図書館の匂い
先日、大田区の図書館へ赴いた。
目的は一つ、歩く雑誌でおなじみの中沢健君が
絶賛する「ぼくらは海へ」という本をGET
するためだ。
ズッコケ三人組でお馴染み那須正幹先生が
書き下ろした名作。
興味のある方はぜひ読んでみて欲しい。
本当に久々の図書館。
数年前に、無職で暇なカノジョの
付き添いで何度か行った以来。
さて、図書館の何がいいって、まず回りに木があるでしょ?
あれが、いい。
本に熱中して読み進めているうちに、ふと、クビをひねらせ、
光窓の四隅に映る緑の木々が目に入ったりすると、なんだか
とってもホッとする。
ボクは映画館で、映画に夢中になっているときに、
フッと一瞬、隣の人の顔を見る癖があるけど、
あれと似たようなもんか。
どうだ!いよいよ、楽しくなるぞ!って瞬間に、
余裕の現実垣間見。
大金発見した人が、フッと後ろを振り返るのに
も似てる。
料理でいうなら、すごく美味しいステーキに
盛られた、小さなパセリのようなものなのかね、
図書館の木々は。
続いて入り口を潜り抜けると、大体、おばさんが
エプロンみたいなの着て、暇そうに座っているんだよね。
それも、いい。
どこかの街の交差点。
とおりゃんせを延々と聞きながら、ティッシュ配りする人。
ウォンウォンと、ベルトコンベア音を聞きながら、
彼岸饅頭をケースに詰める人。
流行のBGMを有線で聞きながら、ドリンク補充していたら、
突如、毎度毎度の宣伝ボイスが流れてうんざりする、
コンビニの人。
労働には音がつきものだけど、図書館の音はどんなものか。
たまに、パサッと紙をめくる音。
エアコンのかすかな機械音。
ドアの開け閉め音に、時々ハッとさせられながらも、
基本は静かで、平穏な昼下がりを過ごせるんだろうな、
図書館のおばさん。
リンリンカタカタ、リンリンリンリン!
ギーギギーっていう椅子のきしむ音。
そして、オヤジのハァックション!!
こんな音が七割を占める平凡なオフィスには
無い新鮮さなのだろうな、ライブラリー。
でも、極めつけは、やっぱ図書館の匂い。
大きな図書館にある、地下書庫なんかは、
紙とカビ臭い匂いがプンプン。
その中で、もう随分開かれていない本をあけると、
全力でモテナイ本がアプローチかけてくる。
黄ばんだヨウシと、古臭い匂いで。
ジーーッと見つめてれば、ヨウシが赤くなるって
ホントかね!?
研究熱心、調べたがりのAさん家の書斎の広辞苑
なんか、毎度毎度、風にさらされ、ブワーッとめくられ、
速読され、そして、3121ページのペーパーガール
たちは、満遍なく愛されていることに喜びを
感じているというのに。
一夫多妻の渋谷容疑者みたいに。
同じ辞書でも、図書館の書庫に眠る、
原色昆虫大百科事典ミヤマアカネトンボのページなんか、
それこそ、「開けた人が運命!」と言わんばかり。
一度開いた人は、指が硬直するとかしないとか。
当人は、ミヤマアカネさんに色眼鏡で見られていることに
気がつかないのね。
トンボの眼鏡は水色眼鏡~♪
図書館の旬は冬。
クーラーのよく効いた夏もいいけど、
暖房で少しムワっとして、セーターの
袖をチクチクさせながら、ページをめくる。
あれが、いい。
ボクは雪国で育ったせいか、紙の温度を良く覚えている。
人気のあったズッコケ三人組なんか、それこそ
返却されたばかり。
暖房と人の温みでホヤホヤなんだけど、
急いで借りて、雪の中抱えて持って返って、毛布に包まり、
寝転がって広げると、ページはいい具合にカチンコで、
冷たい銀食器みたいに、ひんやりしている。
女なんか、もう、小学生にしてアキラメの境地に
入っていたから、「1000人ギリ!」見たいにして、
あまり犯されていない、バージンブックスまで
次々と喰いまくっていたよ、当時のボクは。
たまに、本に飽きると、次々と途中で読むのをやめ、
ページ開きっぱなしの状態で、部屋に投げ出していたよ。
ヤリ逃げならぬ、読み逃げだったね。
あの頃より、めっきり図書館に行くことは減って、
エロ本ばっか見るようになってしまったけど、
たまに行くと色々感じてしまうよ。
障害者×ホームレス
仕事帰りに道を歩いていると、
階段の上でホームレスがうごめいていた。
寝転がりながらも、濁った目で宙を
睨んでる。傍らに、ワンカップは無い。
踊り場ならまだしも、40度の勾配
でネッコロガルなんて明らかに
病んでいる。
隣の病院から、中年のおばさんナースが
出てきてキョロキョロし始めた。
「やや!奴はホームレスではなく脱走患者??」
と思ったが、おばさんが追いかけていたのは、
中年の病院職員。二人で茂みの影でタバコ
を吸い始めた。不倫カップル?そうであって
欲しい。
目の前の病院では、車椅子に乗った老人が
どこぞの優しい人に手押しされている。
ホームレスの異臭を感じながらの、中年カップル。
澱んだ目で宙を見るホームレス。
車椅子の老人と手押しする善人。
そして、その傍を無言で通り抜けるボク。
電話が鳴った。
軽度の身体障害者のお母ちゃんからの電話。
「あんた、いつ帰ってくるん?」
元気そうだ。脚は少し悪いけど、うちの
母ちゃんはいつも笑顔。
障害者とホームレスの取り巻く関係で
奇妙な気分に襲われる。
先のホームレスの傍らに車椅子があったとしたら、
中年不倫カップル、そして、ボクはどう
動くのか。
ホームレスの障害者と、障害者のホームレス。
共に同じ意味合いだが、言い方一つで印象は
変わる。
その後、駅で立ち食いそばを喰う。
いつもより、不思議と不味かった。
大輔兄さんと僕
日能研のリュックを背負う小学生を見て、叫んでやりたかった。
「オレ見たいになるなよ!」
偏差値70からのダメ人生を繰り広げた僕。
だが、その台詞にはどこかで聞き覚えがあるような、
不思議な懐かしさがあった。
××××××××××××××××××××
小学校高学年、そろそろ息子の方も育ち始めたかという時、
エロ本捜索の旅に野郎どもは繰り出す。
当時の世の中には人徳者がかなりいたらしく、橋の下とか
野球所の仮設トイレとか、もうエロ本だらけですよ。
中にはカピカピぱりぱりで、勇気を出して
ページをめくると虫の巣屈となっているのもあったりして、
「ぎゃー!!」って叫んでしまうのだけど、
インディージョーンズ魔宮の伝説
気分でとてつもなく楽しんでいたわけです
でもやがてそんなのじゃ、物足りなくなるわけです。
そう、われわれが欲していたのは無修正!!
