訊いてきました。
名前こそモダンだったものの、壁は煤け、鉛色の階段には泥が
つもっている貧相なアパートだったので返答に困ったのをよく
覚えてます。


日本人は、ヘンテコな漢字のタトゥを入れた外人を笑いますが、
外人的には、プレステージなアパートはどう思うんでしょうね。


「アパート」の他にもいろんな言葉があります。
僕のイメージで低級から高級の順に並べますと…

荘<ハイツ=アパート<ビル<館=マンション……<ヒルズ

となります。


外国では、フラットとかスタジオ(間切り無し一間のみの安物件)
なんて言葉がありますが、日本でも使えば同じ物件でもイメージ
変わるんじゃないでしょうか。

たとえば、

「三好荘」が、「STUDIO MIYOSHI」になれば安普請のアパート
でも、住所見ただけならダマシがききますね。
「緑川村」なら、「ヴィレッジ・グリーンリバー」でいきましょう。


ちなみに、僕は名も無き市営住宅(通称N団地)に住んでた
んですが、住所の表記は、「○○丁目×× N-102」でした。
「団地」が省略されててちょっと嬉しかったのを覚えてます。


大学時代に住んでたのは外見はマンションっぽいのですが、
名前は「○○ハイツ」でした。その名の通り貧相で、4畳ほどの
平行四辺形の部屋の真ん中にぶっとい柱が立っている
独房のような住処でした。

唯一良かったのは、部屋番号669だったことです。
記憶力の悪い僕ですが、同様に6月9日生まれの友達の
誕生日だけは忘れません。
ちなみに、その建物は元病院の上に、444や666なんて部屋も
フツーにありました。


住所で思い出しましたが、京都には「○○条上ル」なんて
住所ありますね。それから、僕の北海道の友達の住所は
「○○群××町」で終わっていて、丁目や番地がありません。

いつか面白い住所に住んでみたいですね。
「○○番地…」「○○番地!」「○○番地?」
みたいのがあればいーのに。
特に、「?」がつけば、古の文化人の出生年のようで
赴きがあります。


さて、今日本でもっとも高級感のある家の名前は「○○ヒルズ」
でしょうか。ビバリーヒルズの影響もあるし、昔から高台の上
は地価が高いからなんでしょう。


貧しい国ほど、川沿いにスラムがあるのは定番です。
ところが先進国になるとそうでもありません。日本だと、
川沿いにある「リバーサイドなんちゃら」なんてマンションは
ちょっとお洒落に聞こえます。井上陽水氏に感謝しましょう。


オランダにはボートハウスなんて小洒落たものもあります。
いつかの僕の夢は、ボートハウスに住むことです。朝起きて小便
しながら、ふと窓外を見ると大西洋のどまん中を漂っていて、
「誰の仕業だ?FBIか?」
なんて展開が一番理想的です。


話はだいぶ反れますが、ヒルズ族、ミッドタウン族のように、
日本人はカテゴライズが好きな民族ですね。週刊誌の影響なん
でしょうか。
ここ最近は○○系なんていう曖昧な「系」という言葉が大流行です。
「IT関係」は直訳すると「それ関係」とますます曖昧です。
また、「IT関係」といえば聞こえはいいですが「エロサイト」といえば
イメージ変わります。先の「STUDIO MIYOSHI」と一緒です。


このカテゴライズ好きの裏には、欧米のような個人主義が徹底せず、
何かしら群れに属していたいという心理があるんでしょうか。
「ヒルズ族のIT関係の彼はコンサバ系で…」
何言ってるかわかりませぬ。


頼むから誰か、孤独でもいーんだって、言ったってください。
大停電のネパールで蝋燭灯しながら、伊集院光の「深夜の馬鹿力」
を聞いてバカ笑いしている小生のような人間もいるんですよ。


面白いもんで、個人主義の国の人間ほど、合唱が好きだと何かの
本で読んだことがあります。サッカーの影響もあるんでしょうが、
イギリスやオランダではあちこちからヨッパライの大合唱が聞こえ
ました。日本では、スナックからはみ出すおっさんの声。
カラオケでは、他人の独唱を聴くフリをしながら選曲…
うーむ、「群れ」が好きな割には面白いギャップですね。


どうせカテゴライズするなら、「系」「派」「族」より、
「組」「興業」「団」なんて男気溢れる言葉を使って欲しい
もんですねぇ。


カテゴライズついでに、未来にできそうなのちょっと妄想しました。

ホントニーゼ(「ほんとにー?」を連発する人)
ナマラー(生ビール、生ハム、生×××…とにかく「生」が好きな人)
チョッキーズ(是が非でも直帰な人)
未熟女(30代女子)
フラミン子(一途な女子)
サダハル(一途な男子)
ドリバー(浮気性の男女。ドリンクバー→とっかえひっかえの意)


さて、「ヒルズ」の次にくるリッチなネームはなんでしょう。
思うに、こういうのは言ったもん勝ちです。


「白金」「成城」「長者丸」というと確かに名前も立派ですが、
「青山」はただの青い山だし、「田園調布」と聞くだけで「調布」
よりリッチに聞こえてしまうのも不思議です。
シロガネーゼは金持ちっぽいですが、本当は「城がねえぜ!」
ってあわくってる武士の意です(零点)


ちょっとずれますが、北海道人ははゴミ捨て場のことを
何の疑問もなく「ゴミステーション」と呼びます。
「ゴミ捨て」からきてるのか、清掃車の回収ポイントという意味で
「駅」を当てているのか不明です。


「気まぐれシェフの○○」と聞くと、美味しそうですが結局
は余りもんだそうです。
僕は「気×がいシェフの○○」なら食べてみたいです。


まっ、やはり浸透させて
しまえばどんな名前でも問題ないんでしょう。


ヒルズの次は何か。


欧米流で行くなら、「サーカス」なんてどうでしょう。
ロンドンの中心街には「ピカデリーサーカス」「オックスフォ
ードサーカス」なんて場所があります。


六本木サーカス!
売れない芸人っぽいですね。


六本木ヒルズ、ミッドタウンのように、上から俯瞰…規模を
拡大していくパターンでいってみます。


六本木シティ!
これだと、なんかまんまな気がしますね


六本木ジャパン!
六本木監督率いる日本代表


カントリー六本木!
なぜか頭にはユタ州のいも畑が浮かびます。
あるいは売れないフォークシンガー。


六本木ランド!
テーマパーク感満載


六本木ワールド!
これだと「伊藤マンション」の場合、「伊藤ワールド」となり、
佐藤氏や鈴木氏が黙ってないでしょう。


六本木プラネット!
場末のゲーセンのような…


ギャラクシー六本木!
場末のパチ屋のような…


六本木パラダイス!六本木ヘブン!
ヘルス?ソープ?


結局、エロが一番デカくて立派。
エロは世界を救うということですね


外来語はもうネタ切れです。
ヒルズの次は「宮殿」でいきましょう。
あ、でも「六本木パレス」となるとやっぱ
エロが絡むなぁ…


※そういえば「ビバリーヒルズ高校白書」の眼鏡優等生、
アンドレア・ザッカーマンは33歳くらいで女子高生や
ってました。なんか、元気出ます。


店員ウォッチング

2009年10月12日

みなさんの周りには「○○っぽい」店員はいませんか?
それはいかにも店と同化した店員さんのことです。

たとえば、本屋の店員
大体、色白黒髪眼鏡の草食系が多いですね。
「明日世界が滅びるぞ!」といっても、
「君はコーヒーでも飲んでな」
と草原で一人文庫本読んでそうなピースな人たち


自然食品系の料理店はヒゲ面のヒッピー風
アジア雑貨店員はバックパッカー風
ちゃんこ屋の店員は重量級で美容師は軽量級
アキバ電気屋店員は「好きを仕事にする」といった感じ。
反し、個室ビデオ屋の店員は分けあり風

宝くじ売り場はおばさんがドデンと構えていますが
タバコ屋は婆ちゃんがチョコンと構えています


僕は今ネパールにいるので、外人が日本人と他のアジア人を
区別できないように、なかなか「○○っぽい店員」を
見つけられなくて困っています。
どれもただのネパール人にしか見えません。
一瞬で国籍、民族を判別する「世界人種判別スカウター」
なるものが発明されたら面白そうですが、あちこちで戦争が勃発
しそうですね


店員の個性は、町によって随分変わってくるような気がします。

学生街のケーキ屋店員は、キャピキャピでしたが、
新小岩のケーキ屋店員は、油の乗ったおばさんでした。

ディープな街の専門店ほど「○○っぽい店員」が多い気がします。
たとえば神保町の裏通り。

エロDVD屋の店員。
赤い色付フレーム眼鏡、金髪、不精ひげに黄色いエプロンという
いかにもエロッポイ店員。
芸能人でいえば、グレート義太夫、クワマンといった感じの風貌。
どう見ても純文学青年には見えません。

レコード屋の店員は黒髪ロンゲの細身。
彼の部屋の押入れにはズザザッと圧縮されたスクラップみたいに
レコードが詰まっているんでしょう

スポーツ用品店の店員は、二の腕が太く、
褐色の肌でいかにも山登り好きっぽい店員。
無人島に連れて行くなら「スポーツ用品店店員」
でしょう。

そうえいば、北海道の野幌という田舎街に
面白いチーズオフォンデュ屋があります。

ある日突然、

「今日から旅に出ます」


と、店のドアに張り紙するような自由人が経営する
チーズフォンデュ屋です。ハイジに出てきそうな山小屋みたいな
店内には、オーナーのおやじさんの旅行アルバムが並んでます。
訪れた国を見ると

「ノールウー」
「フイランド」

といった謎の国もあります。

店内にはAMラジオが淡々と流れていて、
おやじさんは一言も発しません。

連れて行ってくれた友人が、おやじさんと
「お茶ありますか?」「はい、どうぞ」
「サービスです」「ありがとうございます」「いえいえ」
と会話していましたが、友人は

「今まで行った中で一番おやじと話した」

と言ってました。


ちなみにその店の隣には、息子さんが経営する
チーズフォンデュ屋があります。

同地内で親子で競合


スゴイ展開ですね。

しかし、どこの田舎に行っても駅前には消費者金融
とパチ屋が並ぶ昨今、こうしたディープな店は末永く
残ってほしいです。


これに反し、「○○っぽくない店員」もいますね。

北海道の山奥。ガソリンスタンドで給油する色白茶髪美女。
魚屋の軒先。ゴム長靴姿でスチロール箱に鮮魚を詰める美女。
温泉街のラーメン屋。タンタンと麺の湯切りをする薄幸風美女。


田舎に行くと女の子が3倍くらいかわいく
見えてしまいます。

そういえば、「田舎の学校一のマドンナ」
はどれくらいの割合が東京に行くのでしょう。

話は反れますがAV女優には北海道出身B型
が多いです。(僕もそうです)
その中には北海道から撮影の度に
上京する通い組みもたくさんいます。
なので歌舞伎町よりすすきのの方がAV女優率
は高いかもしれません

また、アイスランドには派手なファッションをした人が
多いと聞きます。

「寒い島」というのは
開放的な刺激を求める人が多いんでしょうか
道産子にSM好きが多いのも納得できます。

沖縄出身の上京組は、地元にUターンすることが
多いと聞きます。やはり、人間には「あったかさ」
が重要なんでしょう。


さて、薬局の店員はどうなんでしょう。

まず、あのレジ裏にしか置いてない薬
というのがどうにも不便ですね。
風邪薬を頼んだりすると、絶対一番高いものを
薦められてしまいます。

そういえば以前、朝目覚めるとチ○コ
が痛いことがありました。

「性病か?」と冷や汗かいたんですが、覚えもないし、単なる辞意の
しすぎか、小生ヌーディストなものでシーツに当たって擦り切れたのかと思いましたが、かなり焦りました。

こういう場合は店員を選んでしまいます。

性の悩み、それは同性の年寄りに相談するのが
一番安心できます。

そこで僕は爺ちゃん店員のいる薬局を
探し、迷った挙句こういいました。

僕「あの、陰茎が痛いんですがねえ」
爺「は?」
僕「あの、あそこが擦り切れたような痛みがするんです」
爺「は?ホース??」
僕「チン○です!」

すると、爺さんはしげしげと僕の顔を見つめ、
「パンツが当たって擦り切れたんだね」
と軟膏を手渡してくれました。

単なる辞意のしすぎをスルーする心優しさ
薬局の店員は、やはり年寄りに限ります。

しかし今持ってホースが何なのかわかりません。
誰もが馬並みじゃぁないでしょう


お昼休みは店員ウォッチング。
店に入って、「○○っぽい店員」を見かけたら、
「いかにも」と唸ってしまいます



タイ

2009年10月12日

バンコク、カオサンロードの安宿に住み始めて
早、2ヶ月半が過ぎました。

僕の住むホテルのスタッフは、カタカナで「イスラエル」と
入ったTシャツを着たおばはんや、深夜コソコソエロ動画の
収集に励むフロントメンなどキワモノぞろいです


カオサンロードはバックパッカー御用たちの
通りで、安宿や屋台、クラブもあったりと色々便利です。

世界各国から旅行者(白人多し)が集い、その合間で
片足のない男がチップをねだったり、カラオケマシンを背負った盲目の男が
ポップス歌ったり、昆虫の姿焼きを売る屋台があったりと、「喧騒」
の一言に尽きる通りです。
夜は買春を営むオカマちゃんで溢れます。
ちなみに、若槻千夏もお気に入りの場所だそうです。

カオサンロードは、まさに「どこでもドア」みたいな場所で、
この街から世界一周に出かけたり、あるいは長旅の後で
これから日本に帰るという人もいます。

居心地の良さもありますが、どこかへ行くのに、
日本から直接チケットを買うより、バンコクで買ったほうが
はるかに安いので旅人が集まるンでしょう。


タイのこと、旅のことを色々書きました。


【タイのこと】


○ビザ情報

普通に入国した場合は、1ヶ月まで滞在可能。
日本でビザ(今年は無料で取得可能)を取った
場合は、2ヶ月まで滞在可(現地で1ヶ月の延長も可)。

バンコク-ラオスを2ヶ月に一度往復すれば
もっと長くいることもできます。
インド-ネパール間と同じく無限ループゾーン
なんですかね


○物価
宿代:(シングル:ファンのみ)一泊280円~
食費:一食 90円程度(チャーハン、茹でブタご飯等。うまいが油もの多し)
タバコ:170円(高っ!)
ビール大瓶:110円
水1.5リットル:30円
洗濯代:1キロ90円
マッサージ:1時間500円
インターネット:1時間60円~

なので、たまにクラブで遊んだりしても
一ヶ月5~6万円もあれば生活できます。

僕の宿は独房にちょっと毛が生えたような感じです。
窓の外から発情期の猫の声がうるさいです。
アリンコとトカゲも時々出ますが、住めば都という
もんで結構快適です。

○タイの求人情報

月収:84000円(日系コールセンターなど。未経験者可)
月収:168000円(タイ語がしゃべれれば。工場通訳など)

安いですが余裕で食べていけます


○カオサンでタイ人からかけられる言葉

ヨシワラ、ススキノ、ミヤサコッ(?)


○タイという国


●貧富の差激しい

相続税がなく、金持ちは永久に金持ち。貧乏な家に生まれたら
敗者復活は不可能です。貧乏な人間は貧乏なのに、子供を作って、
物乞いや花売りの道具として利用します。

インドほどではないですが、貧富の差はかなりデカイです。
ちなみにインドでは子供の足を切って物乞いに利用する大人
もいるようです。


●王様が一番

どこの家にも店にも王様の写真入カレンダーがあって、ほとんどの国民が王様大好きです。

が、中には好きじゃない人もいるみたいです。
ただ、バレると不敬罪で捕まる可能性あるのでカモフラージュ
で飾ってる人もいるようです。

ビンボー人でも金持ち王様が好きというのは、生まれた時からの
慣わしだからでしょうか。

ちなみに、僕が住んでたオランダのベアトリクス女王は、オランダ人
らしくケチで有名です。あるパーティでは、海外からのVIPにオランダ航空の機内食でもてなしたそうです。


オランダの会社では、「新人は誰でも、一人前になるまでの半年間は無視やいじめを受ける」という奇妙な習慣があるんですが、皇子が就職した時でさえ、そのいじめのターゲットにされたといいます。問答無用っスね。

皇室なのに、近所のスーパーへ買い物にも行く庶民感覚が、国民みんなに愛されてる理由なんでしょう


●娼婦とおっちゃん

街を歩くと、明らかに金で繋がっているおっさんと
タイ人姉ちゃんのカップルを見かけます。
不思議なのが、白人おっさんと一緒にいるタイ人は、不美人や
年増であったりすることが多いです。美的感覚の違いでしょーか。

先日ゴーゴーバーへ行きましたが、10年前行った時より、はるかに
「日本人好み」の顔が増えてましたね。整形、シリコン乳、能面のような白塗りファンデーション。経営者には、日本人もいるというから当然なんですかね。

娼婦の給料は、一回のセックスで4200円くらい。
コンビニ時給が1時間90円にも満たないと聞きますから、
一攫千金をねらって若く貧しい女子たちが、娼婦になるのは
当然のことなのかもしれません。

日本の風俗嬢より、金に対する貪欲さは強いです。
たとえるなら目から冷たいビームが出ている感じ。
愛想がいいのも金目当て。

なので、おっさんとタイ人カップルが屋台飯を食べているのを
見ると、言葉の問題もあるんでしょうが、見ていて悲しくなるほど
会話がありません。「おっさん、がんがれ」とエールを送りたくなる
ほど、彼女たちの逞しさを感じてしまいます。

買春に対しては、否定的な見方もあるンでしょうが、「富の分配」
そのものです。ま、せめてエロ専門のおっちゃんはもうちょっと小奇麗
にして欲しいですなぁ


●警察と坊主

仏教国なんで、坊さんは敬われていますが、
中にはエロ坊主もいます。ある坊さんは、日本人女子500人
切りの経験者で、境内で青カンしているところを見つかり
破門されたそーです。

ケーサツも金大好き。薄給なので、ツーリストを店に案内
してマージンとったり、詐欺まがいのことをやって儲ける
ケーサツもいます。貧しい国のケーサツほど信用できません。

坊主にしても、ケーサツにしてもその職種の「権力」
目当てでなる輩がいるんでしょうなぁ


●コンビニ
商品の納入業者は、ほとんど台車を使いません。みんな背中にダンボールを重ねてうんとこしょっと背負って運びます。逞しいです。

タバコはレジ裏に隠し扉をつけて、銘柄を伝えると扉を開けて
取り出す仕組みなんですが、いちいち扉を閉めるのが面倒らしく
大体開けっ放しです。政府の指導なんでしょうが、意味ないですね。