修正液を、臭精液と修正しているような奴が
クラスじゃ人気者で、そういう奴に限って、
学級文庫の国語辞書を開き
「なんで、マ○コがないんじゃー!おっぱいなんかじゃ 物足りんぞーっ!!」
ってヒス入ったりするのだけど、
しっかり、「おっぱい」の四文字に赤丸つけてるわけですね。
そこでその修正太郎に「無修正持ってない?」
と聞くのだけど、彼はきっぱり首を横に振るわけです。
「この前、アサヒ電機(近所のレンタルビデオ屋)の
カーテンの向こうに行ったけど、そんなのなかったぞ」
そう言いながらも彼は、ビデオ屋に置いてあった
AV紹介冊子の破片を、大事そうに持ってるわけです。
リコーダーの袋に忍ばせながら。
ボクも当時、家族が「美味しんぼ」を見ている中
「クソしてくる」
と言って、両親の寝室に忍び込み、 オヤジのデラべっぴんをめくっては、
一番好みの 女の子のページを小さく切り抜いて持っていましたから、
彼の気持ちはよくわかる。
みんな、シャイだったんですよ。
だが、ある日僕らの前についに神が現れる。
転校してやってきた、タダトシ君。
小学生ながら、最長時12cmにはなるという 巨根の持ち主。
しかも、彼には年の離れた 兄貴がいる。
ある日、タダトシ君の誕生会に呼ばれた僕ら。
ケーキなんかそっちのけで彼の部屋を 後にし、隣のお兄さんの部屋へ。
引き出しを開けると、デラべっぴんとアップル通信が 数冊!
おお!いい滑り出しだ。
奥底に手を伸ばすと、カプセルに包まれた
パンティ。
とりあえず、においをかぐ。かぶってみる。
「しみついてないから、にせもんじゃねーの!」
マセガキの発言は恐い。
タダトシ君は、しきりに窓から外をのぞいている。
「兄貴、そろそろ帰ってくるよ・・・」
不安げな表情。
しかし、欲求には勝てないのが僕らエロガキ、チームエロ。
三段目の引き出しを開けたとき、ユーヤが素っ頓狂な声を
あげた。
「ルイ伝説」と書かれたビデオパッケージ。
何やら妖しげな予感。
デッキに挿入すると、「松下老人」と名乗る怪しい じーさんが語りだす。
「その昔、わしが竹やり特攻隊だったころ、マ○コー!!
っと叫んで、若者は盛っていたよ。ところが最近の
若者は優しさをしらず・・・」
何やら意味不明の切り口。
だが、その後女王桜木ルイの美体があらわに・・・
「赤ちゃんできたらどうするの!ねえ、どうするのよ!」
叫ぶ彼女の恥部には確かに黒々とした・・・
「ヌオー!」ユウヤが叫ぶ
「ウオー!」ボクもつられて叫ぶ。
「アワビー!」なんて、気の利いた言葉は出てこない。
衝撃と笑劇。
グロテスクだが、人生観を変えてしまうほどのエロスは、
確かに、そこにあった。
タダトシ君は、ちら目でビデオを見ながらも
「本当にもう、帰ってきちゃうよ!」
と外の様子が気になる様子。
そんな彼の様子を気にすることもなく、 ボクは息子をまさぐっていた。
オナニーのやり方なんて、どこで覚えたのかわからない。 聞いたこともない。
だが、さかのぼること二歳の時、夫婦ゲンカをして、
一人寂しく寝室で眠る親父が、こっそりとアソコを
まさぐる姿を、ボクは目の隅に焼き付けていて・・・
んなわけない。
本能ってやつだろう。
人間はサルじゃない。
自分が気持ちよくなる方法は自分で見つける術がアル。
「帰ってきちゃうよー」
嘆くタダトシ。
「ヌオー」
叫ぶユーヤ。
そして、無言でまさぐり続けるボク。
ビデオデッキを発明した、ビデ男さんに感謝。
ビデなんて言葉、当時のボクは知らなかったけど、
きっと君も素敵なエロだったのね。
ほら、ルイ女王様があえぎ始めた。
低くうめきながら夢中でチ○コをまさぐる僕。
「アン、アウ、ハア、アッ!!!」
「やべえ、大輔兄さん帰ってきたー!」
「ヌオー!」
「う、うう・・・」
ドンドンドン(階段を上る音)
「アン、アウ、ハア、アッ!!!」
「隠れなきゃー!」
「ヌオー!」
「う、うう」
ドンドンドン!!