その昔遊園地の迷路で見た「開きっぱなしの隠し扉」を思い出し
ました。


【旅、バックパッカーのこと】

○バックパッカー向きの仕事

「海外転職に有利な資格」

1位:調理師(最強の職業。寿司握れたら世界どこでも住める)
2位:美容師(ビザがおりるかどうかは微妙。先進国でも使える可能性高い)
3位:ダイビングインストラクター、日本語教師(給料は共に安い。
フィリピンのダイビングインストラクターで月5万ほど。現地で暮らす分には
困らない)

「海外~日本を行ったりきたりに有利な資格」

美容師、看護士、薬剤師など…

カムバックできる専門職が有利ですね


○バックパッカーの愛読書

深夜特急(沢木耕太郎)
印度放浪(藤原新也)
アジアン・ジャパニーズ(小林紀晴)
マリファナ青春旅行(麻枝光一)
ザ・ビーチ(アレックス・ガーランド)

・個人的なオススメ

ライドライドライド(藤代冥砂)

○旅の予算

小学校の卒業アルバムの夢に「世界一周」って書く人いましたが、
果たしてどれくらいの人が実現してるんでしょう。同じように「ケーキ屋さん」の夢もどれくらい実現しているんでしょう。


世界一周に必要な予算は1年で200万くらいと
いわれてます。僕の友人には、アジアのみですが3年180万
で回った人間もいます。かなりのツワモノですね


○一人旅と二人旅

一人旅のいい所:
出会いが多い。孤独に強くなる

二人旅のいい所:
一人旅より、安く済む。感動を共有できる

3人以上の長旅は大体仲間割れします。
二人旅の場合も気心の知れた仲でないと、
割れます。僕は一人旅ばっかですが、旅先で
何度も、仲間割れの愚痴を聞かされました。
仲が良くても、時々別行動を取るのがいいですね

夫婦や、カップルでずーっと何年も旅を
している人がいます。あるバックパッカー夫婦は
「新婚旅行に行ってない」といってました 笑
バックパッカー夫婦に成田離婚はないでしょう
羨ましい限り。

そういえば昔某ホテルのフロントバイトをしていた時、
こんなことがありました。
ある若夫婦が一番安い部屋をチェックインして僕は部屋まで
案内しました。
ドアを開けた瞬間、奥さんが開口一番「せっまーい!」
といってました。旦那の顔は歪んでました。
こーゆーの、ヤですね


道中、どんな最悪の環境でも、悲しい出来事でも、「ネタ」
として考えられる人が貧乏旅行にむいてます


○冷たい日本人

旅をしていると時々、冷たい日本人に出会います。
特にヨーロッパなどに多いですね。
外人と絡む時は「イエース!イエース!プリーズ」
とめっちゃ笑顔でハイテンションなんですが、日本人
に話す時はかなり愛想悪いです。

異国にいるという非日常感をぶち壊されたくないんですかね。

カオサンで一人歩きをしていると、しょっちゅう日本人の
視線を感じます。で、視線の方向に目を向けると目をそらされる。
こちらの場合は冷たいというより、「話すの面倒くさいな」という感覚なんでしょうかね。

ただ、屋台などで飲食中に知り合う場合は、大体みんな価値観が
同じなので結構意気投合できます


○旅の目的
出会いを求める人、遺跡を巡る人、英会話勉強する人、引きこもる人、
女買う人、漫画読み漁る人、やりたい事探す人…

旅をすると色んな人に出会いますが、旅に目的はあってもなくても
どっちでもいーンだと思います。

旅は、
行きたいから、行く。
ただ、それだけです。

学生のとき、どこかの国で日本人の男に「君の旅の目的は?」と聞かれたことがあります。迷った僕は「パスポートのスタンプ集め」と答えました。するとその人に「そんなのイカン」と小一時間説教食らいました。うざいですね。

そういえば、どこかの国の安宿で、バックパッカー同志で車座になって
飲んでた時、「いまこの場で僕らが出会ったのはものすごい偶然だ。
出会いという運命に乾杯」みたいなことをいってる男がいました。
うざいですね。

熱い人、いや、熱いのを押し付けてくる人は苦手です。


旅慣れてくると、観光名所にはだんだん飽きてきます。
居心地のいい場所、何にもない場所、マニアックな場所に喜びを見出すようになってきます。

タイのアユタヤという遺跡の街で、レストランやってる日本人のおっちゃんがいました。


僕「遺跡好きで住んだんですか?」
おっちゃん「いや。なんとなーく」

この、「なんとなーく」という言葉が、旅という行為の自由度とユルさを物語っているような気がします。

成功も失敗もなくて、思い出だけが残るもの、
それが旅なんだと思います。


自殺願望な人々

2009年10月12日

10代とか、20代の女の人にはリスカ癖とか、自殺願望を持つ人
が結構多い。そーゆーモヤモヤを打破したくて一人旅に出る女性
を時々見かける。

失恋とか、会社の人間関係とか、借金とか、そういう明確な
理由がある場合は別だが、単に『世の中つまんない』と思って
自殺願望を抱く人も多いみたいだ。

そーゆー人を、甘っちょろいという大人もいる。
頼むから、甘っちょろいとか命を粗末にするなとかいわないでくれ
そんなことはトーニンたちも自覚しているんだ

学生の時に水商売をやったり、社会に出て働きはじめると
彼女たちは『所詮世の中こんなもん』と思ってしまうのではないか。
わかるわかる、それ。

実際『こんなもんだ』と見た認識は大方間違ってない
人生は、所詮繰り返しだ。

僕の自殺した知人は、親子が手を繋いで歩く様を見て
生前こんなことをいっていたようだ。
『あれが、幸せだって思えたら楽なんだけどな』

わかるわかる、それ。


多分こういう人たちは世の中に飽きちゃってるんだろう。
「経験」していないことも大体推測できてしまうんだろう。
んで、無気力


じゃぁ、『飽き』を解消するにはどうすればいいか


それはこの退屈な世の中をナナメから見るか、
自分がどっぷりハマれる何か楽しいことを見つければいい

世の中をナナメから見るのは、みうらじゅん氏がうまい。
病んでる人に、みうらじゅん好きが多いというがそれは
納得できる。

他、『タモリ倶楽部』も平凡な日常に溢れたモノを
さらに掘り下げてみることで、知らないだけで楽しいこと、
面白いことがまだまだあるのだと気付かされる。
『探偵ナイトスクープ』もオススメ。

本なら、東海林さだおのまるかじりシリーズが、オススメ。


「観察好き」になれれば、平凡な街の光景も一変する。


次に、どっぷりハマれる何かを探す。
まず、部屋のテレビを消そう。ゴミ箱に捨てたってかまわない。
世の中に飽きちゃってる人は、中身のないバラエティや、
延々ループのワイドショー、歯の浮くような歌詞のJPOPに頭を
いためてるハズだ。

何でもいい、例えば、街中にある大きな本屋を訪れよう。
普段行かない洋書コーナーや、写真集、画集コーナー
を回ってみるのはいかが?とりあえず、目にハマるものを
見つけよう。見つかったら、mixiのコミュニティを追っかけて
好きなアートをたぐっていこう。

タワレコに行ってかたっぱしから普段聞かない音楽を視聴する
のもいい。琴線に触れるものがあったら、Youtubeで検索して
みよう

僕は病んでる人ほどアートやサブカルチャーにハマれるように
思う。人と違う「刺激」を求めているからだ。

何でもいい。自分が飽きない、何かを見つけたら、世間の目なんか
気にせずドップリとそれにはまり、没頭していけばいい。

友達がいってた。
世の中の99パーがウンコで、1パーがカッチョエエモノ。
その、カッチョエエモノを見つけていけば楽しい人生が送れる
って。

いつだって物差しは自分の心ん中にある。
現実なんか考えなくったっていい
考えなくったってどーせ、考えちゃうんだろうから

逃げるのは死ぬことだけじゃない。
脳みそ一つあればどこにだって逃げられる

いつだって、自分が楽しければいーんだ


一杯のラーメンと金

2009年10月12日

酩酊状態失礼。丑三つ時のかなり暑苦しい文章なのでスルーを。

***


近所のラーメン屋に行った。
そこは自分の中で新小岩のベスト3に入るラーメン屋だったが、
1年ぶりに訪れてみるとオーナーは代わり、スープは業務用の
醤油スープに、麺は何の変哲もない中太麺へと
変貌していた。


がっかりした。


店主のラーメンに対するこだわりは微塵も感じられない。
かといって、屋台ラーメンのように飲んだ後に食えばいいんだー的な
開き直りさも感じられない。実に中途半端だ。
ラーメンには好みもあるだろう。
だが、その店主の味には何のこだわりも見られない。
まずくともそれなりのオリジナリティがあればいいと思う。
だがそれがない。僕の中で憤りを感じたが文句は言えなかった。
なぜならラーメンの値段が500円だったからだ。


僕は先日地元札幌に帰省した。
街中にあるJという人気ラーメン店で味噌ラーメンを食した。
めちゃくちゃ美味かったが、値段は800円。
麺もスープも具も何の不満もないのだが、
観光客が終始途絶えず、一杯800円でもやっていけるんだと
いうその店の見え見えの営利主義がなんとなく鼻に付いた。
それは僕にラーメンは庶民の食い物であり、高価な具材でも
使わない限り値段はせいぜい一杯650円以内に収めるべきだと
いう価値観があるからだ。


ラーメン二郎三田本店はテラ盛りで500円。蒲田の人気店上限の月は550円。美味くて量もあるのだが、そんなに値段を下げて大丈夫なの!?
と思ってしまう。その反面店主のラーメンに対する愛着を感じる。
客足は途絶えず儲けようと思えばもっと儲けられるの
だろうが、何もそこまで無理しなくともいいだろと思えるほど徹底的に
価格を下げるスタンスは驚異的だ。


一杯のラーメンの値段で金とはなんぞやを考えた。


金って複雑なものだと思う。
一人身ならなければないで何とかやっていけるが、
結婚して子供がいたらそうもいかないものなんだろう。


金があれば何でも手に入る。ヒルズに住めていい女も抱ける。
ホリエモンもそう言っていた。今の世の中その通りだと思う。
それが幸せかどうかは個人の価値観に起因する。
金持ちの大半は日サロに行ってブランドもののスーツを着て
合コンに明け暮れる。その楽しみ方は画一的で味気ないように
個人的には思う。だが、中には世のためヒトのために
いい行いをしながら金を得ているヒトもいる。
良心があり金を求める人々はそういったものを求む。だが、そうした
金の稼ぎ方は一筋縄ではいかない。求めずとも、後から
金が付いてきたヒトが多いからだ。しかもそういう
ヒトたちはほんの一握りだ。だから大抵
の場合そういうスタンスを求めてもうまくはいかない。


金を求めるとヒトによっては、うまくいかないことが理由で
精神を病むヒトもいる。そして中には一線を踏み越えてしまうヒトもいる。安易な金の求め方、いわゆる詐欺に走るのだ。


「騙された方が悪いんだ」


詐欺師の中にはそういう人もいる。だが、僕は騙すヒト
の方が確実に悪いと思う。そういう人に限ってちっぽけ
な良心があるように思う。そんなヒトは本来詐欺師に
なるべきではない。サイコパスとは違うのだ。
不況の時代、今の法律が詐欺を取り締まりづらい環境に
ある中、詐欺師は今後も増え続けていくだろう。
それが安易に金を儲けられる方法だからだ。
それは「女優になりたい」という女性がAV女優になって
自己顕示欲を満たすのと本質的には同じように思う。
楽な方へ楽な方へとヒトは流れてゆく。そして自分自身に
色々と言い聞かせ、正当化しようとする。本来、詐欺師になるには
林真須美ほどの図太さとイッチャッてる感が必要なように思う。
「こんな時代」「社会のせい」
良心のある犯罪者はいつだって自分以外の何かのせいにしたがる。
そういう人に限って影でニートを笑っているのかもしれない


金がある者は強い。なぜなら不自由なく金を使える
富裕層は、今の世の中1%ほどの希少価値があるからだ。
金を得ることは容易ではない。だから金や金のある社会的地位を
持つ者へと寄って行く人々は本質的にパラサイターか詐欺師だ。
前者の場合、それはカマキリの体液を吸いながら生きるハリガネムシと
本質的に何ら変りはない。自然界の肉や蜜が金という人工物の紙切れに変ったに過ぎない。それはごく自然の摂理のように思う。


だが不思議なことに世の中には金を求めることが醜いという
風潮がある。だから誰も金を求める自分を認めたがらない。
やまとなでしこの松島菜々子のように声を大にして
金が欲しいと言えばいい。自分が楽をしたいと言えばいい。
相方の地位が私のアイデンティティですと言えばいい。
金の切れ目が縁の切れ目。宿主に生き得る要素を見失ったら
逃げればいい。結婚相手に金や地位を求めるヒトは自分が
そういう生き物だと認めればいい。だがそれは
自尊心に関ってくるので認めたがらない。
肩書きや地位。宿主にそういうものを求めるヒトは、対象にそれが
なくなった瞬間に逃げるのはあるいみ必須のことだろう。


ライオンが小鹿を喰う。ヒトはそんな光景を見れば
殺傷だし生々しいと思う。だがそれが紙切れ一枚に変化すれば
良心に問うこともないのだろう。食材は限られている。
奪い合いという原理は同じなのに。


僕は声を大にして金が好きだと本音を語る西川史子はいいと思う。
だが大抵のヒトは金を求める者は醜いという価値観がある
ためそれを認めたがらない。


「金」を求めると大抵のヒトは精神を病む。それを乗り越える
図太さがあれば別の話だが。だから金を求めるなら「額」
を決めればいい。得た金で何をするかが一番重要なことの
ように思う。


僕の価値観では、金は最低限食っていける範囲で存在すればいいも
のだ。本来は交換の手段に過ぎない。それ以上、求めることは
第三者の犠牲ナシにはやっていけないものだと思う。


金がほしいなら自分の時間を売って働けばいい(無職の
僕が言うのもなんだが)。金に不自由なく暮らせる仕組みを
作る努力を自分ですればいい。宝くじは買わなければ
当たらないというが買っても当たらない場合の方が圧倒的に
多い。金は何もしなくても手に入るものではない。
せめてパトロンを見つける努力をする必要がある。


今金は、無限に膨れ上がっている時代だ。
プロミスでも銀行でも金を借りれば金利が発生する。
労働をしなくとも金が生まれる時代。金が金を産み、
そして無限に膨れ上がっている。膨れ上がった金は
一部の富裕層の手に入り、パンピーには還元されない。
膨れ上がった金の犠牲を受けるのはパンピー並びに、
第三世界の人々だ。発展途上国の借金の金利は無限大
に膨れ上がっている。そこで犠牲を払うのは
低賃金の過酷な労働だ。近年では、そういった
第三世界の借金を全て帳消しにしようという動きも
あるが実現には至っていない。


不況で自動車が売れないとかなんとか言っているが、
それでも世の中はなりたっている。必要以上
にものを生産し続け、それが僕らの時間を奪う
起因となっている。日本人は真面目だ。少しでも
残業の時間が少ない者は白い目で見られる
こともある。それがお互いの首を絞めあっている事実
だというのに。


いつの間にか本来限られている資源も、金を生む材料に
過ぎなくなっている。石油や小麦などの資源も投資商品
へと変貌している。いわゆるマネーゲームだ。無限に
増殖し続ける金の代償は僕らの時間の搾取に過ぎない。


サブプライムの前例は、バブリーな頃、相続税対策と称し
て必要以上の金を貸し大量の債務者を作った銀行にもある
というのに。これからはこういう金の奪い合いの問題が
増えていくのだろう。


くどくど書いたけど、結局ミヒャエル・エンデが
言ったように、金が自然界においてなくならない存在
であり、キープできるものだということで全て解決が
つくように思う。


金がどうなるかわからない時代、金をあまりかけずに楽しめる
人間が明らかに得なように思う。


ビールと枝豆
飲んだ後のラーメン
立ち飲み屋1000円で深酒
梅干と焼酎
二日酔いでお茶漬け
友達と家鍋


眠れない夜は・・・

2009年10月12日

羊の数ではなく、残り睡眠時間によるゾーンを弾き出して、
暇を潰そう。

10時間 アインシュタインゾーン
8時間 凡人ゾーン
6時間 あやぱんゾーン(又は都会の急がしOLゾーン)
5時間 浜ちゃんゾーン
4時間 京極夏彦ゾーン
3時間 ナポレオンゾーン
2時間 浅香唯(全盛期)ゾーン
1時間 午後出社確定


●12時間寝た時の言い訳
「今日もアインシュタインを越えた!」


●日曜午後3時に起きた時の言い訳
「サム(TRF)と一緒だな」

※夜型のサム氏は15時起きだそうです。


忘れかけてた片思い

2009年10月12日

酔っ払って家の観葉樹を見ていると、ゆっくりとだが微かに
動くのが感じられた。

小さな蕾が、視線の先の双葉に恋をしているかのようだ
片思いといったところだろうか。
蕾は、双葉から触れたくとも触れられない距離にある。
おまけに見ていられるのは、双葉の横顔のみだ。
双葉は果たして目の隅で自分のことを捕らえてくれているのだろうか
そんなことを考えている蕾の横顔を見ている酔っ払いのボクがいる。

「ウチらのことなら放ってくださいな。」
そんなことでも言っているようだ。

観葉樹の横にはテレビがあり、サイコドラマのようなものが
流れている。もちろん何を言っているのか聞き取れないのだが、
酒に酔ったボクは彼らの身振り手振りでその呼吸を感じることは
できた。気がつくと、ドラマの世界に吸い込まれてしまいそうだ。

テレビを通り過ぎダイニングテーブルの上では
DELLのラップトップが、mayreyのbuilt to love
を歌っている。心地よいメロディ。

現実には、観葉樹のゆっくりとした動きがどうでもよく
感じられてしまうほど、面白いものが転がっている。
ボクの小指で挟まれたハイネケンだってそうだし、女やドラッグ、
シガレット。それに美味しいご飯。

built to loveがやがてメタリカに変わった妙に天井の高い空間の
中、ボクは蕾のセリフを思い起こしていた。

放っておいておくどころか、気に留めていなかったのは
ボクらの方だ。

小さな蕾は清廉な横顔でいつまでも双葉の横顔を眺めている。

kataomoi.jpg

真夜中のバス

2009年10月12日

誰も乗客のいないバスに、乗り込むことがあった。
オランダ・クリスマスイブの夜23:20。

入り口で定期を見せると、運ちゃんはチラリと目を
通しただけで顎で合図した。

車内は驚くほど真っ暗で、目をこらしながら、
かろうじて手すりにつかまれるレベルである。

定刻を過ぎても中々発車しないので暇を持て余し、
カバンから文庫本を取り出すが当然読めず。

運ちゃんは50ぐらいの男で、暗闇の中グミキャンディを
取り出しながらモソモソ食べている。

やがて、バスが動き出した。深夜ということもあってか、
予想以上のスピードである。

カーブを曲る時には、座っているにもかかわらず、よっこらせ
と手すりにつかまらねばならないほどだ。直線道路を進んでいくと
右前方から「51」と記された同じタイプのバスがやって来た。