「アン、アウ、ハア、アッ!!!」
「う、うう・・・うっ・・・!!!!!!!!」
その時だった。勢いよく開いたドア。
現れたのは、小太りパーマ男。
紛れもない。兄さんだ。
「てめえら・・・!」
瞬時の判断で、タダトシがTVを消したものの、
部屋に転がるパンティとデラべっぴん。
事の次第は二秒でわかるだろう。
「ごめん、そんなつもりじゃ・・・○△×」
タダトシが何かを叫んだが、大輔兄さんは
容赦なく彼を突き飛ばす
「てめえら、○△×・・・!!」
興奮した兄さんが説教をし始めた。
シュンとしてしまったタダトシ&ユーヤ。
だがその時ボクにとって、その部屋は無音と 化していた。
下腹部に味わったことのない、温かみと 違和感がある。
部屋を見渡す。
テーブルに広げられた兄さんの卒業アルバム。
一人の女の子に丸印がつけられ、
「大輔の好きな人」
と書かれてある。
机を見る。
車や、ヘアカットモデルのような落書きの間に
「大輔頑張れ!青春だ!頑張れ!」
とカッターで刻んである。
そういえば兄さんは高3。
受験勉強でもしているのだろうか。
ほぼ無音と化した部屋の中、唯一記憶に
残る兄さんの台詞。
「てめえら!オレみたいになりてーのか! オレみたいになるなよ!」
後で聞いた話だと、兄さんはその翌月 高校をドロップアウトしたらしい。
いじめが原因で。
その日の夜ご飯は憂鬱だった。
女の子なら赤飯でも出てくるのだろうが、 出てきたのは、
いつもと変わらぬ白いおまんま。
妙なリアルさにシュンとしていた僕。
タダトシの家からの帰り道、
下腹部に違和感を抱えた僕は、チャリンコを
手押ししていた。
運悪く、途中同級生に遭遇。
「どうしたん?パンクでもしたんか?」
不思議そうにタイヤを見つめる彼らに
「まあね」
と力なくつぶやく。
家に着くと真っ先にトイレへ入る。
パンツをぬぐと、白いものがカピカピに
なってこびりついてる。
そういえば、去年先生が言ってたな。
男の子にも、女の子みたいのがあるって。
ぐしゃぐちゃのパンツに僕は、無意識に 小便をかけた。
酸性とアルカリ性?
中和してなんとかならんものだろうか。
臭いものには臭いもの。
においが消せるかも知れん。
黄色と白の混じったパンツを、洗濯機の 奥底にしまった。
だが、その直後、母親が
パンツを取り出し、不思議そうに臭いを
かぐのを見てしまった。
それだけに、白いおまんまはつらかったのだ。
××××××××××××××××××××
日能研の子供たちが、遠ざかっていく。
今の時代、ネットもあるし女の裸なんて
見たい放題なんだろうな。
そんなことを考えながら、大輔兄さんを思い出す。
「オレみたいになるなよ」
僕と兄さんは一見違うけれど、どこかしら似ていた のかもしれない。
それは、
桜木ルイをモーレツに愛していたところだ。
熱い人、冷めてる人
自分は熱い人が苦手だなあと、思っていたが
最近そうでもないことがわかってきた。
小生はmixiを通じて、面白そうな方をスカウティング
して飲みにでかけているが、つまらない合コンへ
行くより100倍価値のある飲みになったりする。
昨日もまた、素敵な方と庄屋で飲んだ。
攻撃的な人生観。
おもしろいことへの貪欲さ。
大きな夢。
たこ刺しをつつきながら飲んだ熱燗は、いつもより
心に染みた。
僕が熱い人を煙たがっていたルーツはなんだったのか?
中学時代、生徒会長のNという男がいた。
貧相な顔立ちと華奢な体系からは想像もつかない
ほど熱い男で、教師を目指していた。
ホームルームか何かで
「僕たちの気持ちをわかってくれないじゃないか!先生!」
とわめき、気まずそうに教室を出る先生の背中に向かって
「それでいいのかよ!それで教師かよ!」
とアツイ言葉を浴びせかけていた。
野次馬的に面白がる級友たちの中で、僕は
「暑苦しいやつだな」 と冷め切っていた。
少し前帰省した時、久しぶりにNに会った。
昼の3時すぎ、客の姿もまばらなマクドナルドで 偶然彼の姿を目にしたのだ。
「久しぶり。何食いたい?」
ベーコンレタスバーガーをゴチッってもらいながら 話をした。
大学は教育学部に行ったものの、度重なる留年で教師の夢はあきらめ、
今は高校時代からバイトしていた マックの店長代理だという。
貧相な顔立ちは変わっていないが、昔の 暑苦しさはすっかり消えていた。
マックで働いたことがないのでわからないが、 十年にも及ぶオートマチックな
職場環境が、 彼の暑苦しさを剥ぎ取ってしまったのだろうか。
「意外とこの仕事、むいてるんだ」
そういうと、彼は颯爽と仕事に戻っていった。
カウンターに入った途端、死に掛けていた彼の目が