すれ違う瞬間。軽めにクラクションを鳴らす運ちゃん。
先方のバス車内を見ると同じように乗客はいない。
51の運ちゃんも、相槌のようにクラクションを鳴らし、
猛スピードで駅へと向かっている。

改めて車内を見渡すとなんとなく異様な感じがする。ガランとした
縦長の空間にボクだけが存在する。正面に取り付けられた、電光板が
無機質に停留所の名を読み上げていく。が、運ちゃんは当然のごとく
スルーである。バスは停留所を次々に越え進んでゆく。

しばらくすると教会通りにたどり着いた。毎時30分ごとに
時を刻む鐘の音がくぐもった感じで聴こえてくる。
雨粒垂れる窓越しに、外を見やると、巨大なクリスマスツリー
が生えている。

「メリークリスマス!」

寡黙だった運ちゃんが突如叫んだ。
ビックリしたボクも咄嗟にメリークリスマス!と叫んでいた。

やがて、目的の停留所につき、赤レンガの道に足を下ろす。

頭の後ろでプシューっと音がし、バスはあっという間に彼方へ
消えていった。

クリスマスツリーの先にはネオンも明かりも広がっていない。
時折、オレンジ色の街灯が何の変哲も無いバス通りを照らしている
のみだ。

豆粒のように小さいバスを眺めながら、ボクはあの運ちゃんの旅路をボンヤリと考えていた。

christmas.jpg

わけのわからない夢

2009年10月12日

悪寒のする夢を久しぶりにみた。
ともかくも聞いて欲しい

***

その日は会社の研修か何かで、ビジネスホテルの
個室に泊まる予定であった。早速指示された部屋
へ行くと、そこには既に先輩が陣取っていた。

「部屋替えがあってさぁ。すまんけど、君は 相部屋でしかもベッドが足りないから、床寝 だよ」

と唐突に仰る先輩。一体どうしたというのか。
憤りを感じながら、私は部屋替えをした社員の
元へと向かう。

するとそこには同じように不満気な表情で
小言を漏らす男がいた。色黒短髪の小柄な男。
彼はしきりに「なんとかならないんすかぁ!?
シャー!もう!」などと叫んでいる。

勝俣州和である。

私と勝俣が何ゆえに同じ会社で働いているのか、
まあそれは夢なので大目に見よう。

やがて私と勝俣は、「落ち着いた場所で話そう」
と上司につれられるがまま、小部屋を案内される。
私が向かって右側、勝俣は左の部屋へと入った。
するとどうだろう。部屋だと思われたその空間は、
なんとトイレであったのだ。目の前には汚物塗れの
和式便座が身構えている。映画トレインスポッティング
に出てきたトイレのように、汚臭漂う陰気な空間である。

すぐにでも抜け出そうと、ノブに手をかけるが微動だに
しない。体当たりしてもダメである。隣の部屋から
勝俣の「開けてくれー!」という悲鳴が聞こえてくる。

困惑する私たちの耳元に館内放送が入った。
「君たちは、24時間そこで寝泊りしてもらう。24時間後に
 開放だ。以上!」

どうやら我々は何らかのトラブルに巻き込まれたようだ。
右側の壁には小孔が開いており、そこからは身悶える
勝俣の姿が見える。彼のほうもトイレにいるのだが、
便座は洋式でかなり清潔。広さも私の方よりひとまわり
は広い。正直、羨ましかった。

***

とりあえずやることもないので、体を横たえ眠りにつく。
すると、全身を独特のむず痒さが伝わってくる。皮膚を
見やると、白い粉のようなものが無数に付着している。
ノミのようだ。さらに前方から灰色の小動物が、私の
顔面めがけてジャンプしてきた。もんどりうって体を
逸らすと、その物体は、5cm大のネズミであった。しかも、
翼が生えている。そんな生き物が存在したとはまるで
知らなかったが、気分が悪くなり、私は卒倒した。

それから数時間後。隣の部屋から「ボフゥ」という
吐息が聴こえてきた。なんとなく勝俣とは異なる気配も
ある。どうしたものかと小孔を覗き込んだ私は驚愕した。
目の前に茶褐色の巨大な肉塊がある。視線をずらして
顔を見やると、全裸の勝俣の横にソイツはいた。

小錦である。

彼らはどこからか持ち寄った白タオルで互いの裸体を拭き
ながら、妙な言葉をささやき合い、励ましあっているようだ。
地獄絵を目にした私にかける言葉はなかった。

***

幾ばくかの眠りの後、誰かの足音で目が覚めた。
まどろんだ瞳を開眼すると、そこには作業着を着た
一人のおっさんが座っていた。おっさんは、壁に背を
かけ短い脚をダラリと伸ばし「わたしゃ、人生もう疲れ
ました」的なアンニュイさをかもし出している。

話しかけると、オッサンもどうやらこの場に強制的に
連れてこられたらしい。身の上話をすると、どうやら江戸川
区内では名の知れた板金工だという。普段はゴルフクラブや、
文房具をサイズ通りにキッチリ納めるメタリックバックを
制作しているのだという。

「ドクター中松が発明した、黄金のパターがあるだろ?
あれをピッタリしまうメタルケースがあるんだが、オレが
溶接して作ったんだ」

オッサンが得意気に語る。

その後オッサンの自慢話がしばらく 続いたが、果たしてこの状況で江戸川一の板金工がいらしても
何の役にも立たないのは明らかである。

その後少しだけ転寝をしている間、オッサンはいつの間にか
消えていた。果たしてなんのために彼はやってきたのか。
そんな思いに駆られていると、ドアをノックする音が聴こえた。

「はい?」

小声で応対すると、長身の美女がスルリとトイレに入ってきた。切れ長の目に色白の素肌。紛れもない。女優のりょうである。彼女は「汚いわね」などとひとしきり部屋を物色した後、ものの数分でその場を去って行った。


サインをもらう気力すら無かった。

***


24時間後。

開放された私たちの前に、ワイドショーのインタビュアーた
ちが次々と質問を浴びせてきた。ところが、である。
彼らの取材対象は95%が勝俣であった。勝俣は得意気
に悲劇談を語っている。

なんだよ、小錦と結構楽しそうにやっていたじゃないか。
そんな風に思い、小錦を探すが、いつの間にかどこかへ
消えてしまっていた。彼も板金工のように慰問的
要員だったのであろうか。

その後も勝俣は饒舌にトークをかまし、遂にはタレントとして
ダウンタウンの番組にも出演するようになった。しかも
彼の方のトイレには小型カメラが仕掛けてあったらしく、
その映像がたびたびワイドショーなどで放映されるように
なった。もちろん小錦部分はカットされていたのだが。

私の部屋のほうにも小型カメラがあったようだが、翼の
生えた小ネズミやあまりに汚らしいトイレはテレビ的にNG
だったようで、放映されることは無かった。それどころか
私がトイレに監禁されていたことすら、何者かの圧力で
隠蔽されようとしている。

どんなに訴えかけても私の想いは届かず、耐え切れない
私は電話で札幌の母親に愚痴ることにした。思いのたけを
全て述べると母親はこう漏らした。

「わかったわかった。あのさ、アンタの幼馴染のエミちゃん。
あんなに内気だったのに今、大阪行ってヤリマンなったらしいわ」

驚愕を通り越し、悪寒が走る。世界は想像もつかないほど危険な方向へ向かっているようだ。

***

私の予感は的中した。前代未聞の「トイレ監禁事件」は、
話題になり、ついには「いきなり!黄金伝説」のコーナー
と化した。そこで使用されるトイレは 勝俣が過ごした
空間である。やはり、私のいたトイレはテレビ的にNGらしい。

番組内で最初にトイレ監禁に挑戦したのは、かのサックス名プレイヤー、

クワマンである。

彼は綺麗好きなようで「絶対に飛沫を飛び散らせることのない放尿法」を披露し、狭い空間の中でも清潔に過ごせることをアピールした。
(放尿シーンはなぜかテレビ的に許されているようだ)

そして彼はその狭い空間の中「こんな仕事でも、あるだけ感謝
だよ。」と小言を漏らし、お茶の間の笑いをさらっていった。

クワマン伝説達成の後、挑戦したのはコギャル風タレント二人組みである。彼女たちは、女性ということもあり飲食の「出前OK」というハンディを与えられていた。

「じゃあ、ズバサンド二つお願いします」

コギャルAが注文したズバサンドとは、ハンバーグをフライ
にしてサンドイッチにしたものらしい。
便座の横でウマそうにズバサンドを頬張る姿に、電気屋の
テレビで事の成り行きを見つめていた婆さんが「最近の
若い子はたくましいねえ」と歓声をあげる。

そんな光景を見ながら私は、自分の伝説はいったいなん
だったのか。あのグロテスクな便座はどこへ行ってしまったのかと
困惑するのであった。

***

これが、本日見た夢の顛末である。こんな悪夢を見た要因として幾つか思い当たる節がある。


①深酒していた
②ヘルニア手術跡の傷口が痒かった
③その日深夜番組で「引田天功VS武蔵丸」を見て、武蔵丸を
小バカにしていた。
④その昔、クワマンを小バカにしていた

③について…
武蔵丸が微動だにしないでイリュージョンショーに参加
していのを見て笑い転げていた。その借りを同じハワイ
出身の小錦によって、夢の中で返されたと思われる

④について…
私の大学の卒業パーティでは、芸能人が司会をすることになっていた。しかし私の卒業年の前年度はガダルカナルタカ、 その前は見栄晴である。ギャラの安そうな微妙なキャスティング に私は「今年はクワマンか斉木しげるあたりが来るであろう」と予測し、それを聞いた友人達はなんともいえないブルーな 気持ちになっていた。

※ちなみに実際は、みのもんたが司会をやった。
同級生にみのもんたの息子がいたからと思われる。

結論:芸能人を小バカにすると夢の中で仕返しされる


男一人。ホストクラブへ行く

2009年10月12日

ある朝、ゴールデン街のいいちこに完全にノックアウトされ
グロッキー状態で目覚めたボクはピンコ立ちした愚息を引っさげ、風俗案内所へ。

風俗案内所で、イチオシのお店を紹介され、そのイチオシの店の店員にイシオシの風俗嬢を紹介してもらう。
写真を見ると、 優香似の美女である。即決定。

貧民街の売春宿のような空間。四畳半の狭い室内で、シーツを 飛び交うノミに恐れることもなく、ボクはピンコ立ちした息子をなだめながら、イチオシ二乗の優香を待つ。

コンコンコン。ドアが鳴る。そそり立つ肉棒を一人素股で挟んで意気揚々とドアノブに手をかけたボクは地獄を見る。

目の前には、ゴスロリ系の森三中村上が。村上が、X-JAPANのhideみたいに真っ黒なアイシャドー。

常日頃、合コンなどで

「優香似とMEGUMI似は怪しい」

という法則を感じていたが、まさかゴス村上が来るとは。

すっかりと人間不信になってしまったボクは当然のごとく、H2ロケットのように発射失敗。歌舞伎町の奥へと足を踏み入れる。もう、オンナなんか信じられない。TRUST NO ONE。X-FILEのモルダー捜査官並みに疑心暗鬼になっていたボクに、妙案が浮かぶ。

「そうだ。ホストクラブへ行こう」

イケメンホストが、この中年一歩手前の冴えない男を取り囲んでいる。想像するだけで、おもろい。

***

久しぶりのホスト街。よくぞまあ、自分はこんなところで働いてたもんだ。と、しみじみと哀愁の想いに。
キャッチをしている王子様に、「すいませーん。男なんすけど入れますか?前払いで」と声をかける。

その王子様は「イチゴー、フリータイム飲みホでイイっすよ」
と柔和な笑顔を見せつける。即決定。
(ちなみに、後で知ったが、王子はかなり有名なカリスマホスト。たまたま声をかけたホストがカリスマだなんて、やっぱりすごい人 というのは、何かしら人をひきつけるオーラがあるんだなあ)

カリスマ王子と、その子弟数名がボクを囲んで、店へと案内する。傍から見れば、異様な光景だろうなあ・・・

***


「どうもー。ジュンっていいます!男性の方に来てもらってうれしいです。」

とりあえず、焼酎なら好きなだけ、飲め。と、私は、自称ゲイのIT社長というコンセプトでキャラを演じ続ける。見ればジュン君。タッキー似の男前じゃあないか。ジュン君の真っ白なオデコには、痛々しい絆創膏が貼ってあった。

小生「ジュン君、そのケガどうしたの?」
ジュン「テヘ。女の子に殴られちゃいました」
小生「やだぁ。汚らわしいオンナね!」
ジュン「交差点のド真ん中で往復ビンタ!ビンタですよ!」
小生「どんだけー!!!」

テヘ。言ってみたかったんだ、このセリフ。しかし、ジュン君。ケガネタ意外に口数はすくなく、どんだけ無言!!ってグチりたくなるほど、IKKOに会話は進まない。やがて、ジュン君が去り、今度は、成宮似のシンヤ君現る。彼の目には紫のカラコンがつけられている。カッコゆい。

シンヤ「はじめまして。シンヤです」
そう言って、シンヤは、両手で私の手をギュッと握り締める。
アイドル気分かよ!っと思いながらも、その手は生暖かくキモチイイ。

小生「そのカラコン。すごいイイね。」
シンヤ「ありがとうございます!ムラサキはマジイイっすよー」
小生「ウンウン!ムラサキ、マジイイねー。」
シンヤ「ウンウン!ムラサキ、マジイイねー。」

ナンだコイツ?異様にテンションが高いが、まっ、悪い気はしない。でも意地悪して、あの話題を振ってやろう。

小生「そういえば、紫の鏡ってあったねえー」
シンヤ「え!?ナンすか?それ!?」
小生「年いくつ?」
シンヤ「18ス」
小生「ふーん・・・」

紫の鏡を知らんのか!!教えてやろう!この言葉を二十歳まで覚えておくと死ぬか不幸になる のじゃ。オレはもう過ぎてるから関係ねえのじゃ!だが、ピンクの鏡を覚えておくと不幸にならないのじゃ。ピンクの鏡はいわば、ATフィールドじゃ!

小生「マッ。なんでもないよ」
シンヤ「そうすか」

その後は、シンヤ君のテンション高めのトークに小生は何とか機嫌を取り直し、徐々に酒をあおり続けて例に酔ってフラフラになっていく。

視界がボンヤリとしてくる。目の前に今、座っているのは、元ホスト・ヒロシ似の現ホスト・ヒロミだ。彼は丁寧に話を聞いてくれる。将来、IT企業の社長になりたいのだという。「どうしたらお金が溜まりますか?」という、彼の余りに安易な質問に妄想IT企業家の小生は

「とりあえず働け。イヤなら体売れ」

と、単刀直入なアドバイスを披露する。

やがて、視界の先には、客として来ている、美少女軍団が、小生を動物園のナマケモノでも見るように奇異な視線を浴びせかけてきた。きみたち、かわゆいのに、どうしてこんなところへ来るのだよぅ。そんなに現代の世の中は病んでいるのか。寂しいのか・・・グハ・・・

***

「また、おねがいしまーす!」

気がつくと、目の前には、ムラサキコンタクトの男がさわやかな笑顔を魅せていた。いつのまにか送り指名で、彼を指名していたらしい。色々な男に囲まれ、恍惚としたが、結局、顔とテンションで私は、彼を気に入っていたらしい。ホストにとって、テンションとは重要なものだ、っと高崎ケンは、半年前ののデブホストに呟いていた・・・


PS. その後、成宮から何度か、可愛らしい営業電話がかかってきた。男が男を営業する。ホストってやっぱり大変なのです。


新小岩近辺の怪しい人々

2009年10月12日

怪しい人々の巣窟は蒲田だと思っていたが、
新小岩もなかなかである。

蒲田では、右翼並みの大音量でラジオを鳴らしながら、
サイクリングする、通称ラジオ爺や、多摩川で出くわす度に、右前方10mからウィンクしてくる強面の男、通称タマゴン(多摩川の珍獣の意)を目撃してきた。

ここでは新小岩の怪しい人々を紹介しよう。

FILE1:KINTAMA仙人

主に自転車で移動する彼は、推定年齢50のオッサン。
ギョロッとした眼に黒い肌のガッチリ体系。
その昔ビデオ屋に勤めて時、10本ぐらいドーンと、
スカトロビデオを置くおっさんがいたが、氏は彼に
よく似ている。

正面から見ても、なんのことは無いが、後ろから見ると
度肝を抜かれる。

自転車の後ろには

「世の中金。OMEKO KINTAMA」

と書かれた看板がくくりつけられており、同じ文字が
Tシャツの背中にも描かれている。

OMEKO、からすると関西人か。OMEKO前線は岐阜あたりと
聞くから、それより西の地出身の人間か。
英語を使うことから、若き日は遊学した経験もあるのかも
しれない。

だが、そのわずか3行ほどの下品な言葉に、世の中の真髄
ともいうべき理念が表れており、ボクは思わず喉をうならせた。

FILE2:UB(ユービー)

ある日いつものように総武線に乗っかり、シルバーシートの
前に立っていると、うるさいおばはんがいた。

おばはんは、着物姿で塩沢ときをホッソリさせたような、
なかなかの淑女である。
おばはんの隣には、小さな女の子。女の子の隣には彼女の
祖母と思われる女性がいる。

「相続とか大変よねえ」
おばはんは、家族法と書かれた書籍を持って、なにやら難しげな言葉を一方的に、一つ挟んだ老婆にまくしたてている。

「おじさま席にすわりますかぁ??おじさまぁ」
前方2m先のおっさん連中に向かっておばはん、しゃべりかける。
恥ずかしそうにするおじさまたち。

「ふう。アタシが座っていると日本人の品格が落ちるから、ホントは座りたくないのよ」

はて??

隣の女の子は、うざったそうに、気まずい笑みを浮かべている。やがて電車は秋葉原へ到着。おばはんが席を立ち、最後にキメ台詞のようにこう言った。

「おじょうちゃん。アタシのことはUB(ゆーびー)って読んでね。」

キョトンとする少女。

「うるさい、ババアの略よ」

そう言って、UBは満面の笑みで消え去った。


爆笑した。


病院でカレー味

2009年10月12日

持病の腰痛が悪化し、整形外科に行ってきましたが、
病院なんかの受付にある、飴玉は一体だれが仕入れて
いるんでしょうか。

ボクが訪れた、その平凡なクリニックには、なんと
カレー味の飴玉が。

センスを疑いますね。

普通、みかんとかりんごとか、梅とか、幼稚園のクラスみたいな、味でしょ、病院の飴玉って。

口の中に、その刺激物を入れてみたらあまりの不快感に、
足腰の痛みを忘れちゃったって、オイオイ。
多分仕入れた主の名は、ますみちゃんだな。

だけど、意表を付かれることって、いいもんですね。
アンバランスなものって、大好き。

たとえば、真夜中零時過ぎのセミの声。
まだ寝たくないよって、ドリフを見終わって興奮して
寝付けない子供のように、彼は鳴く。(たとえが古い)
それとも、セミがイエローやアゲハ二!?
セミのクラバー。
マツケントランスじゃなくて、ミンミントランス。

たとえば、朝起きて、速攻ビール。
日曜の朝に友達んちで眼が覚め、「ビール買ってくるわ」
って、ねぼけ眼の中誰かの声がすると妙に安心する。

たとえば、ブラウン管を通じて見る、サラリーマンの世界。
満員電車の中で、アンニュイなサラリーマンを多々
見ているというのに、ドラマなんかのそれは、なんと
なく輝いて見える。社内恋愛って言葉はよく使うけど、
日常じゃ、あの子とアイツがオフィスラブって、使う気
にもなりゃしない。ボクらは、オフィスラブをエンジョイ
しながら、仕事もバリバリのビジネスメンって、今度から口ず
さんでみようかな。

たとえば、白昼のアダルトショップ。
日本だと、歌舞伎町くらいなもんなのか。
以前、アムステルダムを旅行したとき、昼下がりの光に
照らされたバイブレーター越しに、店員のお姉さんは笑
顔でウィンクしてくれた。ある意味、健全だよなあ。

たとえば、明け方の27時間テレビ。
朝までくだらないバラエティで芸人頑張ってる。
その時間、立ち食いそばのおばちゃんは、シャッターを
開けて仕込みに入る。そして、ボクはハイネケンの栓を
開けてグダグダしている。生き方って、様々だよなあ。

たとえば、オリジンや松屋は卒業して機内食を食べる。
上空ではなく、アリンコみたいな人々が往来する地上で
機内食。一度はやってみたい。機内食って、どっかで売
ってるの!?

たとえば、真夜中の校舎に光る、非常口のマークと、アクアリウムの緑色。
夜の学校には、趣がある。

たとえば、明け方に光る、高層マンションの一室。
白熱灯の向こうで、一体何をしているのか。ナニを
しているのか!?と、新聞配達の兄ちゃんと、クール
片手にコンビニ帰りのボクは想う。

たとえば、口に入れるものの、75%に七味をかける。
七味カレー。七味味噌汁。七味ご飯。
七味のビンを、三日で空にした時は「やったぜ!
ラジャー!」と不思議な爽快感があった。
醤油がなくなると「チェッ。買いにいかなきゃ」と
舌打ちしてしまうし、携帯の充電が切れかかると、
妙に焦燥感を覚えるボクだが、七味完食は意外なほど
逆ベクトル。最近では、サラダにも七味。


アンバランスなものって、いいよなあ。


女の子がタバコを吸うということ

2009年10月12日

表題の件ですが、焼肉をエッサカホイサカたくましく食す女の子もいいが、タバコをおねだりするような子はもっとイイ。

居酒屋でおもむろに席につくやいなや、おもむろにポーチから
小箱を取り出し、レジ横からくすねてきたマッチでシュボッと火をつける。

「うん。とりあえず生。」

なんて軽く肯き、一日の全てのツカレを吐き出すかのように、フーッと白濁色の煙をふかす。気を使っているのか、少し上向き加減で放出された煙は、黄熱色の光に照らされ、今日も綺麗だ。そして、少し長めのタバコをつかんだキミの中指と人差し指もそしてまた、きれいだ。

偏見ではないけれど、女性が吸うタバコの銘柄には、なんとなく性格が現れているような気がする。


●セーラムピアニッシモ…タバコなんて本当は吸いたくないのだけれど…。ほんのり女性らしさをアピール。控えめだが実は社交的。

●マルメン…アイアムヘビースモーカーを公言するほどのタバコ好き。部屋の壁が最近黄色くなってきた。んでも、ケチャップとメンソールの相性の悪さには甚だ憤り。

●赤マル…色々雑食して、結局ここに行き着いた。快楽主義。ウマくてなんぼ。ハーレーダビッドソンに乗ってみたい。

●キャスターマイルド…淡白であっさりもの好き。優しいだけの男バリオッケー。

●マイセン…「あたし、オヤジっぽいいんだよね」と高らかに笑いつつ唸る。 最近、加齢臭が気になってきた。けど、赤提灯が好きなの。

●クール…タバコ好き。感情的だが、その名の通りクールな女性に憧れる。最近、キャメロン・ディアスの影響を受けてsoftbankに切り替えた。

●セッター…元ヤン。

●ガラム…サブカル好き。

●ウィンストン…やっぱり少数派。四面楚歌でも堂々と挙手。

●カルティエ…耽美派。誕生日には一輪の赤いバラだけでいい。 ハーレーダビッドソンの助手席に乗ってみたい。 

●ハイライト…キテレツ。筋肉隆々。 


あくまで、私的なイメージですがこんな感じでしょうか。

ボクは、タバコを吸うとき、フィルターを強く噛んでしまうクセがある。赤ん坊のおしゃぶりみたいと、よく言われる。
先日、おっぱいパブへ行って来た時、いつものクセで強く噛んでしまった。赤ん坊みたいだねと、おっぱい嬢に笑われる。

女性が、タバコを吸うときはどうしてあんなにも優雅なのだろう。フィルターを歯型が残るほど強く噛む女性は、かつて見たことが無いが、彼氏に「イタッ!」と苦言を漏らされるサガなのか。

女性が、ふかした煙はどうしてまたあんなに幻想的なのだろう。煙ごしのネオン街を見ていると、中学坊主にでもかえったような心情に駆られる。ボクは、ティーンの時、工事現場でタバコをくゆらせたことはないが、そん時煙ごしに見える世界とは、一体どんなものなのだろう。尾崎豊の世界か。

まあ、そんなことはさておき、今日も百円ショップで買ったアルミ灰皿はケンザン状態。指先には、フィルターの黄褐色が付着している。先端から灰が、嗚呼悲しくも机に落ちた。まるで、セミの抜け殻のごとし。

これが、大人の世界ってーやつなのかい!?
口の中の不快感をビールでごまかし、今宵も肺は、清涼ナリ。


ドンキ・ホーテ賛

2009年10月11日

嗚呼、ドンキ・ホーテよ。
この世のパラダイス、ドンキ・ホーテよ。
ボクのカンフル剤、ドンキ・ホーテよ。


深夜ドンキ・ホーテに来るお客さんって、なんとなく
規則性がありませんか?

大体、連れ立ってくる20-30代の人々が多く、オトコは 甚平、オンナはギャル系で、ピンクのジャージ なんぞを着ていらっしゃる。

ホーテ前の駐輪場で自転車の鍵をガチャつかせ、「よし!今日は買うぞぉー」なーんて、思ってると、向かいの横断歩道を渡るグループが。上記ファッションで。

(間違いなく、チームドンキだな。)
と思っていたら、やっぱり、入って行くではあーりませんか。

平日深夜3:00。
小生も含め、とてもまともなライフスタイルを送っているとは 思えないのだが、彼らは皆一様に血色がよく、「夏は神輿、冬はボードを担いでるんだもんねぇー」的な感じである。また、40代半ばにして初孫ができ、「ビール飲んでみるかぁ」と平気で言いそうな口でもある。なんとなく、羨ましい。

チーム・ドンキの20-30代の面々はとりあえず、店内でパーティ・グッズ方面へと赴いた。そこには、バイブレーターや、ピンクローター、そして「スケベ番長」なんて書かれたタスキもある。

ドレッド・ヘアのリーダーらしきオトコが、スケベ番長を手にとって、意味深な目つきで眺めている。その横ではピンクジャージの相方がやはり、意味深な眼差しでスケベ番長を眺めている。

「ベタやな」
ドレッドはそう言い残し、気だるそうに食料品コーナーへと向かい、ピンクもそれに従った。覇気が無い、夢が無いと最近の若者は言われているが、誰しもがDJオズマ風にアゲアゲになれるわけでもないようだ。スケベ番長を片手に「ちょっとアリかな」と思ってしまった自分が悔いやまれる。

つづいて彼らは、食料品コーナーのよっちゃんイカのあたりで
「懐かしいなぁ」としみじみと漏らしている。
ドンキの食料品コーナーへ行くと、その量たるや、その迫力たるや、不思議と気分は恍惚とし、妙にハイになって、駄菓子の山に自分の体をうずめてしまいたいと思ってしまう自分もいる。が、彼らに関しては、ため息を漏らしながら遠い日を懐かしんでいるようだ。

「よっちゃんイカって中国で作ってるの?」
「マジ?なんでもかんでもチャイナか。せちがらい」
「でも、辛くないよね?」

なんて!アンニュイなやり取りなのだろう。現代の鬱はチームドンキまで蝕んでいるのか。カゴのなかに、イカ、ナッツ、ビッグヨーグレットなどを積み込み、今宵の美酒に酔いしれようと思っていた自分を悔いた。

さらに、チーム・ドンキはお香コーナーへ。
パッケージに、男女の艶かしい肢体が描かれたお香を手にとり、ピンク・ジャージが呟く。

「いいかも。アタシ、不感症だし」
「ごめん。だから、ごめんって・・・」
「大丈夫。アンタのテクのせいじゃないから」
「ごめん。だから、ごめんって・・・」

悩ましげである。おっと、ボクのカゴには、怪しい媚薬や、怪しいお香が盛りだくさん。先日に至っては、究極の名器と称される「ハニーラブ かずのこ天井 」を購入してしまった程の快楽主義者の自分を悔いた。

どうでもいいですが、バイブとか、オナホールとかのアダルトグッズの規制が昨今ゆるくなったのは、「成田空港でバイブをもった外人女子が後を絶たず、取り締まると国際問題に発展しかねない」そんな事情があるからのようですね。

チーム・ドンキは結局缶ビールのみ買って、出て行った。
ヒトは見かけによらぬものだ。ドンキに行ってハイになるのは、私だけなのかい?


汗ダクの野菜炒め

2009年10月11日

昼下がりのサスペンスドラマを見ながら、 ポテトチップスをパクつき、ハラハラすることは あっても、野菜炒めを食しながらハラハラ、しかも 汗ダクになることは人として滅多にない。

だが、今日ボクは体験した。

近所に名も無き定食屋がある。こういうと、ちょっと カッコイイ。あるがままの心で、知らぬまに気づいていた定食屋へ赴くのだ。そこの定食屋のディスプレイは、妙に年期が入っており、すすだらけの酢豚とか、どす黒くグロッキーな餃子なんかが忽然と鎮座しているのだが、それもいい。ちょっとぐらいの汚れ物ならば、OH、ダーリン、口にしてやるぜ。

正確にいうと、名前はあるのだが、我、通りに三軒ならんだ定食屋の真ん中の定食屋というぐらいにしか認識していないので、いつも自動車教習所ならぬ、黙視のみで、その赤黒い看板の向こうの引き戸をガラガラと開けてしまっている。

そもそも何ゆえに小生がこの定食屋を気に入っているかというと、まず小汚い店内からは想像もできないほど、

水が冷たいのである。

春夏秋冬、いつ、いかなる時に訪れても、どうゆう製法をしているのかそこで差し出される水は冷たい。氷結果汁ならぬ、氷結水だ。以前、勢いで瓶ビールを一度頼んだことがあるが、

紛れも無く、水はビールより冷たかった。

この店のカウンターには、一般の定食屋と同じように、赤(ラー油)、黄(酢)、醤油(黒)の三つのポーションが並べられてあるが、よその定食屋と同じように、

素手で赤を握るとベトベトになる。

ま、その辺はご愛嬌ということで、特に気にしない。

店内には、いつも口数の少ない酒やけの店主と、フィリピン系 の妻とおぼしきおばはんがいる。店内に貼られたメニューには「冷やこ」や「チヤハン」なんてのもある。それもご愛嬌。

さて、店内の左前方、天井とすれすれの位置に14インチのテレビがある。これがイイ。この夫婦は、滅多にしゃべらないので、テレビから漏れる音声が気まずい静寂感を緩和してくれる。

以前ボクの隣で肉団子をつついていたオヤジが「ここはテレビを見ながら静かに飲めるのがいいねえ」と、ブラックジョークめいたことを言っていたことがある。そん時のボクは、肉団子オヤジがなんとなく皮肉めいた不気味な存在にしか映らなかったが、確かにそういうメリットもあるのかもしれない。

だが、本日の夕暮れ時、店内に赴くと14インチのテレビは消えており、肉団子オヤジが一人カウンターでウーロンハイをすすっていた。店内に、あの酒やけの店主はいない。フィリピン妻のみだ。うす汚れたメニューを眺めていると肉団子が呟いた。

「今日はマスターいないの?」
「イナイヨ」

フィリピン妻が、ボクの目の前に氷結水を置く。一口つけると、いつもよりぬるい。イヤな予感がした。

肉団子「奥さん…前から思ってたんだけど…」
フィリピン「ナニ?」
肉団子「…綺麗だよねえ」

ボクは慌てて、グラスの水をひっくり返しそうになった。その生ぬるい水を口にしながら、薄目を開けてフィリピン妻の方を見る。タチの悪い酔っ払いに絡まれ、ヤレヤレ、客商売も大変だのお。ところが、フィリピン妻は、エプロンで手を拭き、なにやらモジモジしながら、笑みを浮かべている。

そう、満更でもない様子なのだ。

ボクは、何か場違いな空気を感じながら、「野菜炒め!ライス大盛り!」と声高に叫んでいた。

***

空調の効いていない室内のため、額から汗がほとばしる。
ボクは目の前に出された野菜炒めをハフハフしながら食している。

肉団子はいつの間にか、ビールを頼んでおり、フィリピン妻のグラスにも注いでやっている。

時折、左横から刺すような肉団子の視線を感じる。視線の 先を見ると、

「オマエもどうだ!?若造よ」

と言わんばかりに陽気な肉団子は、赤ら顔のまま、ボクの方に ビール瓶を高々と突き上げる。悪いが、今日はそんな気分ではない。巻き込まれたら長そうだ。今日は帰って「愛という名のもとに」のDVDを見るんだ!そろそろ、チョロが死ぬから見てやんなきゃ!

肉団子「綺麗だよな。奥さん。なあ!?」
フィリピン「モウ、オジョウズネ」
ボク「バリバリ(モヤシを食す音)」
肉団子「綺麗だよな。奥さん。なあ!?」
フィリピン「モウ、オジョウズネ」
ボク「シャキシャキ(キャベツを食す音)」
肉団子「綺麗だよな。奥さん。なあ!?」
フィリピン「モウ、オジョウズネ」
ボク「ボリボリ(ニンジンを食す音)」

頼む!誰かせめてテレビをつけてくれ!
小滝のように頬を伝う汗をぬぐいつつ、
一心不乱で野菜炒めを食す、嗚呼悲しみの初夏。


満員電車に思うこと

2009年10月11日

朝。

駅のホームでブレスケアを食べていたら、一粒だけ落ちて
転がり、白線を超えてホームの先端でピタリと静止した。

ちょっとだけ、感動した気分に浸っていると電車が轟音を
轟かせて駆け込み、そしてその風圧でブレスケアは静かに
線路へ埋没した。

そんな風な光景を眺めてなんとなく落ち着かずにいたボクは 慌ててアイポッドのスイッチを入れて、スーパーカーのstorobolightsを聴きながらヴォルビックのレモン味をゴクリとひと飲みし、食肉工場のようなギューギュー詰めの満員電車へと飛び込んだ。

おじいちゃんのうなじを眺めながらの通勤。
うなじに目をやると、銀髪の中に黒いゴマのような毛が点在している。世の中の綺麗な部分も汚い部分も、バブルも銀座も女も酒も。みんなみんな知っているというのに後ろからみればノリのないおむすびみたいだ。食べればきっと淡白な味なんだろうな。小さな背中に何を思うか。だけど不思議と疲れは感じさせないのだ。時折車窓から伸びる淡い光が文庫本を持つおじいちゃんのしわだらけ指を照らしてなんだかうっとりした。

ムズズと後ろから押されて忌々しい顔をするおじさん。おじさんの目の前では女子高生がフリフリのスカートで佇んでいる。意図せざるして彼女に迫るおじさん。あまり興味なさげに下向きかげんの女子高生。おじさんはさらに眉を釣り上げ、苦しそうな表情を浮かべた。そして、ななめ後ろからは僕の右手の脇の匂い。迫る女子高生のケツ。おじさんは痴漢冤罪を事前に予知したかのように、ジーザス・クライストのようなポーズでつり革につかまった。なんとなくいとおしさを感じる、いとおじさん。

manin1.jpg


関係ないけど、最近駅などで見かける劇団四季のポスター。女子プロみたいだ。


manin2.jpg

ボクの左前には全身黒ずくめ、皮づくめの男がいる。
朝の電車には似合わない彼。飲んだくれた女の家の朝帰りか。 バイクで遊びにきたのにお酒の後だからって、彼女に無理やりこの箱に詰められたのか。 普段は「触ンじゃねえ」って、ベルセルクみたいに言ってる彼でも、ここではいつも以上に無防備で大きな背中は隙だらけ。 脇腹あたりをこっそりくすぐっても 「ンだよ」って叫びながらもこの窮屈さじゃ抵抗できないだろう。思えばすごい空間だ。

先のおじいちゃんの銀髪が、女子高生の制服の背にハラリと落ちる。髪の毛は、世界で一番自殺率の高い生き物で、よく、こうしてダイブする。あとで、弁当なんかを食べている時間に「あ、なにこれ!宝毛!!」なんて友達にでも発見されれば嬉しいのだが、宝毛なんて知らないだろうな。最近の若者じゃ。

やがて、秋葉原へとたどり着いた駅。ドドドッと一瞬にして、全身のGが解け、フワフワと一瞬だが無重力状態となる。ホームから、「白線の内側までおさがりください」と駅員のアナウンスが聞こえてくる。関係ないけど、僕がこの先、古着屋でもやることになったら、どっかの公園にでも座って、白線を引き、「白線の内側までおさがりください」ってな看板を掲げるだろうな。


満員電車も、まあいい電車になった。
これもスーパーカーのおかげ。


おばさんに萌える

2009年10月11日

コンビニ雑誌コーナーに並ぶ、リア・ディゾンの目の輝きには「参りました!」と唱えてしまうのに、おばさんの色気に魅了される自分がいるのはなぜだろう。

海より深い母性に恋焦がれているのか。疲れているのか。もし街角で「私のカラダを買って」と美女に声かけられて「は?」と呟く自分でも、「私の母性を買って」と言われたら「喜んで!」と、みずほ銀行芝支店の預貯金全額引き落としていることだろう。