鋭く光ったのが印象的だった。
高校時代にも熱いヤツはいた。 なべやかん似のS。
「僕たち今年卒業だし、勉強も大変だけど文化祭も
がんばろうぜ!今しかできないんだぜ」
と歯の浮く台詞を平気で大勢に向かって叫んだりする。
集団催眠にかかったように、彼の手となり足となって 働く人々。
そしてそれを冷めた目で見つめる僕と一部の少数派。
「君たちはどうしてやる気がないの?それでいいの?」
そんなことを言われても僕は、なべやかんに似とるなあ…
と笑いをこらえるのに必死だった。
熱い人々。
つまらないオナニー映画を作り、盛大な夢をさらけ出し
「自分は映画監督になるために生まれてきた」
と語って、本気で女を口説こうとしていたH。
3次会あたりで、酒が回ると
「キギョウ!キギョー!キギョウ!」
と何かに取り付かれたように叫ぶ、ベンチャー志向のK。
ちなみに、今彼はネットワークビジネスの勧誘に励んでいる。
部屋の押入れには大量の歯磨き粉が入っていた。
「これ、地球に優しいからさ。CMとかでやってるやつは環境
破壊だよ。」
と、化学記号のいっぱい書かれたTシャツを着た彼は言う。
熱い人々。
僕が煙たがっていたのは、暑苦しい人だったのかもしれない。
熱い人には夢がある。そしてそれに向かって行動している。
楽しみながら。
何かを始めようと思っても、数ヶ月は間を置いてしまう僕は、
純粋に楽しみながら仕事にしている人が、うらやましかった
だけなのかもしれない。
熱い人への嫌悪感は、つまらない嫉妬だった。
本当に暑苦しい人は今もキライだけどね。
冷めてる人。
電車の中で奇声を発するオヤジを涼しげな目で見るOLさん。
そんな冷めた女が、ベッドの中で悶える姿を想像して
楽しんでいたりもしたが、もうそんなのには飽きた。
冷めてる人にも、そこに至ったルーツがある。
人生に飽きちゃってるのか、何も考えていないのか、
何も考えないようにしているだけなのか。
裏側に、他人にひけらかさないだけで熱いものを 込めた人もいる。
それを見つけ出すのはいかにも楽しそうだ。
僕は、今後も熱い人に会い続けるだろう。
エネルギーをいっぱいもらい、自分も さらに熱い人間になっていきたい。
季節は、夏に向かっているというのに。
怪奇!道端パンツの謎
道端にパンティとかブラジャーがあったとしよう。 その先50Mに口のあいたドラムバッグを持ったおっさんが、 よたよた走っていたら 「あらま。これは下着泥ってやつですな」 と瞬時にわかってしまう。
ジャングルの中、道先案内で小石を転々と 並べるがごとく、おっさんの後ろにはパンティストリートが できあがっている光景・・・一度目にしてみたいもんだ。
だがうららかな昼下がりに、ふと道端に目をやると トランクス氏がポテリと転がっているのは、 いくら蒲田とはいえ、何とも奇怪な現象である。 その上に洗濯物が干されていることもなく、明らかに 誰かが落としたと思われる痕跡。 パンツは履くものであって落とすものでないのはわかっているが、気になるのは、近くに煌々と輝く「個室ビデオ鑑賞」の看板。
パンツと個室ビデオ??はて・・・
と私はそのあまりの因果関係の無さに、
唖然とするのであった
それから数日後の6/19
早朝4:00頃歌舞伎町を徘徊。
福しんのチャーハン(420円)が、荒れた 胃袋にずしりとのしかかる。
だが、少し 濃い目の味付けが、酔い覚めに調度いい。
始発まであと一時間強。漫画喫茶もいいが、 泥酔してよどんだ瞳に活字体は、少々厳しい
と、至る所に見られる個室ビデオの文字。
サラリーマンのリラクゼーションSPOTとして 昨今頭角を現してきた、ヤツである。
早速店内に入る。
MAX6枚までDVDが借りられるとのこと。
企画三枚、単体三枚とバランス型で、 セレクトし、フロントへ差し出す。
1000円札を差し出すと、オナホールと コンドームを支給された。
何故にコンドームと思った諸氏は古い。
コンドームは、避妊のみならず、 オナニーを簡易的に進めるツールでもある。
事後処理が楽なのと、発射直前にティッシュを あてがう間を生み出すことなく、
純粋に 手淫に集中できる。
宇宙飛行士が宇宙へ行くときは コンドーム持参で行くのだと小生は
勝手に思っている。 オナニーで暴発したザーメンが、ちょっとでも
空気中にほとばしれば、それこそ大変な 惨事となるだろう
さて、早速個室に入る。
1畳ほどのスペースに馬鹿でかいTV。
リモコンとティッシュは手を伸ばせば すぐに届く範囲にある。
さて、この窮屈な環境でどう、 リラクゼーションSPOTを確立するか?