たとえば、ボクが勤める会社の顧客のMさん(35)。
案件がゴチャゴチャになって、何度も電話のやり取りをしていると、「すぅいません」「お世話になりますぅ」「ありがとうございますぅ」と「ぅ」攻めをしつつ、しまいには、「あら?そうなんですかぁ。いやん」などと、伝家の宝刀「いやん」をボクの鼓膜に響かせる始末。

朝の総武線で、ネクタイ締めたリーマンの「GWなのに仕事なんていやだねえ」というアンニュイ打法を食らいつつ、流されやすいボクは、そうなのかなあと、空白のままの携帯スケジュール帳を眺めたりもしていた。

しかし、蓋を開けてみれば、白昼のオフィスにクリクリの電話線を通じて届いたセクシーボイス!ベルに感謝。電話の向こうの名もなき、Mさんを妄想しながら、恍惚とした気分に。まだ一度もお会いしたこともないのだが、声だけの関係も悪くない。テレクラのサクラにはない、紛れも無いリアリティ。
そして、「いかん、これは仕事だよ」と思いながら、声に恋した自分は妙な興奮を味わう。

魅力的なおばさんは多い。

総武線車両に乗っていると、昼下がりには、よくおばさんの連れを目にする。大体4人組あたりで、化粧っけもなく、たまにお洒落に気遣っていても、トレーナーにジーパン、そして何故かカバンはヴィトンとかそんなていなのだが、その中には目を見張るべき美女もいる。

ボクは、こういう人をエースと呼ぶ

エースは、スラリと伸びた足、上向きのヒップに小顔。大体こういう人に限って、目尻の小じわも多めで、なんとなくカオはやつれ気味。「人生なんかうまくいかないものよ」とどこか悟りつつ、でも懸命に今を楽しもうとする前向きな姿勢と笑顔。 「若い頃は随分男を泣かせたのかなあ」としみじみ思えてしまうのだが、そんな無数のシワにボクは、都会のオアシスを感じる。

それにしても、こういう素質のあるエースはなぜ普通のおばさんと行動するのだろう。否、世の中に普通のおばさんが多いから際立ってしまうのか。

全然関係ないが、その昔うちのオカンが、PTAのなんやらで同級生の親同士と温泉旅行に行ったことがある。その後、お茶菓子目当てでPTAのなんやらの会合に母親の付き添いで行った小学生のボクは、「A君のお母さんのおっぱいはすごかったねえ」と語る母親の何気ない会話に耳を傾け、周りのおばさんの笑い声の中で一人引きつった笑顔を浮かべながら、「たしかにA君のお母さんはきれいだな」と思いつつ、「これって恋?」と思いながら、慌てて心の中の自分をピシャリと平手打ちした。

その後、A君の家に遊びに行くことがあった。お母さんは綺麗で、当時は珍しい茶髪。そしてたわわな胸。「どうしよう。どうしよう」などと思いつつ、A君の横顔を見つめながら出された、巨乳ママ手作りのお好み焼きを喉に放り込む。

死ぬほどマズかった。
そして、ボクの恋も終わった。

だが、おばさんに恋をするという背徳的な行為をうすうす感じていたボクは、同時にホッと胸をなでおろしてもいた。

妄想は加速する。

先日、六本木界隈を歩いていると、すばらしく大きな豪邸に遭遇した。ふと、目をやると庭で観葉植物に水をやる初老の婦人がたたずんでいた。表札の名前が女性だから、この家は彼女のもの?

そんな風な疑問を抱え、ぐぐってみると、彼女は高名な照明デザイナーであった。彼女のプロフィールなどをみるうちに妄想ギアは5速へ。

もし、ボクが彼女の家に招かれたらどうなるだろう。彼女の第一声は、高い塀に備え付けられたインターフォンからの「いらっしゃい♪」。この「いらっしゃい♪」の「ら」は恐らく巻き舌であろう。「ら」ではなく「るぅああ」。なんとなく。

そして、ジジジと門があき、中へ。玄関開けると、白いガウンを身にまとい、赤ワインの入ったグラスを持つ彼女が佇んでいる。彼女は黙って、グラスを前に突き出し、「召し上がるぅ?」とウィンク。このウィンクは、アメリカ仕込みの驚くべき高速で、普通の人なら「目がかゆくてまばたきしたのかな」ぐらいにしか思えないのだが、既に恋の予感を感じていたボクにはそれが彼女の茶目っ気たっぷりの挨拶だとすぐに認識できるであろう。

ゆったりとしたソファに腰掛け、しばし、歓談する。
「若い人は濃い味の方がお好きかしら?」と、彼女は庭の野菜で作られた色鮮やかなサラダなんかを振舞ってくれる。

部屋には、照明デザイナーらしく、こった作りのシャンでリヤとか、間接照明が散りばめられており、ボクはその一つ一つを適当に褒めていく。

「どれもすばらしいけど、こん中で一番輝いているのは君だよ」とボクが、30畳のリビングで言うと、「あら、お上手ね。」と、彼女は返す。

そして宴は終わり、ボクは失礼ならぬようと、「そろそろ帰ります」と冷静に呟いてみる。

「まだ、いいじゃない?」と呟く彼女。「でも、明日は仕事なんで…」と玄関へボクが行こうとしたその時だった。

「バカにしないでよ!!!」

彼女の怒声が鳴り響く。見れば彼女はガウンのヒモを既に解き放ち、黒いランジェリー姿で佇んでいる。そん時も赤ワイングラスは手から離さない。

と、まあ、色々妄想するのも楽しいですな。
おばさんの未来に乾杯。
そしておばさんに恋するボクの未来に乾杯。



サイゼリヤの赤ワイン

2009年10月11日

サイゼリヤの赤ワインで二日酔いした日ほど気分の悪いものはない。

昨晩、真っ黒なイカ墨スパゲッティと、血よりも赤黒いワインを飲みつつ、一時間でクールを一箱開けてしまった自分に懺悔。

夜遅く、焼け付く胃袋とカラカラの喉を引っさげ、駅近くの松屋にたどりつき、何の代わり映えのない店内で、ズルズルとトン汁をすすっていたボクは、オアシスにでもたどり着くような安堵感を覚えた。だが、豚の油膜もポリフェノールには歯が立たず、こうして苦痛にあえぐ、昼下がりのベッドの中。

液キャべを試してみるが、ヨードチンキのような液体に ムワッと気分は低下し、むしろキャベツの千切りのようなものが食いたい。湯豆腐もいいが、お湯をわかす気力もない。
カップヌードル醤油味の、醤油の部分だけズルズルと飲みすすりたいが、やはりお湯を沸かす気力もない。

サイゼリヤは好きだ。だが、その一方で悪魔的に安い赤ワインの行き場を考えず、調子に乗るととんでもないことになってしまう。

海のミルクと称される生牡蠣をバクバクくいまくり、その翌日 激痛に苦しんだことがあったが、それよりもタチが悪い。
マックでミルクは頼んでもサイゼリヤで赤ワインは頼むな、と自分に言い聞かせつつ、それでもまたデキャン500ml370円の悪魔的誘惑にかられてしまう。

原価はいくらだ。生ビール400円とのブランドの違いは なにか。その昔洋酒は高級種であったはずなのに、この赤ワインも生卵やバナナの没落ぶりと同じか。どっかの工場の大量生産か。ブロイラーか。フォアグラか、と、いろいろ考えながらどす黒くさらりとしたルビーのような液体にそう思う。

マッキーの歌じゃないが、もう酒なんて飲まないんて、言わないよ絶対・・・と朝日に近い、その夜月明かりの前でまた、アルコールを口にしてしまう自分がいる。

休日は酒。その昔は、土砂だらけの工事現場でサッカーボールをけりつつ、ひとしきり体を動かした後に飲む500mlの100円コーラを飲むのが好きだった。二酸化炭素中毒だったボクの体を駆け巡るさわやかになるひと時。だが、20年たった今では一杯目のビールではさわやかになっても、それ以後は、惰性で飲んでる気がしてならない。惰性で飲むコーラなんて昔は 絶対やらなかったけど、惰性の酒は大人になってから、ついついやってしまう。酒の味よりも、酔うのが好きなだけなんだろう。これからは、何でも味わい深く楽しめる大人になりたい。

大人の世界なんて、酒とタバコで、口の中がいつも気持ち悪くなる世界だということを最近知った。酒もタバコもやらず、日々体を動かし、書を読む晴耕雨読のような暮らしが実はとてつもなく大人のような子供のようなひどく羨ましい生活に思えてくる。週2回、体育の時間があって、毎日同じ時間に給食を食べ、掃除をし、趣味のクラブ活動を行う小学校の世界が実はとてつもなく理想的な気さえしてくるのだ。

今の生活は学校も試験もナンにもないが、0時を回ったあたりに墓場じゃなくともゲ・ゲ・ゲとやっているような気がする。 早く、健康になりたい・・・と、どっかの妖怪じゃないが、そう思えてくる。

ああ、どうしてこんなに空は青いのだ。ボクの胃袋はサイゼリヤで真っ赤だというのに。


クリーニング屋のみき君

2009年10月11日

友達になりたい人というのがいる。
街ですれ違い、混雑した電車の中で、普段は綺麗な
お姉さんのケツばかりを目で追っているというのに、時たま
なぜだか、同性の何でもない男に対し、不思議な
「友達になりたいんです」オーラを振りまいてしまう
自分がいる。

いまボクにとってのそいつは、近所のクリーニング屋みき
で働く、小太りな男だ。いつもセンスの無い茶褐色の
ボタンシャツを着ており、安っぽい黒ブチの眼鏡を
かけている。

「年齢不詳」という言葉はこの人のためにあるがごとく、
年齢は不詳。だが、肌ツヤはよく、18~25といった感じ
だろうか。同級生には「お父さん」と呼ばれているに
違いない。

久しぶりにボロボロなスーツを休息させるために、
近所のその店へ赴くと、「一家そろって」の言葉相応しく、
パックされたスーツやドレスがひしめく中、三世代の面々が慌しく働いていた。

彼の仕事は受付のよう。「急ぎでお願いします」というと、
彼はカレンダーをチェックし、「あさってならOKです」
と答えた。「明日でお願いします」とボクが付け加えると、
「大丈夫です」と彼は、さして困ることも無く、実に
頼もしい眼差しでそう、答えた。

見た目からすると、今をときめくニート君のような彼。
クシャクシャの髪の毛。開かずの扉の向こうで、
暗がりの中煌々と光るPCを眺めながらにやけている姿
を一瞬にして想像してしまった。だが、グシャグシャのまま
渡したYシャツやスーツを手際よくまとめ、瞬時に料金を
告げる辺りが、そんなイメージを一瞬に払拭した。
人を見た目で判断してしまった自分に懺悔。

彼があの、若さで家業を手伝う動機はナンだったのだろうか。
本当はゲームプランナーとか、シナリオライターとか、
グラフィックデザイナーとかそんな横文字職業に就きたかった
のかもしれない。否、今でもその夢を追いかけつつあるのかもしれない。

かと思えば、休日は家でビッグコロッケパンなんかを頬張りながら、
「彼女できたか?たまには外行きんしゃい」と、おばあちゃんに心配されるような、
想像通りのジミーな暮らしっぷりなのかもしれない。

だが、昼下がりの曇り空。住宅街の奥まったところにある古びれた、クリーニング屋で、おっちゃんやおばあちゃんに混じって黙々と働く彼の姿が、妙に印象的だ。同級生の友人は、きっと、スーツ姿のリーマンや、スタバ、TDL、GAPなんかの洒落た職場で働くフリーターであろう。

本日品物を受け取ると、彼は実に手際よく綺麗にスーツやシャツをまとめてビニール袋に渡してくれた。実に鮮やかな動きである。

「一緒に、ラーメンでも食いに行きませんか?」

そんな風な言葉が口元からこぼれそうになったが、慌てて止めた。彼の本当の暮らしぶりを知ってしまうのが恐かった。 眼鏡の奥の中光るつぶらな瞳が、何となくSッ気をかもし出しているような気がしてならなかったからだ。だから、彼は実際夜の歌舞伎町を掌握しているようなプレイボーイなのかも知れない。
パリパリの黒スーツとサングラスが 不思議なほど似合いそうな気もする。

想像するのは楽しい。そして現実は恐い。だけど、気にしなければ見過ごし通り過ぎていくような関係が、実は本当は重要なもののように思えてくる

だから、日に日に店に通いつめ、そして徐々に徐々に
彼との距離を縮めていこうと思う。
いつの日か、一緒にラーメン食べに行けるように。



エスカレーターに思うこと

2009年10月11日

最近、エスカレーターに乗ることが多い。


こう発言すると、聞く人によっては「え、あ、そうですか」などと困惑し、「この人、すこぉし足りない人なのかな」と思われてしまう。

そういう人に限って、「最近、海外出張で飛行機ばっかですよ」なんて言うと、「え、あ、すごいですね!うらやましいですね」などとおだて始め、わかりやすいほどの羨望の目つきをしたりする。

だが、思う。本当に、人は人生で何度エスカレーターに乗るのだろう。

電車を降りると、ボクは真っ先にエスカレーターの左側(登らなくて済む方)に駆け寄り、なんとしてでも一番先頭に立ちたいという願望がある。先頭に立つと、別に小学生のように腰の両脇に手を当てたりするわけでもないけど、とりあえず「よく頑張った」と胸をなでおろし、視界の先の縦長ジャバラのような、ウネウネとした動きをカンサツする。

こうしていると、必ず右目の方に、追い抜き人が次々と現れ、毅然とした振る舞いでツカツカと歩き進んでいくわけですな。 だけど、よくわからないのは、「追い越し人」と呼ばれる人々で、そのまま上へと駆け上がり、視界の先から消えるのかなぁと思いきや、いきなり自分の数段上で、何事もなかったかのように佇んでしまう人々だ。

追い越し人には、3パターンある。

①本当は停止していたかったが、右のほうがすいており、ある 程度上った辺りで意図的に休息をとる人

②最初は上りきろうと思っていたが、予想以上に疲労困憊して、休息をとる人

③よくわからない人

①、②は多数存在する。左の列に並んだ人々のスキマを狙う、スキマ人がこれに相当する。


ところがこの前ボクは久しぶりに③の人間に遭遇した。
その、ふくよかなおばさんは、デップリとしたオシリをずんぐりむっくりと揺らし揺らし、右側を素早く登っていたかと思うと、突如進路変更し、左側先頭のボクの1段上に、ドップリと不時着した。スペースが欲しいだけなら、もう、二、三段上へ行けばよいのに。

高速道路を爆走していた4tトラックが、ガソリン補給のために一般道へゆるりと進路変更するような感じである。おばさんの持っていたビニール袋から、青ネギが顔を出し、それがボクの膝小僧に触れて、ナンだかとってもブルーになってしまった。

それにしても、エスカレーターとは常々おもしろい生き物だと思う。まず、あれは明らかにクビのもげた大蛇か竜である。 初めはキューブブロックのような形をあらわにしていたのが、終わりになるに連れて縮小し、飲み込まれていく様は、実にシュールだ。子供の頃は、本気であの、飲み込まれていく隙間の先に何があるのか悩んだりしたものだ。

エスカレーターの入り口と出口には、まん丸の白光色のランプが必ずある。たまにゲーセンへ行き、ガンアクションゲームなどをするボクだが、まん丸ランプのそれがボスキャラの弱点のように思えて仕方が無い。4つのランプを撃ちまくれば、エスカレーターは崩壊し、乗っていた人々は空をさまよい、
10000点のボーナスポイントを獲得できるのだ。

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話は変わる。エスカレーターは、同類のエレベーターや階段と比較するとどうなのだろう。

階段は、まず、謙虚だ。一歩ずつ、力強く踏み越えていく様は、教科書にでもでてきそうなほどの美談である。不器用な男、職人の部類がこれに当たる。

エレベーターはどうか。乗ってしまえば、ボタンを押すだけで、あっという間に目的地に到着。おまけに、乗る場所の位置によって相手を立てるなどのマナーもある。上流階級だ。金持ちのドラ息子がこれに当たる。

エスカレーターはどうか。とりあえず何もしなくても目的地にはつけるが、スピードは実に遅い。
しかし近代都市、マレーシアのクアラルンプールでは驚くほどの速さだった。

日本もバブリーな頃は、もっとスピードが速かったのか?大阪は東京の2倍のスピードなのか?、などと色々考えてしまうのだが、昨今のゆとり教育、癒しブームの影響で、日本では随分とそのスピードは遅い。また、世間的なイメージから言うと、「エスカレーター入学」という言葉もあるし、響きも「ツカレーター」と似ていることから今ひとつ芳しく無い。実に中途半端だ。

だが、エスカレーターに乗って反対側の、下り、ないし、上りの人々の移ろいを眺めていると、サファリパークで4WDに乗るがごとく、実に興味深い。

それぞれ、上段と下段に乗り、見つめあい、ハグをして密着するカップル。下りエスカレーターに乗る彼らの行く末が気になる。

混雑した下りエスカレーターに対し、一人、悠悠と上りの方に乗ってる冴えないオヤジ。
普通のおっさんなのに、何となくスターに思える。

エスカレーターの手すりを、じっと静止したまま拭く清掃員をカンサツするのも面白い。あの人たちは、あれで、本当に力いっぱい拭いているのか。タバコ屋なみに、ナンとなく楽そうに思えたときもあった。

エレベーターの場合、見知らぬ人々が狭い空間の中に閉じ込められるというストレスがある。気まずくなった人々は、急に目のやり場に困り、何となしに、斜め上にあるフロアランプをカンサツしたりする。さして、面白くも無いのに。

ケラケラと甲高い声で話していた仲良し組みだって、一歩エレベーターの扉をくぐると、まるで救急車のドップラー効果のように、声をひそめ、クスクスと笑ったリする。必然的に話の内容が他の人々に漏れ、さしておもしろくないものだと、乗客はツッコミたい願望を抑えきれずに、拳をピクピクさせたりもする。

そんなストレスを感じているから、エレベーター内で一人になると、思わず歌声を上げたり、監視カメラにピースサインを出してしまう自分がいる。あえて、エレベーターの楽しみ方を一つあげれば、それは「衝撃」だ。見知らぬ雑居ビルに乗り、適当にボタンを押して、止まった階で扉が開くと忽然と現れる未知なる空間。たまにやってみると、たまに面白い。

階段の楽しみ方はどうか。一言で言うと、「頑張った感」ないし、「自分へのご褒美」である。真夏のクソ暑い中、喉がカラカラで、仕事上がりの時なんてにゃ、あえて勇んで階段を使おう。駆け登った後の生ビールは至極の味。

そしてまた、半年に一度会えるか会えないかの、遠恋カップル(男)の方は、ぜひ、どこまでも続く長い階段を駆け上ろう。改札口では久しぶりの彼女の笑顔が待っている。クリスマスの日なんかにゃ、階段の一段一段をカレンダーをめくるがごとく、山下達郎のBGMを一人耳の奥でこだまさせ、笑顔で彼女と向き会おう。ちなみに、ボクが知ってる究極に長い階段は 群馬県の土合駅にある。土合の遠恋カップルなんて、滅多に存在しないと思うが。

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さて、中途半端なエスカレーターはどうか。エスカレーターの楽しみ方は、ズバリ「間合い」にある。エレベーターはすぐに到着するので味気ない。階段は頑張った感的な演出はあるものの、所詮山下達郎止まりだ。目の前の階段を一段一段見据えて行くに過ぎない。

対し、エスカレーターの場合、周囲を見渡す余裕がある。中田英寿並みの視野の広さ。先頭に立ち、はるか頭上の口の明かりを見つめながら、ただただ、待ちわびている姿は粋である。

かつてボクは、バックパック片手に、ロンドンのヒースロー空港を訪れた。そして、tubeを乗り継ぎして、ようやく、地上へ出るという段階には、最後の最後で長いエスカレーターが待ち受けていた。細く長いそれに足を据えると、視界の先にはただ一点の光があるだけなのに、遠き日本の友人や、まずかった機内食、空港で道を教えてくれた親切な人々など、実に様々なイメージが頭に浮かんでは消えていった。これが、エレベーターだと「あっという間」、階段だと「汗ダク」な展開になってしまう。、エスカレーターの中途半端な滞在時間だからこそ味わい深めることができるのだ。

ちなみに、エスカレーターの極みは香港にあり、オフィス街・セントラルと高級住宅地・ミッドレベルを結ぶ全長800mものエスカレーターが存在する。フェイ・ウォンの映画にも出てきた。

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どこまも広がる青空の中、彼女の手を握りつつ、移り行く町並みを目にすればそれだけで、立派なデートスポットだ。いや、彼氏彼女のいない者たちだって、これだけ長いエスカレーターに毎日乗ってれば、いつかは遠い未来に出会う相方とすれ違っているに違いない。「君には、初めて会った気がしないんだよねえ」って、そりゃそうだ。

UFOにアグダプトされるのなら、エスカレーターでさらわれたい。あの世へ通じる最後の道は、細く長いエスカレーターであって欲しい。 と、ボクは思うのだ。


真夜中の逆走王

2009年10月11日

ゴルフでいう、ホールインワンなんて経験は日常において珍しいことではない。
桃太郎電鉄というゲームをやったことのある人ならわかるだろうが、あれは、ホールインワンだらけのゲームだ。
ようは、すごろくであり、1/6の確立で意中の目を出さねば、基本的にゴールはあり得ない。

また、フラフラと千鳥足で、ヌクヌクと暖かな電車のシートに、猫の額ほどの隙間を見つけて滑り込み、走る夜汽車は重たい頭を駆け巡り、周囲のアルコール塗れの鼻息なんぞにゃ気にならねえよと、ウトウトガタゴトしているウチに、ふと意識が戻り、気づけばジャストで最寄駅到着!なんていうことも、まあ、日常には多々あるっちゅーわけですな。

だが、そんなホールインワンなんて、つまらないお遊びにはさして興味も示さず、ゴルフでいうドラコン賞並みの、長距離打を非意図的にやってしまう真性バカがここに存在する。ましてや、ゴルフでいうと「チャーシューメン!」の声がけと共に、逆方向へフルスイングし、強烈なOBをかます男がここに存在する。

紛れも無い、小生だ。

結論から申すと、たとえば今年になって4回ほど飲んだが、
家路に帰る電車に乗った結果は以下の通りである。

①新宿発→総武線快速千葉方面乗車→0:50 高円寺着
②新宿発→総武線快速千葉方面乗車→0:50 三鷹着
③千歳烏山発→京王線各停新宿方面乗車→0:45 若葉台着
④六本木発→日比谷線東武動物公園方面乗車
 →22:50 館林着

小生のホームグラウンドは、新小岩である。
都内近郊にお住まいの方ならお気づきだろうか。

そう、酔って電車に乗るたびに、スタート地点より家から遠ざかるというミステリアスな現象が多発しているのだ。

結果論を言うと、最初っから電車に乗らずに、マン喫か、カプセルホテルでも行っていた方が得策だったわけである。
寝過ごし、品川や、御茶ノ水辺りで、白タクを捕まえること度々あったが、上述の①~③までは、明らかに逆走である。総武線なら、千葉か東京辺りで折り返し、逆方面の終点へと流れ着き、③の場合は、新宿で折り返し、駅の右へ行けば東京、左へ行けば川崎というよくわからない地、若葉台へと到着したのだろう。

そう、小生の行為は、ウノで、一人リバースカードを連発し、挙句の果てにもらわなくて良かったドローフォーを食らうようなものである。

気になるのは、④の館林である。日比谷線の終点は東武動物公園であるが、そこで乗り換えなかえればその地にたどり着くことは、まず有り得ない。そう、私は意識を無くしたまま、乗り換え、北上していたのである。

ひょっとしたら、泥酔の中、故郷札幌が恋しくなったのかもしれん。

この館林という街、名物は、つつじぐらいしか知られていない。駅のベンチで、あまり見られない女性車掌に声をかけられ起き上がってふと辺りを見渡すと、赤色ラインの電車が停車している。そして、なじみのない、こじんまりとしたホーム。 なあに、どうせ神奈川か千葉の田舎のほうにでも来たのだろうと鷹をくくっていたら、見上げた看板には恐怖の三文字が・・・

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群馬県・・・。

おいおい、この地は学生時代に旅行していた時、高崎のYゼミのトイレで大をしたぐらいしか、記憶にないぞよ!と、まあ絶望的にはなったものの、どこか、遠地に来たハイな気分も加わり、駅ホームに掲げられた、館林うどんなる看板に目をやる。

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せっかくここまで来たのだし、名物でも食って帰るか。
深酒残る胃袋と、冷え切った心を引っさげ、駅近くにあったうどん屋を訪れるが・・・

閉店。

時刻は22:30。所詮こんなもんだろう。そう、ここは、ボクの居場所じゃない。夢を追いかけ、遠き海外に行っても「ここは、自分の居場所じゃない・・・」などと思いつつ、現実逃避願望の誘惑からなかなか帰国できずにいる友人がいるが、ボクは、うどんが食えないという理由から、この地に見切りをつけた。

そんなこんなで、久喜というこれまた、聞きなれない場所行きの電車に乗り込む。車中、携帯紛失に気がつき、自分を呪う。やがて揺られること30分で、久喜着。ここはどこだよ?と驚きながら、JRの路線マップを見て驚いた。

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全然、上じゃねえか。

もう、ボクの仕事は電車に乗ること!サタデーナイトフィーバーなんて関係ねえ!と、諦め加減で乗り込んだ湘南新宿ライン。そこで、意外にも、この列車が強烈に速いことを知る。電車から見た外の光景は、残像にしか見えない。どこまでも続くグリーン車の車両を、右往左往しているうちにあっという間に上野到着。わずか40分ほどの旅であった。

この時の心境は、ミニ四駆少年が、スパーダッシュモーターを手にした時の喜びとよく似ている。ディズニーランドでファストパスを有効利用できた時の心境にもよく似ている。

と、そんなこんなで深夜、新小岩駅に到着。

松屋の豚汁が恐ろしいほど心に染みる・・・。

寒風がヒューヒューと頬をなでる家路の中、わびしさとむなしさが募り、しばし感慨にふける。


早く、結婚したい・・・


ちなみに、携帯は東武線経由で、本日無事手元に戻りました。バッテリーは四日間のブランクにも関わらず、電池1個でかろうじて生きていました。携帯は東武動物公園駅のベンチで、40代男性の手によりハッケンされたらしい。うら若き女性との落し物を通じた恋・・・などと、漫画みたいな展開を期待していたが、現実はこんなもんだろう。
 

オッちゃん、ありがとう!


あの人は今

2009年10月11日

人の生き方を詮索するつもりは無いし、比較するつもりもない。
だけど、ボクにはどうしても気になって仕方のない二人の人物がいる。

一人目は、ワキバラパンチという名の人物。10年前、ボクが高校生の頃、全国模試で名を馳せていたヤツだ。
毎回国数英ほとんど、全国上位で名前のインパクトもさることながら、全国模試という大舞台で、コンスタントに好成績を弾き出す彼の頭脳に心打たれた。

間違いなく、本名ではあるまい。だが、どんな天才と言えども 高校の勉強というものは、多少なりともやらねけらば芽が出ない。そんな、日ごろの努力を「ワキバラパンチ」という名でボケ倒すユーモア。ただの一度も、太腿キックとか、顎下アッパーなどと言う名に変化したことはない。あくまで、ワキバラに徹する一途さ。ましてや、彼(彼女?)の志望校が表示された時にはぶったまげて椅子から転げ落ちそうになった。

1.種智院大学(日本で一番ちっちゃい大学)
2.高野山大学(坊さんになる大学)
3.国際武道大学(バリバリ運動系)

そんな、彼は今どこで何をしているのか。まあ、普通に考えれば医学部にでも行って、どこかの研究員でもやっているのか。果て又司法試験に合格して弁護士か。だが、冷静に考えると彼にとってそんな安易な道など味気ないような気もする。

「世の中金だよ、金」と言い切り、出会い系サイトで大儲けしていたり、果て又インテリヤクザにでもなっていたり、果て又、東大中退のジゴロなんてのも想像できる。きっと彼は学生時代、ワイシャツのボタン全開、下から派手なTシャツをちらつかせ、ポケットに片手突っ込み、ひどく汚い字で答案を誰よりも早く書き上げ、屋上当たりでセブンスターをふかしていたのではあるまいか。

ネットで検索しても出てこない。ワキバラパンチよ!今どこにいる!?相変わらず、君は独特のユーモアと冷淡な目つきで世の中を見ているのかい!?

で、続いて二人目はウンチタメゾウ。
この人は、今から20年ほど前に、札幌市内に在住していて、紛れも無い本名である。

小学生ほどウンチ好きはいない。オッパイよりもウンチ。チンチンもタッチの差でウンチに及ばず。
オマ○コなど、ウンチの足元にも及ばない。鳥山明が昔、ジャンプの連載で悩んでいた時、ウンチを書きまくって人気を得たとの話もある。また、プレステの桃太郎電鉄も、うんちカードや、うんち列車など、ウンチだらけだ。ちなみに、この桃鉄、PTAかなんかに優良ゲームとして認定されたくらいだから、教育委員会もウンチにゃ頭が上がらないのだろう。ヤンキー母校に帰るじゃなくて、ヤンキー野グソに塗れるだったら、これは途方も無く哀愁漂うストーリーになっていたのに。

で、タメゾウの話に戻る。札幌市内の、どこかの悪ガキが電話帳の中にその名を見つけて狂喜した。国語辞書の次は、電話帳である。幼児は、途方も無く時間を持て余し、ある瞬間から、低俗な言葉を分厚い書物に求める旅に出る。札幌なんて、冬は雪ばっかりでチャリにも乗れないから、雪合戦やかまくら作りに一通り飽きると、ストーブがぬくぬくときいた教室の一角に寄贈された辞書なんかに手を伸ばし、ペラペラとめくってしまうのだ。辞書に飽きると、ある者は図書室で、人体系の医学書を必ず手にする。それにも飽きると今度は電話帳だ。

どこかの、肌寒い電話ボックスの中、第一発見者は「ウンチだぁ!しかも、タメゾウや!ウンコタメタメ!」と声高に叫んだに違いない。しかし、そこから悲劇は始まった。札幌市内はおろか、北海道奥地まで、タメゾウ伝説は広まり、当然ながらイタ電攻撃。結局、タメゾウの文字は、翌年の電話帳から綺麗に消えていた。ウンチ(運地)さんという人物は他にもいたが、残念ながら、タメゾウには勝てない。ウンチイチロウも、ウンチカズヨシもタメゾウの、足元にも及ばない。

「もう、俺達の時代も終わったな・・・」そんな風に、ウンチ少年達は第二の矛先を見つけるわけでもなく、純粋に橋の下、オヤジの本棚などのエロ本捜索の旅へと突入し、思春期を迎えるのであった。

ウンチさん、オゲンキですか?今は、静かな暮らしですか?あの頃はすいませんでした。
大人になった今、ご飯でも一緒にどうですか?ここ壱カレー1000gってことで。


リフティングと時間の流れ

2009年10月11日

仕事帰りの帰り道、自宅近くを歩いているとサッカーボールを手に取り、
リフティングに励む少年に遭遇した。

ボールを背中の上に乗っけては、その昔カズがやってたみたいに、背中をクルっと回転させ、
足でキャッチしようと試みるのだが、その度にポテリとアスファルトに落下するサッカーボール。

トントントン・・・トトトトト・・・ト。という乾いた音がむなしく辺りにこだまする。
少年はその度に、頬をふくらませ、「チッ」と舌打ちし、ムッとした表情でボールを手に取り、
そしてまた練習を再開する。近くの電線に止まっているカラスがウザいくらいにギャーギャーわめき続けている。

サッカーは面白くとも、リフティングの練習自体はとても味気ない。
その昔サッカー少年団に所属していたボクもその気持ちはよくわかる。

思えば10数年前、ボクが彼ぐらいだった頃、裏の川原で犬の散歩がてら、毎日一人練習に励んだものだった。そん時はサッカー選手になりたいとか、女にモテタイとか、ささやかな夢も抱いていてムキになっていたのだが、正直リフティングの練習なんて味気なくつまらなかった。だから練習は月日とともにサボりサボりになり、そしてある日突然辞めてしまった。

いつの頃だったろうか、それからだいぶ経ち、ある日ふと、うす汚れ、ドロがパリパリになって張り付いたボールを何気なく取り出し、リフティングをしてみた。

すると、どうだろう。意外なほどウマくでき、それまでのボクの最高記録の100回をあっさりと超えてしまった。ワインは寝かせておけば熟成するものだが、アレも不思議なもので、ソレと似たようなものだったのだろうか。もっとも、今となっては、5回たりともできないのだが。

同じような経験は他にもあるように思う。
暗い思春期に日記に混じって書いた、痛々しいほど寒気のする詩を読み返して、また、
ペンを握って書いてみると意外なほどウマく書けたり。

本棚の隅のアルバムを何気なく手に取り写真を眺めているうちに、ふとカメラを手にし、
撮影した一枚がものすごい、いい仕上がりだったり。

その昔買った健康器具がホコリをかぶったまま出てきて、久々に試してみると、
後々筋肉痛になったりするほど酷使してしまったり。

ボクは楽器をやったことがないが、元ギタリストも、古びれたギターを数年ぶりに手に取ると
・・・同じ感じなのだろうか。

トントントン・・・チッ!・・・ギャー!カー!

乾いたアスファルトと、パリパリの冬の空気にその音はこだまする。

少年は、ヤケクソになってまたボールを手に取り背中の上に乗っけた。
肌は青白く、体系もデップリとしていて、典型的なスポーツ少年にはほど遠い。
楽しさよりも、必死な姿がヒシヒシと伝わってくる。
そんな様子を、小さな頭のカラスがギャーギャーとわめき散らしている。

1月の寒空の中、その少年の体は確実に温度を保っていた。
あの、ガムシャラささえあれば、何だってできるように思えてくる。


乾燥機のユーウツ

2009年10月11日

コインランドリーの乾燥機を見るたびに
せつない気持ちにかられてしまう。

下町の住宅街の一角には、ランドリーなんて
ハイカラな名前で、時代遅れの簡易洗濯所が
必ずある。

看板はすすけ、ブルーの柄に、ヤニで黄色く
染まったかのような白い文字が申し訳程度に
ランドリーと刻んである。

海岸通り沿いの潮風にやられた看板ならば、
同じようにすすけていてもまだ幸せ者だが、
排気ガスにさらされたそれは、一目見るだけで
いとおしい。

中に入って、洗濯機にドバッと放り込むように
籠を傾けると、上側についている乾燥機は
「おっと失礼」と眠りから覚めたようにブルル
とビクつく。洗濯場のドアはなぜか開いている
ことが多く、夜は寒いが、昼間なら木漏れ日が調度
いい塩梅でうたた寝を誘うのだろう。

グワシグワシと洗濯機は、うねりひねり、時に静止し、
そして荒々しくも繊細な回転と脱水で、仕事をこなす。
一見機械的だが、細々とした動きを器用にこなす姿は、
女性的な優しさすら感じられる。

対する乾燥機は男性。

「オレって、不器用なんスよねえ」
と半ばふて腐れ気味に、ひたすら単調な回転運動を
繰り返す。乾いたかどうかなんて関係ない。
ただ、決められた時間を決められた通りに回転
するだけなのだ。

二人が付き合ってるとすると、間違いなく、乾燥機は
洗濯機の尻に敷かれているタイプだ。
名も無き定食屋で、おかみさんが、注文から調理まで
一人で切り盛りし、当の亭主は水の入ったコップを出し
てあとは、グータラテレビ鑑賞・・・なんて姿を見たこと
があるが、洗濯機と乾燥機もそんな風な気がする。
昔はドラムでドンチカバカスカやっていたが、今は
面影無く、でっぷりと太ってグータラな男を、働
き者の女が世話している・・・みたいな。

しかし、それでも回ることしかできない乾燥機は
せつない。同じ回るものとして、ハムスターがグルグ
ル回る奴があるが、あの時だって誰もが必死なハムス
ターにばかり目が行き、グルグルのほうなんて一向に
注目してやれない。

回ることしかできない不器用な男。

子供ができて「高い高いやって」とか、「ヒコーキや
って」とか「ボール投げして」とか色々言われても、
ただひたすらにグルグル回してやることしかできない
乾燥パパ。しかし、そんな不器用な親ゆえ自立の早い
子供は、「ウチのパパは世界一うまくグルグル回して
遊んでくれます」と小学校の作文で書くとか、書かない
とか。

回ることしかできない不器用な男。

派手な下着を放り込んでくれた一人暮らしの若い女性
に恋をし、いつも以上に多めに回ったりするも、届か
ぬ想い。片思いの女性が隣の乾燥機にパンティを放り
込むとドドド・・・なーんて悔し塗れの舌打ちをする。
逆に汗臭い作業着なんかが放り込まれると、ふてぶて
しくも低速で回転し始める乾燥機。

乾燥機の好みのタイプは、Tシャツにメンパンなどの
洒落気は無いが健康的な女性。シルクやウールなどの
ブランド物好きで贅沢嗜好の女性とは、不器用がゆえ
に、釣りあわないのだ。何かの間違いで、高価な毛皮
などが放り込まれると、乾燥機は「とりあえずヤラせろ」
と飢えたハイエナのように手荒く扱い、滅茶苦茶にして
女性を激怒させてしまう。

しかし、そんなやり取りも下の洗濯機はちゃーんと見
ていて、若い女性客が訪れるたびに、「アンタ!今!
色目使ったでしょ!」と気が気でない。

うす汚れ、ほとんど使用されていない乾燥機に
小銭をチャリンと放り込み、丸い形の扉を開ける度に、
囚人に飯を与える看守のような気持ちになってくる。
そのバカデカイ口に飯を与え「おい、元気か?」と
話しかけ、乾燥機が「最近はですねえ・・・」などと語り
かけた瞬間、問答無用にバタンと扉を閉めてしまう自分。

1時間後、洗濯物を取りに再び丸い扉を開けて中身を
取り出すのだが、この時、一度で全てを回収できるの
は稀で、大体が隅っこの方に丸まった靴下がチョコリ
と座っていることとなる。

そんな時乾燥機は、「オマエ、疲れているやろ?
なんかいつもより臭かったで」と言っているかのよ
う。身近な家族や友人よりもコイツはある意味、ボク
のことを知っているんじゃねえか、なんて思うと空恐
ろしい。

扉を閉めた後、乾燥機はまた、静かにうたた寝をし始
める。いつ誰が訪れてもいいように。

かつて単体で多かった乾燥機だが、今は洗濯機
との複合モノが増えているという。
それもこれも、乾燥機の孤独さを配慮してからなのだ
ろうか。


女装のススメ

2009年10月11日

人間生きていれば生きているほど、毎日の生活に
飽き飽きしてしまうものである。

一見すると、鼻クソと一緒にティッシュに
丸められてゴミ箱行きになりそうな退屈な
毎日をどう、面白おかしく過ごすのか?