答えは簡単。ヌードになれば良い。
世の中には大便をするのに、全裸に なる人もいるとのこと。
全裸オナニーなんて、さして珍しくも無い
全裸になった小生は手淫→タバコ→手淫を 3セットほど繰り返した。
「もうええじゃろ、ワシの泉はもう吹き出ない」
とチン○が嘆いた時、時計を見ると5:23
フロントで受け取ったレシートには タイムリミットが5:24と記されている。
やべえ、1分過ぎると500円の損出。
ラブホテルの延長料金は別にかまわないが、 なんだかこういう時の500円
はとてつもなく 無駄に思える。
下着をポケットに突っ込み 未使用のオナホールを持って、
急いでフロントへダッシュ・・・
フロントマンが、時計の針が5:24 を差しているのを見て、一瞬「チ」と
舌打ちをしたが、どうにか間に合った。
店を出ると、電車の音が聞こえる。 もう朝だ。おうちへ帰ろう。
と、小生のポケットからポロリと 落ちる何か。気づかずに10Mほど進んだが
尻のポケットにあった異物感が無くなったのに 気がついた。
落としたのはトランクスだった。
どこかで見たことのある光景。
そうか、こういうことだったのか・・・
片手にオナホールを持ったまま、 トランクスを拾い上げる小生の行動は
限りなく変態であっただろう。
結論
「個室ビデオ屋で、あせるとパンツを落とす」
※ちなみに、写真のパンツは僕のじゃありません
嗚呼哀愁のカンヅメよ。
カンヅメという多彩な言葉もほかに無い。
「ホテル缶詰」なんて言うと、常人にはとても 味わえないような「センセー臭さ」が プンプンするし、僕が受験生の頃、冷房なしの小部屋 &980円のテーブルで勉強していた自分とホテル缶詰の お受験小学生を比べて、殺意を覚えた気もする。
かと思えば、金の無い大学時代に、鯖の水煮と ゼラチン塗れの秋刀魚蒲焼で一杯ひっかけた り、パインの缶詰の汁だけ飲んで、デザート 気分を味わった切ない思い出もあったりする。
腹をすかせて、友達の家に遊びに行き 「なんか食うもんある?」と冷蔵庫を開け、 フタの変わりにラップをした缶詰 しか無くて発狂寸前になった記憶もある。
今時のR25はツナ缶くらいしか重宝しないのだろうけど、 数年前どこかの学園祭
で手渡された試供品の中に、 乾パンの缶詰が入っていて、何だか哀愁感じて
しまったぞ、僕は。
さて、そんな缶詰先生に、先日偶然遭遇。
極貧ロンドン時代の親友と、もつ鍋屋へ赴いた僕。
アルコール塗れの胃壁を、鍋の汁で溶かしていた時、
メニューの表示が気になった。
「刺身、サラダ、玉子焼き、缶詰・・・」
缶詰?
こんなにまで、缶詰先生は出世されたというのか?
哀愁派缶詰代表の缶パンだって、今や路上販売で
おなじみ揚げパン一派に脅かされているというのに。
何とまあ、90年代一世を風靡した、もつ鍋屋で
この地位たるを確保しているとは。
並んでいる、缶詰もまた王道。
サバ水煮/味噌煮、イワシ味付、サンマ蒲焼、サケ照焼・・・
キャビアやホワイトアスパラガスなんて
小洒落れた横文字は無い。
唯一あったのは、西洋哀愁一派のコンビーフ君!!
昭和か・・・ここは・・・
と思いつつ、
「おちょこ二つで」
と頼んだ日本酒は
嗚呼感動の、ワンカップ大山!
さらに勢いづいて頼んだ800円のコンビーフサラダは なんと、千切りキャベツ
の上にドカンとコンビーフ君が 乗っかっている始末。
ガラクタだらけの競売物件に占有屋 が「ここは俺の城」と言わんばかりに
座り込んでいる感じか。
仕込み千切りキャベツに、乗っけるだけ。 2秒でできるお手軽メニューだ。
うちは魚が売りなんで・・・ と言う老舗割烹が、客のニーズに答えて
泣く泣くレバ刺しを出すようなものなのか。
そば屋のカレーが予想以上に急成長したような ものなのか。
いや、違う。
カテゴリ、カンヅメ。
爆笑もんだ。
だが、僕は思い出してしまったよ、
遠い記憶の懐かしさを。
心に響く多彩さを
いつだったか少し病んでいた僕は
時代遅れのスチール缶 ひ弱なアルミを蹴散らせろ!
転がりまわって 残ってみせるぜ、瓦礫の山に
歴史に名を残すぜ、I am steel!!!
なんてロックでデタラメな詩を書いたもんだが
この店の古びれた缶詰にも、同じ臭いを感じる なあ・・・
そんな余韻を感じながら箸をつけたコンビーフサラダ。
意外と美味かった。
AV女優へのファンレター
みんな、やってみたいと思いつつ、やってみてないことが世の中には意外と多い。
かくいう僕も、
受験生時代は、
「睡眠排泄食事以外全て映画鑑賞の一週間」とか、
仕事やめたての日には
「目指せ30時間超え!!惰眠むさぼり耐久レース」とか、
「渋谷センター街ですれ違い様に女に声をかけ続ける」
などなど・・・色んなことを思いついたのに、いまだにやってない。
最近では、山田くに子氏が絶賛した「カレーに味噌汁」を松屋で試そうかと
思いつつ、勇気が無くてチャレンジできず。
代わりに、吉野家で「つゆだく!ねぎだく!あ、底ねぎ多めで」と声を振り絞った
のに「つゆだくしかできません」と一蹴される始末。
うーん、人生って難しい。
そんなチキンな僕が唯一やってよかったものがある。
「AV女優へのファンレター」だ。
高校時代僕は、サテライトから上がりたてのマイナープロサッカー選手とか、
金八先生に出演している30人の中で人気の無い人をあえて選んで、手紙をしたためていた。
だがいずれも結果はいま一つ。
せいぜい、宣伝用のコピーサインが送られてきたりする程度。
唯一直筆で返事を出してくれたのは、現日本サッカー協会会員の加藤久氏。
ものすげえ感謝してます。
さて、AV女優はどうか。
僕は肉欲に忠実に従い、自分好みの女優五人に手紙を送った。
マイプリクラと、電話番号をのっけて。
それから、一ヶ月後、
いまでも忘れない7/3、日吉台学生ハイツの夜。
四畳半独居房に鳴り響く、エーデルワイス。
家電にかけてくるのは、親ぐらいなもんだ。
俺「はい。」
声の主「もしもし、健太君?」
俺「どちら様ですか?」
声の主「えへ、誰だかわかる?」
ちなみに。健太とは僕の本名。
たちの悪いイタ電か・・・と思いつつ、どこかで
聞き覚えのある声・・・
俺「えっと・・・」
声の主「マイちゃんだよ。わかる?」
俺「ええ!!!椎名舞さんですか!!!!」
ビタミンGでデビューし、当時アリスJAPANの看板女優だった
椎名舞・・・。小柄ながらもGカップ&愛くるしいアニメ声が魅力的な女優だ。
椎名舞「だって、健太君!君はハリウッド女優になれますよ!