趣味を見つける、引越しをする、散歩をして
素敵なsomethingを探しに出かける・・・

色々あるだろうがボクはある一つの答えに
たどり着いた。

外見イジればいい。

その昔から、女装願望はあった。
AV制作時、ボクを女装させて出演させる
企画もあったが、その前にクビになって
断念した。

鬱MAXで病んでいた時、新宿二丁目でゲイに
掘られたこともあった。だが、そん時もボクは
間違いなく自分は男であると確信している。

それでもボクは女装に興味があった。
と、言うよりは女装した時の自分の心理に
興味があった。新たな価値観が生まれるのでは・・・?

作家の筒井康隆は、「SF作家としてやっておかねば
ならぬことがある」と、ナイフとフォーク片手に人糞を
食おうとし、奥さんに止められた・・・

なんて笑い話もあるが、ヒラリーマンのボクにとって
の女装も、氏と同じく

「感性を磨く旅」

…なんて考え、早3年。

昨日、そのちっちぇえ夢が遂に実現した!

実は、女装を図ろうとしたのは今回が初めてではない。
以前友人のRちゃんの家に遊びに行ったとき

「実は、女装願望があってね・・・」

と小さな声でつぶやいた。

みうらじゅんのDVDに夢中になっていた彼女であったが、
すぐさま「いいよ!気にしなくていいから、今やろうよ!」
と歓迎してくれた。

この時の喜びをナンと表そうか。
冷ややかな視線で見つめられ、「勝手にやればぁ?」
なんて、言われかねない展開を考えていた小生。

だが、Rちゃんはすぐさま、ハイライトやリップを手にし、
ボクの顔にいたずらし始めた。涙が出るほど、嬉しかっ
た・・・。もしRちゃんやその他の女性で、男装に興味の
ある方いらしたら、いつでもお兄さんが、体毛添って
提供するぞな。

で、その時の結末。
コレ

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昔元気が出るテレビに出てた、ジュゴンみたいだ。
ボクは慌しく化粧を落とし、彼女と共に焼肉に出かけ、
涙々でいつもより固いタン塩を噛み締めるのでありました。

ぶっちゃけ、肌の白さに自信はあるし、もうちょっとイケ
ると思ってたのさ。けど、やっぱり何事にも入念な準備が
必要である・・・

そして、ボクは昨日、友人の美容師Mちゃんを招集。
服選びから慎重にはじめ「ヅラがないちゃ始まらん」と、
秋葉原まで買出しに。

ドンキホーテの5Fを訪れると、アイドルのライブが
行われており、そこでは、リアルアキバ系の男性陣が
コブシを振って、元気に応援していた。

大きなリュックに紙袋。そして、見た目に漂う統一感。
彼らが普段何をして食べているのか?そしてまた、どのよ
うなライフスタイルを送っているかに興味を注がれたが、
一つ言えるのは紛れもなく彼らは純粋で、可愛らしい。

一緒に見てたMちゃんが
「ここに来ると、元気もらえるね・・・」

とシミジミとつぶやいた。
そう、ドンキ5Fはアキバブレーンの巣窟。

色々迷ったあげく茶髪ロングのウィッグを手にした我々。
ホントは「カエラみたいになりてぇ」と密かな願望もあっ
たが、ボクの突き出たホオ骨を隠し、女性らしさを出すには
ロン毛しかない。

さて、自宅でいよいよ作業開始。

メーキングベースを塗り、ファンデーションを塗り。
チーク、ハイライト、アイライン、アイシャドー・・・

色々塗りたくられた小生であるが、ウィッグの長い
髪がほっぺにチクチク触れて痒くてしょうがない。
腰まである長い髪の女性を幾人か見た事があるが、
どうやって生きているのか計り知れない。

我慢できずに顔をボリボリ掻くと

「メイク落ちちゃうからダメー!」とMちゃんのカツ!

女の子って大変なのね。こんな化粧を毎日毎日して
本当に大変なのね。こんなに色々毎日手入れしてるのだか
ら、男に頼りがいを求めるのもわかるわぁ。
ナヨナヨしている奴なんかは、バッチリメイクの上に止ま
ったハエみたいでシッシッシー。
ウフフ・・・鏡の前のアタシ・・・意外と綺麗じゃない。
そんじょそこらの女なんか負けないわよ。道歩いてたって
アタシ以下の女なんていっぱいいるじゃない・・・

なんて、ドンドン気分も女になって行くのがわかる。

「けんちゃんの顔、難しいわぁ」

Mちゃんが時折諦めとも思えるネガティブ発言をする。
頼む!ボクを女にしてくれ!

メイクをすすめていく内に、色々な事に気づかされる。
マブタがはれぼったい、毛穴が開いている、まつ毛が
長い、ひげが思ってた以上に濃い・・・

自分の体の部位なんてさして興味なかったが、
想像以上に個性的な部位に驚きの嵐。

そして・・・

完成↓
jyosou3.jpgjyosou2.jpgjyosou1.jpg

さあ、野郎ども!思う存分、ヌいてくれ!

残念ながら、目つきの悪い写真ばかりなので、
正面からのものはお見せできない。だが、紛れもなく
女性になったボクは、男のボクよりも綺麗で、しばし鏡
を見つめるのであった・・・。

0.5秒であるが、鏡の中の自分に惚れそうだった。

普段、見栄晴などと罵倒し、たまにダイエットに挑む
も、結局あきらめ、容姿に劣等感なり、アキラメの
境地を感じていた自分が、ものの30分でこんなポジティブ
になれるとは!

黒のストッキングを2秒で伝線させ、相変わらず
顔はムズがゆかったが、それでも、気分は女。
自然と裏声になるし、なんたるやこの恍惚感!

ちなみに、次の目標は女装して街を散策。
そして最終目標は、
男にナンパされることである。

ちいさな目標をペタペタと踏み倒し、平凡な日常を
おもしろ楽しく生きていく・・・。
それがボクの人生だ。


ラブホを巡る冒険(後編)

2009年10月11日

男同士で、部屋にいて暇な時って、とりあえず AV見るわけですね。

見るといっても、ボクの場合は流すに近くて、
BGMの代わりにとりあえず点けとくワケですよ。

ていうか、友人を部屋に招きいれて、とりあえず
「テレビでも見ようか」ってなるんですが、ものの
5分で飽きてしまって、AVに移行する場合も
多いのですがね。

そういう場合、

前夜に就寝前の一発で使用して停止したビデオの続きが、そのまま流れ・・・故に、

白い液体のズームアップシーンから始まる場合が圧倒的に多い。

わけですがね。

料理好きの女性の家に招かれ、「とりあえず食べて」みたいな
感じで白菜のおしんことか、昨日の肉じゃがのあまりとか、缶ビールの一缶でも出されたら、
「この子は気が利くなあ」なんて、ひどく感心してしまうわけですが、

ボクの場合は、

男友達をカルピスでもてなすわけですね。

そりゃ、友達少ねーよな。

だから、その日も泥酔したボクらはヤることも無く、
普段ならサハラ砂漠の砂嵐しか映らない(この表現古い?)
テレビのチャンネルを点け、とりあえず、(まあ、どんなもんかな?)という感じでエロ番組を見るわけです。

中学時代なら、友達の家の兄貴の部屋とかで奇声を発しながらAVを見るわけですが、
御年27のボクらは、もはや

惰性で見ている

わけですね。

それでも、二重のパッチリ目を三角にしてカトサンは、女性の裸体を食い入るように眺めてい
るわけで、少なくとも彼のゲイ疑惑は晴れたわけです。

話を戻しますが、普段、ザザーザザーっていう砂嵐状態の2チャンネルとかに、
ラブホではお約束どおり、AVが流れているって、ナンだかロマンを感じませんか?

そう、

サハラ砂漠の向こうにはオアシスではなく、酒池肉林の光景が広がっているのです。

「ブラジャーってイイよねえ・・・」
カトサンが、おもむろにつぶやく。
「やっぱり、白!白がイイよ。それ以外は認めない!」

オッと!この空間、このタイミングで突然のカミングアウト。

それからしばらくカトサンの下着トークが始まる。
「素っ裸のオンナはエロくない。」とか「脱ぐ姿がエロくてタマラナイ」とか・・・。
その考えには共感できるものも多かった。もう10年来の付き合いだけど、
こういう話をすることはあまり無かったね。なんだかシミジミとしてしまったよ。

「けんちゃんは、オシッコフェチなの?」
突如カトサンが口を開く。

はて、何故にそう思う?
はて・・・

(+o+)

そういや、今日の昼ボクの部屋に招いたとき、自分の出演したAVをカトサンに見せていた。
映像の中には、以前の日記でも書いたようにボクと女優が泥酔して小便を掛け合うシーンも含まれており・・・

「アレは、仕事だ!仕事だよ!」

と、ハプバーで乱交し、現行犯逮捕されたチョコボール氏のようにボクは弁明するのであった・・・。

***

ヤることもないので、とりあえずオ○ニーをすることにした。
ムスコは六部立ち。準備体操はもう、終わっている。

ボクが風呂場、カトサンが部屋ですることになった。

このラブホ、風呂場にもテレビがあり、気兼ねなくオ○ニー
を楽しめる。

早速テレビをつけるとジャパネットたかたの社長がデジカメを
売っている。相変わらず高い声。とりあえずこの人に用はない。

チャンネルを替えると、またしても、高田社長・・・いや・・・
番組名は「ジャパネットはだか」。
裸の女性と、高田社長の物真似をした男が、バイブやローターなどを実演販売している。
チャンネルを戻すと、今度は本物の高田社長がデジカメ、また戻すとバイブを売る社長が・・・

デジャブじゃない!なんだ!?この、リミックスは!!

表の地上波では、善の高田社長が、
裏のスカパーでは、悪の高田社長が、

まるで、スターウォーズのルークとアナキンの様!!!ダースベーダーの持つライトセーバーは、実はバイブレーターだったのか!!!

と、小生は小さな感動に包まれるのでありました。

2分で用を足し、しばし湯につかる。
小満悦に浸りながら、ふと考える。

(カトサン、オナ○ー終わったかなあ・・・。フロの扉を開け、
「もう、いーかい!?」「まーだだよ」ってなやり取りを交わすのもなんだか気恥ずかしいし・・・)

終結の合図を決めていなかったのだ。
だが、そんな心配は杞憂だった。

風呂場のライトがチカチカ・・・。一瞬、(停電かな?)とも思ったが、明らかに意図的な光の信号だった。

そう、オ○ニー終結の合図は光のモールス信号。

なんて小粋な演出なんだと思い、風呂場から出ると、カトサンがバツの悪そうなカオで毛布にくるまっていた。

テレビからはもちろんAVが流れているのだが、映っている女性は50間近の熟女。

(はて、カトさんにこんな趣味が・・・)

綺麗に見えなくも無いが、これじゃあボクは抜けない。
カトサンが相変わらずバツの悪そうな表情をしている。

「終わったの?」

黙ってウナズクカトサン。

「タイミング・・・タイミングを間違えたんだよ・・・」

意味も分からず、スイッチングをして事情がつかめた。
この時間、AVが流れているのは3つのチャンネル。

一つ目は、80kgはあるだろう巨漢な娘が喘いでいる。
二つ目は、ニキビ面の光浦靖子が喘いでいる。
そして、三つ目は50間近の熟女が・・・

なんという、ニッチな選択肢!

AM6:00。誰もAVを見ない時間帯だからって、

この編成は、殺人級。

カトサンは、光浦よりも熟女を選んだわけか。
そして、まさぐっているだけのつもりが、誤発射してしまったというわけか。
おお、悲しきマスターベーションブルース・・・

電車も走り始めているし、そろそろ出ようとボクは
身支度をし始めた。カトサンも髪のセットなどをし始めている。

販売機で会計を済ませ、ドアノブに手をかけた時だった。

カトサンがバツの悪そうな顔でつぶやく。
「やっぱり・・・やっぱり、出させてくれよお・・・!!!!」

友よ・・・すまなかった。
ボクが悪かった。

カトサンは、その後トイレにこもり、純粋なる妄想のみで、驚くべき速さでイッパツ終えた。

仕事の速い男とは、こういう男だろう。

そして、晴れやかな表情で現れたカトサンとボクは、豚骨ラーメンを食し、
男同士の表参道~青山散歩をマンキツし、その夜タン塩とハラミなどをつつきながら、
思い出話にふけるのであった・・・

めでたし、めでたし


(完)


ラブホを巡る冒険(前編)

2009年10月11日

突然ですが、皆さん最近ラブホテル行ってますか?

ボクは行きましたよ。

男とね。


まあ、そんなたわいもない話を聞いてほしい。

***

その日ボクは札幌中学時代からの友人カトさん
に数年ぶりに再会。

個室のある居酒屋「わん」でアジのなめろうなどを
食し、しこたま飲んだ暮れる。

いまだ生粋の道産子であるカトさんは、
酔っ払いながらも

「公園が少ないねえ」とか「プラットフォームで鳴る曲は、着メロみたいで
可愛いねえ」

とか

「バスの運ちゃんって、あれは族上がり?有り得ないでしょ、あのハンドルさばき。」

などと、チビチビと大都会東京の感想を漏らしている。

そんな、彼の姿を眺めながらボクも、9年前の上京したての
夏を思い出した。

そう、渋谷で待ち合わせしていた時、

○|○|を「オイオイ」と呼んでしまっていた、あの夏をね。


***

カトさんはとにかく人がいい。
音楽なんて全く聴かないのに、中3の合唱コンクールで
誰もやりたがらない指揮者に無理やり選ばれてしまった。

カエルの輪唱ならぬ、「中坊の輪唱」というやつで、
誰かが「ワタシはカトさんを指揮者に推薦しまーす」と言うと、
「ボクもカトさんを指揮者に推薦しまーす」とどこかの男児が叫び、
「ワタシもカトさん」「オレもカトさん」「カトさん」「カト指揮者」
「カトシキ」「カトシキシャ」「カートーキッチャン♪カトキッちゃん♪」

と、よく分からぬ展開で物事がすすんでしまった。

それでも、そんなガキどもの戯言を真摯に受け止めたカトサンは、
「ボクがやります・・・」と小さな声でつぶやいた。

それから数ヵ月後の、コンクール当日。

髪だけベートーベンの再来と言われた、2組の天パ井出君や、
現マック店長、熱血漢の西川が、有り得ないリズムとテクニックで
一刀入魂の指揮を続ける中、ボクは見てしまったのだよ。

カトさんが、青白い顔で四拍子のリズムを刻んでいたのを。

話が反れた。
ボクらは例のごとく終電を逃し、今夜の寝床を探していた。

既に4リットルほどのビールを胃袋に収め、
アルコールスーパージャンキー(略して、アルスージャン。コレ、絶対
数年後の流行語大賞だと思う)と化していたボクは、それでも

「夜の街東京ガイド」「酔いどれツアーコンダクター」として、
カトさんにふさわしきべき寝床を考える。

「意味深な夜更けのマンキツ」を推奨するのも良かろう。
「人気のない手コキマッサージ屋でシコシコ眠りにつく」のも良かろう。

だが、ボクはそこで素っ頓狂な提案をしてしまった。

「ラブホどう?」

予想外の返答に慌てふためくかと思われたカトサンであったが、
そこで、ピンク色に頬を紅潮させながらつぶやいた。

「面白そうだし、イイよ」

12年経ってもカトサンの人の良さは変わらない。

いざ、「男同士のラブホ捜索ツアーへ!」

高崎観光でございます。

***

一店目。

店は駅近くにあった。
平日だというのに既に行列。

ヤリタイ盛りのハイティーンが、行列をなして、今か今かと
セックスを待ち望んでいる。彼らの表情には「余裕」すら
うかがえる。

ボクらはそんなヨゴレタ奴らを、無言で罵倒しながら、
フロントのおばちゃんの下へと近寄る。

ボク「すいませーん。部屋開いてますか?」
おばちゃん「申し訳ないですが、男性同士はご遠慮願います」

瞬殺。

ヒョードルに挑んだズールだって、もう少し頑張った筈だ。

エレベーターに力なく戻ったボクらはまるで、捕虜確定の
兵士の様。そんな時、盛りのついたハイティーンの声がボソッと
聞こえた。

「あの人たち、ゲイかな・・・」
「ゲイだと思うよ」
「ワ!気持ちワル」
「ゲイだよ!ゲイ」
「ゲイ気色ワルッ!」
「ゲイキモッ!」
「アンキモッ!」
「キモキモキモッ!」

「ヌオオ・・・」

怒りの炎がメラメラと。
チラリとカトさんを見ると、ケンシロウバリに二の腕を震わせている。
青白い皮膚の下から、動脈が浮き出ている。
そういや、この人、中高野球部。
屈強な氏の肉体。
その気になればガキどもなんて半殺しだろう。
だが、温厚なカトサンは何かを言いたげに、口をボソボソと
震わせながら、目はウツロ気味。

カトサン、頼むよ。
何か言ってやってくれ。

「ゲ・・・・」

動揺し、間違っても、「元気玉!」なんて言わんといてよ。
「ゲスヤロウ」とか、何でも言ったってくれ!