なんて書くから、笑ちゃったよ。」
なんか、俺が褒めちぎったのが功を奏したらしい。
生きてて良かった・・・
その後、彼女の生い立ちから、業界裏話、好きな男性のタイプまで2時間ばかり話し、受話器を置いた。
電話中手淫を試みるも、ついにイクことはなかった。会話に集中しながら、精子を振り絞るのは至難の業。
椎名舞「絶対手紙書くからね!!」
と言った彼女であったが、その後手紙がくることは無かった。
世の中、そんなもんだろと思いつつ、一抹の夢を与えてくれた彼女に感謝。
今彼女はどうしているのだろう。
電話の後、僕はビタミンGをデッキに投入。
その晩、チン○が擦り切れるまでせんずりした。
消臭元ってこれ、モザイクもん?
新緑のかほり漂う季節がようやく過ぎた。
「クリの木の何とかという成分≒ザーメンの成分。」
と保健体育の先生が堂々と仰っていたので、恐らく間違いは無いのだが、誰もツッコまない。
玄関開けると2分で「イカくせー!!!」って思わず叫びたくなるが、みんな大人らしく、
子供を連れて散歩するママさんとか、「イカくせー」中、オープンカフェで密談するカップルの群れ・・・。
卑猥なものはみんな大好きなはずなのに、みんな我慢している・・・
去勢されたメス犬とか、「自慰禁止」と部屋に張り紙する受験生みたいに悶々とするのはもうやめよう。
で、街で見かけた卑猥なもの第一号。
【小林製薬-消臭元】(希望小売価格380円)
これ、おもいっきりペニスまんまじゃないすか。
先端の亀頭に当たる部分をグイーンッと、手コキでのばすと、 表れた竿(ろ紙)の部分が、
異臭悪臭ザーメン臭、その他なんでも吸収し、おまけに芳しき香りも放出するのだとか。
これ、商品化する時、企画書の段階で
「この形は青少年に悪影響を与える可能性が・・・」
って勇気ある女子社員とか、誰かツッコまなかったんだろうか?
女性器なら、「差別だ!」と声高に叫ぶPTAのおばちゃんもいるのだろうが、
男性器なら「うちの主人のも昔はこんなだった・・・」と頬を赤らめるというのだろうか。
イヤ、「差別だ!」と叫ぶ女性達は「マン○だ!」と叫ぶことには抵抗が無くても「チン○だ!」
と叫ぶことには抵抗があるというのだろうか。
まあ、いい。
ちなみにこの製品の使用上の注意は以下。
・ 本品は飲めません。
・ 小児の手の届くところに置かない。
・ 万一、液体が目に入った場合、こすらずすぐ流水で15分以 上洗い流す。
手についた場合はよく洗う。また、誤って飲 んだ場合は、大量の水を飲ま
せるなど応急処置の後、異常 がある場合には本品を持参し、医師に相談する。
・ 安定した場所に置く。倒れたまま放置すると、液がこぼ れ、シミ・変色の原因と
なる場合があるのですぐに拭きと る。
・ 用途以外に使用しない。
これって、ザーメンのまんまじゃないすか!!目に入ると痛いようだし・・・。
あ、ザーメンは飲めるけど、原則は飲んじゃいけないのかなあ・・・ 飲ませてもいけないのかなあ・・・
商店街フェティシズム
世の中には、足の小指が好きだとか、崩れかけた乳房に癒しを感じるとか、
果てまたほんのりと湿りかけたブーツ(しかも臭い付き)が好きだとか、
とにかく色んなお方がいらっしゃる。
各言う私も、小1まで母親の乳首を吸ったほどのおっぱい好きであるが、
最近それよりもっとフェティシズムを感じるものを発見した。
商店街だ。
私の生まれ故郷、札幌市白石区N団地付近に、そんなものはなく、馬鹿でかい道路に
色気の無いホームセンターやディスカウントストアがポツポツと並んでいる程度だった。
そんな感じだから、初めて上京して横浜の日吉に住んだ時には、
「なんで、こんな狭い道に店が犇めき合って、しかもバスが通っているんだー!」
と妙に興奮したのを覚えている。
しかし、それは童貞中学生が初めて洋ピンポルノを見て
「な、なんだこれは!でっかいチ○コや!アワビや!」
と叫ぶのと同レベルの単純なオドロキに過ぎなかった。
その後、東急東横線の各駅を全て探検する-という小旅行に出た。
こちらの駅前にはどんなにしょぼくれていようが、何かしら商店街らしきものがあり、大変驚愕した。
札幌なんて、駅前が更地で、申し訳なさそうにマンションがチョコリと建っている
・・・なんて普通にあるのに。
そんな青春時代を過ごし、やがて住み着いた聖地蒲田。
工学院通りなんてのもあるが、私が本当にときめいたのは、
糀谷商店街。
ノスタルジックなおでん具屋。購入者不明の、水のベンディングマシーンSHOP。
電池の自販機のある、個人経営の電機屋。
何故か、ほこりのかぶった小さな人形を、ディスプレイの合間に展示する人気の無いそば屋。
覇気の無い店長が印象的だった、閉店セールの老舗スーパー。
そして、その近くで間も無くOPENするであろう、巨大スーパーマーケット。
商店街を女性に例える。
細長い糀谷商店街は、ああ愛しのスーパーモデル、MISSコージーか。
みんな大好き巨大スーパーは、形の良い乳房。
長く美しい髪の間から、こっそり姿を現すのは、滑らかなうなじ。
例えるなら、メインストリートから一本はずれた小路にある、小料理屋。
うす汚れたのれんをかいくぐれば、若造にはわからない大人の色気が待っている。
夜の街に妖しく光る、パチスロ屋のネオン。
チープだが、MISSコージーが初めての給料で買った少し派手目のジュエリー。
電池自販機のある電気屋は、前髪の後ろに隠れた大き目のホクロ。
人気の無いそば屋は、右脚にある古傷。
いずれもMISSコージーがコンプレックスを感じているものだが、私はそんな陽の当たらないものが好きだ。
関西には大地に向かって、せんずりする集団が存在する。
汚い話だが、埋もれかけた木の葉の感覚がたまらないらしい。
私も商店街でエクスタシーを感じるのだろうか。
いずれにせよ、女性を見る眼と何ら変わりは無い。
初めてのアンミラ
アンミラに初めて行きました。
こんな、フリフリでポヨンポヨンな衣服のお姉ちゃんに
囲まれるといろんなことを妄想します。
以下、店内での妄想
①小顔巨乳のモデル系店員A嬢を見て
きっと彼女は田舎から、女優?いや、マルチタレント目指して上京してきたのだろう。
タレント養成スクールに通いながら、竹下通りを闊歩する日々。
だが、そんな時スクールで知り合ったB子に「Aちゃん!アンミラで働いたら?