カトサン「ゲ、ゲ・・・ゲイじゃないよー~!!!ゲ、ゲ・・・ゲイじゃないよー~!!!」」
ハイティーン「ガッハッハ!!」

オイオイ、それじゃあ、俺たちがゲイだって言ってるようなモンじゃねーか!

高倉健だってそこまで不器用じゃねーよ

もう、よくわからん。
どうにもこうにも五里霧中。
コッチも酔ってる。
どうでもいいよぅ。

***

二店目。

塩沢ときを髣髴させる、オバハンが、フロントの
怪しい光に照らされている。

ブランドものの衣装を身に着けた彼女。

はて、亭主は海外出張のエリート駐在員で、
シゲキを求めて、この小汚いラブホで働いているというのか。

まあいい。

ボク「すんません。部屋開いてますか?」
塩沢「お断りします」
ボク「どうしてすか?」
塩沢「男性同士だからです」
ボク「男性同士はどうしてダメなのですか?」

塩沢「ダメだから、ダメでございます・・・」

「ダメでございます・・・」
これも、「アルスージャン」に並び、数年後の流行語大賞確定!

「ねえ君、可愛いから付き合ってよ」
「ダメでございます・・・」

「先生、バナナはおやつと別でいい?」
「ダメでございます・・・」

「パンツみせて」
「ダメでございます・・・」

「有給消化を・・・」
「ダメでございます・・・」

「総理!日本の未来はどうなるのですか!?」
「ダメでございます・・・」

発言者のヤル気と意欲を1秒で削ぐキラーフレーズ。

敬語には、はるか届かない秒殺ワーズ。
そんなコトバが多用される時代もいつか、きっと来るであろう。

***

世の中頑張ったってダメなものはダメなのさ。
なんて、あきらめかけてた三店目。

ラッキーなことに、自動ログインのラブホらしい。
部屋のボタンを押せば、勝手に扉が開く。

オイオイ、いーのかよ。
コレじゃあ、エンコ~だろうが、ラブホ殺人事件だろうが
ヤリタイ放題ジャン。

まあ、そんな世を憂いても仕方が無いので、
ボクらはとりあえずダブルベッドにダイブする。

「お腹減った?冷蔵庫にアイスあるよ。それとも、フロ?」

カトさんが言う。

オイオイ、チミはオレのカミさんか?

高めに設定された暖房のせいで、カトサンのピンク色の
頬が深紅に染まって見える。滑らかな肌。

部屋には男二人。

オトコ二人。

そういや、カトサン彼女いたっけ・・・
いたっけ・・・

いたことあったっけなあ・・・?

(続く・・・)


天丼の温み

2009年10月11日
tendon.jpg

本日はなんとなく天丼を食べに。

しかし、そもそも、ボクは天丼があまり好きではない。
牛丼のようにグワシグワシとカッコムことも、
カツ丼のように、卵と甘辛汁の染み付いた
衣をサックリ噛み締める・・・そんな喜びも
味わえないからだ。

まず、カボチャがあまり好きではないし、
天ぷら掻き分け、ごはんをススル仕草は
どうもなんだか、面倒くさいのだ。

***

ビギナーなボクは、とりあえずお馴染み
てんやで、秋獲りきのこ天丼なるものを食す。

とりあえず、海老にかぶりつく。
プチリと音がし、衣はスクッと剥ぎ取れた。
恥じらいでいた女が、明かりを消した途端、
スルッと、ブラウス脱ぎ捨てるみたいで
気持ちいい。

続いて信州おうぎ茸をヤッつける。
薄めのコロモを甘噛みすると、
ヌプッとしたキノコの食感に突き当たる。
まさに、キノコロモー、味もいい。
そのまま、急いで食べつくす。

おうぎ茸のあったスペースに、ほくほく白米
が浮かび上がる。
キノコの陰に隠れていたそれは、
天つゆに浸されること無く、
まるで、日焼け美人のブラジャー痕が
ごとく、艶かしい。

我慢できずに、むしゃぶりつくと、
幾分固めに炊かれた米が、甘辛い汁の元で
うれしそうにはじけていた。

「グワシグワシ」

カッコム度に、胃の中が温かくなっていく。

舞茸とカボチャのかきあげを食す。
食感が面白い。
サクホク!サクホク!
カボチャの甘みが、ドギツクならないよう、
舞茸がしっかりと、受け止め、大人の味に
変えていた。

仕上げの味噌汁をズズリとすすると、
お腹もココロもあったかくなり、
歯の間にネギが挟まっているのに、
しばらく気がつかなかった。

***

天丼を一言で例えるなら、

「異文化交流」

そう、まるで、山間の農業高校に湘南ボーイ
の海老沢君が転向してきたみたいに。

「け、なんだよ。赤い頭しやがって」

と、イモ顔の男が言う。

「とっちめてしまおうぜ!なんか、鼻につくんだよ
 あの、海老沢ってー、都会モン」

と、キノコ族の男たちも言う。

一番地味な、ひ弱なアスパラ君でさえ、

「なんか、自分だけいい気になってるよねえ」

と不満気味。

何も知らない海老沢は、スマシタ顔で窓側の
一番後ろの席に座って、外を眺めている。

しかし、そんなクールな仕草と、イカシタルックスが
巷で評判を呼び、やがて彼は街の人気者になってしまう。

不満げな男子同級生。

カボチャ先生が
「まあまあ君たち、みんなで協力しなさい」
と言うが効果なし。

海老沢VS地元ヤンキー集団。

カボチャ先生は何とかしようと
頭をひねる。

そして、思い出したのは、街に古くから
伝わる由緒正しき予言なり。

「テンツユーと、唱え続ければ、ある夜、奇跡の
 雨が降り注ぎ、街に平穏が訪れるだろう」

カボチャ先生は唱え続けた。

「テンツユー、テンツユー」

雨の日も風の日も。
何時間でも一人唱え続けた。
いつも、ホクホク笑顔の温厚な先生だったが、
しだいにやつれ、体は衰えた。

「テンツユー、テンツユー!幸せが訪れますように・・・」

その晩もカボチャ先生は、唱えていた

すると、奇跡が。

茶褐色の芳しき雨が、街に降り注いでくるではないか。
町中のあらゆるものが、茶に染められてゆく。

「テンツユー・・・」

カボチャ先生から、笑みがこぼれた・・・

***

こうして、テンツユ雨の元、海老沢とキノコ軍団、
イモ男、アスパラ君ら地元のヤンキーたちは、
互いの個性を尊重しながら幸せに暮らしたとさ。

おしまいおしまい。

結論:天丼、実はウマい。


コンドームの買い方

2009年10月11日

着流しをはじめてから、悩み相談を
度々うけるようになった。

やれ、オンナができないだの、結婚は難しいけど二人の間には
愛があるのだの、オンナを口説くにはどのような駆け引きが
必要ですか?だの、まあ、いろいろ。

着流しにかくされたデブッ腹がスピリチュアリズムの
あの人のオマージュとして持てはやされているのだろうか?

まあ、そんな時ボクは
「えっと、そうだね、その、君は、悪くないし、その・・・」
などと頑張って相談乗ったり、励ましたり、最後に何故か
励まされたりするのだけど、悩み多き青春の日々を送っている
諸氏に問いかけたい。

「ちみたちは、もっと重要なコトで悩んだりしないのかね?」

そうだ、そうだ。
世の中には、もっと重要なことがあるのだ。
北朝鮮だの小泉政権だの、外交がどうだの、そんなんじゃないよ。

それは例えば

「コンドームの正しき買い方」

いや、こりゃ、重要だよ。
もっと言うなら

「コンドームのカッコいい買い方」

だよね。


普通、まず、アレをどこで買うのかね?

ま、ドラッグストアかコンビニが正解
なんだろうけど、なぜか最近ボクは
近所のホームセンターにソイツを買いに
行ってしまった。

そのホームセンターには、大工道具や木材以外にも、
食品やシャンプー、石鹸、整髪剤、ティッシュペーパー
なんかがうず高く積まれているわけですよ。

そこでボクはとりあえず、
コンドームの生理用品付近所在の法則に従い、
ウロチョロとウィスパーとか、チャーム近辺を
徘徊したのだけど、全然見当たらないのよね。

店員に、若い男がいれば真っ先に
「ゴムドコ?」
って呪文のように唱えるのだろうけど、
運悪く、おばはん店員しかいらっしゃらない。

「コンドームドコですか?」
なんて言って
「エッ!?」
とおばはん、急にソワソワするのも気色悪いし、

「ゴムどこですか?」
と尋ねたら
輪ゴムを案内されそうな気もする。

カッコつけて
「スキンどこですか?」
と尋ねたら
布巾の付近を案内されそうな気もする。

いや、これは難しいと判断し、断念。

店を出てセブンイレブンの近くも通ったが、
大量多量射精放出の可能性も考えられることから、
コンビニじゃあ、極めてコストパフォーマンスが
悪いと判断。

結局マツキヨへ行くことにした。

一階の奥まったところに、様々な種類のゴムが
並べられてある。

「とくとく♪」
みたいな12個入りの3パックセットが980円で
売られていたが、製造元を見ると大阪市となっているので
どうも信用できない
(あくまでイメージ、すんません)

結局シルバー色の、それなりに高級っぽい2パック1580円
を買うことにした。

さて、ここからが難しい。
非常に難しい。

当然レジに行くわけだが、ここでゴムを
店員に渡すと、一瞬「ハッ」とした表情を
必ずされる。

この、「ハッ」は大体0.3秒くらいで非常に
短いが、どんなベテラン店員でも必ず顔に
出てしまう。

店員は、そのままレジ下から紙袋を取り出し、
パパッとつめて、袋にくるんで、ポンッと
差し出すわけだが、またこの間、およそ3秒が
何となく。気まずい。

「紙袋いらねえです」
とも言い切れず、
結局、なんとなくポーカーフェイスで振舞って
しまうのだが、なんとかならんものなのか。

例えば、レンタルビデオ屋で、「ダビンチコード」と
「ゴッドファーザー」の間にササッと
「酔いどれ巨乳天国120分DX」
を挟むような小心者ね。

このサンドイッチ型で、コンドームを買う
ことはできないものか。
マツキヨで挟めそうなものは数少ないから、
ゴミ袋とかクイックルワイパー(詰め替え用)とか
になるんだろうかね。そして間にコンドーム。

しかし、この場合は挟める個数が極めて限られて
しまうのだ。ゴム3個なんて、なんか挟んだら逆に
恥ずかしい。超具だくさんサンドイッチみたいで。

AVの場合は「本日は、120分DX一点のみ。
なんせオレ小心者だから、いっぱい借りて挟
むの恥ずかしいし、エヘへ」

なーんて、ことになるがコンドームは120分DXのように、
お得コンパクト1ケース36ピース盛なんて、都合のいいもの
ないから、難しいんだよね。

話がそれるが、TSUTAYAでAVと映画を借りたら、
店員に「タイトル確認です」と言われ、AVは伏せて
映画だけ提示されるのもうさん臭いんだな。

さて、話を戻そう。
先ほどの店員の0.3秒の「ハッ」。

これは、以下の日常の現象に良く似ている。

①昼下がり、自宅でエロ話をしている主婦たち。
 子供部屋で遊んでいたはずのガキんちょが、
 気づけば近くで聞いている。

 「もう!○○ちゃん!クッキーあげるから
  あっち、行ってなさい!」

  の時に魅せる専業主婦(35)の「ハッ」

②ディズニーランドのエントランス。
 容姿醜悪なオカマちゃんがやってきた。

 チケット切りバイトのA子が、毅然と言う。
 「・・・申し訳ないですが、ここは夢の国なので
  ご遠慮願えますか?」

  この時のA子(22)が魅せる「ハッ」

③自称芸能通でプチ業界人気取りのOL、B子が
 麻布十番のカフェで、以前からファンである
 イケメン俳優に遭遇。
 同席していたC子は、すぐにサインを
 もらいに行こうとする。
 
 そんなC子に向かって
 「ダメよ。一方的なサインの要求は迷惑よ。
  芸能人だってプライベートがあるのよ」

  とクールな振りして言い放つB子(31)
  が魅せる「ハッ」
 
***

秋の夜長にまた、長い日記になってしまった。
結論を言おう。

カッコいいコンドームの買い方。

それは、血管の浮き出た、マッチョバリバリ、
半そで短パン、「君は、チョコボールのお弟子さん?」
と思わしき男が、強引にズサッと高級薄型ゴムのみ、
豪快に、そして金ネックレスを揺らせながら買うような
買い方ではない。

最高にカッコいい買い方。
それは少なくとも、今の小生には無理。

70過ぎぐらいの、一見「ワタシャもう人生疲れました」
と思わしき着物姿の老人が、薄型3パックセットを
チョコンと持ってレジに現れ、紙袋に入れようとする店員に
向かい

「すぐ使うので、包みはいらん。そのままでいいじゃよ。」

と、まるで雨の日にビニール傘を買うがごとく、颯爽と
支払いを済ませ、去っていく・・・

そして、気になった店員が、後を追うと、
そこにはMKタクシー(ないし黒光りハイヤー)に
乗り込む老人の姿が。

そして、バックシートで金髪美女の髪をなでる
氏の姿が。

これは、男の夢、いや、サイコーにカッコいいですぞ!


やっぱり蒲田が好き

2009年10月10日

kamata1.jpg

人を追い払うのには、いろいろと手段が
あるが、即席10秒の低コスト追っ払い法!
それが、「バルサン中」の紙。

行き着けの、中華つけ麺大王がまたやってくれた。

この店は、壁を磨いた亀の子だわしで鍋
を洗ったり、ゴミ箱をもやしストック用
にしたりと、まあすごいところなんだけど、
この「バルサン中」のやる気ねえ文字には、
正直まいったね。

しかも、冷暖房完備でバルサン中とは…
プラマイゼロってとこなのだろうか。

店暗くしてるんだし、「清掃中」とでも
書けばいいものの、「バルサン中」。
嘘がつけない正直者なのか、つけ麺食わせたく
なかったのか、とにかく強引。
たぶん後者だろう。


続いて未来世紀型キャバクラ広告。

kamata2.jpg

2mくらい離れて細目で見れば、確かに
スレンダー美女に見えるんだけど、
近くで見れば幼稚園児が見てもわかるほどの
アンドロイド級。なんだかねえ・・・
「AI」のセックスロボットとか、南極1号は
興味あるけど、こんなのいらん!


そしてそして、雑魚ゾンビが認定する蒲田の新名物。
kamata3.jpg

「センチュリー・ケイン」

雑居ビルのハザマに恐ろしいほど巨大な
広告。電車から見て目立つようにするため、
だろうけど、何もそこまでってくらい。
近くで見るとケインの馬鹿っぽさが露骨に
出てしまう恥ずかしさ。
どうせならタイムリーに「ひとりでできた!」
でお馴染み「ほのぼのレイク・ジーコ」
にでもすれば良かったのに。

不景気真っ只中、センチュリーが倒産したら
この巨大看板の末路はいかに…
廃材置き場に並ぶ巨大センチュリー・ケイン
を目にすれば、ガリバー旅行記気分でも
味わえるのだろうか

しっかし、蒲田駅東口にある人気のないモヤイ像
http://umichan.chat-jp.com/kamata/column/moyai.htm
で待ち合わせするより
「明日、センチュリーケインの前で12:00ね。」
と言う方が、なんと小洒落ていることか


全てに共通するのは、いい加減さと
適当さ。

パソコンショップで「メモリ
のことよくわかんないんだよね」と言う
店員のおっさん。

「最高にいい店を紹介する」と言った、
小指の無い男に連れて行かれた先は、
2分で終わる手コキマッサージ。


シンナー臭い小路のほとりを、
漫画に出てきそうなヤクザのおっさんが
闊歩する街、KAMATA。


はまっちゃうよね。


酒と私

2009年10月 9日

いつの間にかボクの人生のターニングポイントは
いつも酒と交わっているような気がする。

大学入学

酔っ払ってカラオケでナンパしたムッシュカマヤツ似の
女性で童貞喪失

ネットで見つけた映画サークルに入るも、酒による失態でクビ

就職活動中、酒を飲んで面接にそこそこ受かりまくり。

AD時代、泥酔による遅刻。それがキッカケで
バックレ。

蒲田のバーにて酩酊状態で労働

「○○酔」にてAV男優デビュー。
タンタカタンを一気させられるマヌケ
な映像がアダルトコーナーに並ぶ。

飲み会。酔って全裸(一説によると社長の前で素チンを
出したそうだ)、酔ってボコラレ。

カメラマンとの忘年会にて、「へーい。現スチ!」
と叫び、それが社内流行語大賞に選ばれる。

2丁目で泥酔して、カマ掘られる。

コールセンター勤務。ほぼ毎日、飲み代一人1500円
以内を目標とした「えだまめの会」にて活動。

渡英。ビールとハルシオン飲んで駅で爆睡して
身包みはがされ無一文に。

酒飲んで、面接合格、サラリーマンに。

泥酔中、ホストにスカウトされ、ホストデビュー

それをネタに「ホスト裏物語」を書く

社員旅行。浴衣がはだけて愚息全開。
飲み会後。電車内爆睡にて、六本木発群馬県館林駅着。

酒飲んで、適当にぐぐって、酒飲んで面接受けて
合格して渡蘭。

忘年会にて、酒に酔って調子よく練り歩いて
いたところを、他の客にからまれカオに擦り傷。

そしてこれらをまとめて「ザ・ドロップアウト 偏差値70からの転落」
を書く。(宣伝含む)

「おまえは、酒で人生を潰すタイプだよ」
そう昔、知人に言われたことがあった。

「え!?なんのことですか?」
って、実感の伴わないボクはソイツを上から
目線で見下ろしていた。

「3年もたないようじゃ、どこ行ってもやめちまうぞ」
そう昔、上司に言われたことがあった。

「え!?オレは違うぜー」
って、実感の伴わないボクはソイツを上から
目線で見下ろしていた。


でも、結局その通りになった。

ヒトの言葉には耳を傾けるべきだ。

「好きなことを仕事にするとロクなことがないよ」
そう昔、知人に言われたことがあった。


「え!?そんなことねえだろ」
って、実感の伴わないボクはソイツの言動を
シャットアウトしていた。

けど、本当にロクなことがないのだろうか。

そうではないと、今でも信じている。

たまには逆らってみるべきか。


いつも脱いでるヒトでした。
いつも寝ているヒトでした。
いつも飲んでるヒトでした。


今後も酒と共に、生きていくんだろうなぁ。