可愛いカッコで働けるし、スカウトされるかもよ」と言われ、面接来店即決定。
田舎の両親には「カフェで働いてます」と言っている彼女。
だが、娘の顔を一目見ようと、アポ無しで両親がA嬢の職場へ。
絶句する昔気質な父親。
父「A子!そんな変てこな衣装着て、何やってるんだ!」
母「お父さん!まあいいじゃないですか。最近はこういうのが流行なんですよ!」
と、もめあう中、A子は恥ずかしさのあまりに、そのまま店を飛び出す。
メイド服姿のまま走るA子を見て、Hプロのカリスマスカウトが「君、女優とか興味ある?」
と声をかけるが、無視して走るA子。その時にはもう遅かったのだ。
②ガングロ店長を見て
ガングロ、ポマード固めの典型的中年オヤジの店長が、レジに立っている。
不自然な二重と、香水臭さがうさん臭い。
「女にもてない」それが幼少期からの彼のコンプレックス。
様々な職業を経た後、ついに射止めたアンミラ店長の座。
「これで女にモテル!!!」
だが、現実は厳しい。
想像以上にクールで大人びた店員達。
「食事にいく?」の誘いもあっさりと断る彼女達。
ガングロとポマードじゃ、大人のオーラなんかこれっぽっちも発揮できず、
店長は夜な夜なロッカーを漁って、ヤフオクに出品する毎日なのだ。
最近の悩みはイメクラに行けなくなった事。
「どうしても、職場で店員が自分の陰口叩いてるの思いだしちゃいますから」(店長談)
③熟年夫婦の客を見て
夫「母の日も近いし、おまえの好きなパフェおごっってやる。今流行の店があるんだ」
と、夫は前々から気になっていたアンミラヘ、ある目的の為に妻を連れ出す。
妻「あなた、ここって最近流行のメイド喫茶じゃ?」
夫「ちがうよ。ここは前々から有名だったんだ。元祖メイド喫茶だよ。それに、
最近のメイド喫茶なんて、入店するや否や、ご主人様~ってやつだろ?」
妻「あらあら、随分お詳しいですね」
夫「・・・」
パフェを突付きながら歓談する二人。
妻「ところで、ヒロシだけど・・・」
夫「息子の話はいいじゃないか。お前の為に連れてきたんだ。
こうしていると・・・なんだか若返った見たいだな」
妻「ええ・・・」
頬を赤らめ、嬉しそうな妻。
その後、就寝前に妻が寝室を訪れると、ベッドの上にメイド服が用意されていたのは言うまでも無い。
④冴えない学生風3人組の客を見て・・・
冴えない男達が、一番安いコーラなんぞを飲みながら女の子チェックに奔走している。
鼻の下が伸びているのは言うまでも無い。
「わかりやすい」という形容詞が最も似合う男達。
男A「お前スマイルくださいって言ってみろよ!」
男B「馬鹿!ここはマックじゃねえ。」
男C「しかも、マックでスマイル持ち帰りって言って、無視されたじゃねえか」
イケメンビジネスマン風の男が、店員の女性と楽しげに会話している
男A「ああいうのが、モテるんだろうな」
男B「女はスーツに弱い」
男C「携帯出して、英語で話しているフリしようか?」
男A「つーか、お前英語しゃべれんの?」
男C「・・・」
男B「おでん缶ありますか?つーのはどうよ?」
男A「馬鹿!ここはアキバじゃねえ」
男C「あーあ、やっぱ普通のメイド喫茶の方が良かったかな。金にもの言わせて・・・」
男A「日本は資本主義だよ。なんだかんだ言って・・・ホリエモンも言ってたし」
男達の会話は尽きない・・・
恐るべし富士そば
どうでもいいのだけど
気になって仕方が無いものがある
厨房のオヤジに向かって「ぶっ殺す!」
と叫んだ、近所の中華料理屋店員の口の悪さとか
ライターについてるバーコードシールが剥がれかけて、
「あ、これ、誰かん家の学習机のビックリマンだな」
とか
いつも使用中になっている障害者用トイレとか
緑のたぬきと、どんべえの味の違いとか
児玉清の手の振るえとか
そんなものを抑えて
どうでもいいけど気になる第一位は・・・
富士そばの演歌歌手のポスター。
なんだ、社長の趣味だよと言ってしまえば
それもそうなのだが
もりそばなどを突付きながら、
「はて、ざるそばとの差異はなんだったかな?」
などと思考を巡らせていても
眼球の隅っこに鋭く刺さる坂本数馬
どうしても気になる。
週に5回は通う同店で 僕の背後に、いつものしかかる坂本数馬の影
ついつい、「カセットテープあります 1500円」
のコピーに揺られる自分
サブリミナルを狙った新手の広告戦略か?
IWGPでジェシーを富士そばでナンパしたというキングも
キング(窪塚)「まこっちゃん、数馬超イケテンじゃん」
マコト(長瀬)「あー面倒くせえ!どうでもいーじゃん」
などと会話したのだろうか?
それはさておき、俺に与えるだろう坂本数馬の予測される効果
×××××××××××××××
時は2020年。
今年で僕も41になった。
世間で言えばもう十分中年だけど
まだまだ若いと自負する僕。
おなかのぜい肉はだいぶついたけど
心のぜい肉はもうそぎ落とした。
そう、僕はまだまだ若い
田町の大衆居酒屋、つるの屋で大学時代の友人達と思う存分思い出話を語り合った。
大学時代に、日比谷公園の噴水に飛び込んだねとか
TはまだN子に未練タラタラだとか
そんなたわいもない話をしながら、楽しく、そしてあっという間の夜が過ぎた。
明け方の帰り道、僕らは昔のように、まるで「愛という名のもとに」さながら肩を組んで歩いた。
「東京タワー・・・きれいだね」
N子がつぶやいた。
「うん・・・」
誰かがつぶやいた。
夜明けの街をうっすらと赤く染める東京タワーは、僕たちを煌々と照らし出す。
N子がカメラを取り出すと、皆自然に寄り添い、笑顔になった
「1+1は~?」
「2・・・!」
そう言った瞬間、初老の紳士が僕らの前を横切った
「あ、もう一回!」
N子がそう言いかけた時だ。
初老の紳士が妙に、抑揚のきいた声でつぶやいた。
「すいません。撮りますよ」
あでやかな服装が印象的なその紳士は
「ハイ~♪チーズ!」
と、こぶしの効いたいい声でつぶやいた。
「ありがとうございます!」
皆一斉に礼を言う中、僕は素っ頓狂な雄たけびをあげてしまった。
「あの!!どこかでお目にかかりましたか?」
すると初老の紳士はやんわりと
「ホッホッホ。私のような平凡な顔立ちはどこにでもいるものですよ。」
と言い、静かに去っていった。
足取りが年齢を感じさせないほど軽やかだった。
「気のせいジャン!あー!それより、腹減った!なんか小腹すいたな!」
Tがぶっきらぼうに言い放った。
「そば食うぞ!富士そば!」
僕はなんだか無性にそばが喰いたくなってしまったのだ。
×××××××××××××××
これが、サブリミナルな富士そば戦略。
恐るべし坂本数馬の影!
パブロフの犬みたいなもんですな。
もみあげそば
近所に、名も無き立ち食いそば屋がある。
そう、ちょっとだけの汚れ物ならば
残さず全部出してくるような
素敵なお店。
ものの30秒で 関東風濃い口醤油五倍の、そばが出てくるが、
不思議とするりと食べられる。
とはいえ、問題点も少々
床べト。
老朽化したお水マシン(なんつーの?)
客層悪し(BECAUSE蒲田)
けど、
一番の問題は
店主のもみあげ。
長すぎる。
世界一短い詩は、蛇というタイトルで
長すぎる
の四文字だそうだが、
オレも詩を書こう
タイトル、もみあげ。
長すぎる
暫定一位タイ。(タイトル入れたら負けちゃうね)
けどね、この店主、見てるとおもろい。
口下手なのか、客に絡まれると、ややダル気味で
ふてくされるように仕込みをする姿。
仕上げにそばつゆをかける時、 クイックイとちょいナル気味に
おたまを動かす姿。 (いや、これは中村屋の天空落としより大技だよ。
小ぶりだけど)
そして、真夏の暑い時期にはほんのりと湿りかける
もみあげ≒湿度計。
けれど、けれど この店は昔から感じがいい。
80過ぎのおばあちゃんが、ほとんど毎日 一人で働いてた。
ピークの朝なんぞにいくと、おばあちゃんもうてんてこ舞。
客が食器を洗ってるシマツ。 そば屋でヒューマニズムを感じるとは。。。
哀愁漂う叙情派そば屋。
今では、すっかり、息子のモミアゲーの天下だが
それでも、おばあちゃん、休日なんぞに行くと
小さい背中を猫みたいに丸めてネギ切ってる。
息子のモミアゲーは、こんな働き者の下で すくすくと、育ち、
もみあげも、また、すくすく伸びていったのだろう。
モミアゲーに反抗期もあったかもしれない。 バイク乗り回して、将来はオートレーサーさ。
とか、 夜の校舎窓ガラス壊してまわって 将来は孤高のミュージシャンさ。 とか、
あったかもしれない。
やがて時はたち、いまじゃ蒲田のソバー
そこらじゅうで、ソバ、
出汁作ってソバー
イケメンラーメン屋店主がもてはやされる中、
モミアゲーは黙々とそばを作り続ける。
弊店間際の30分前に出される
「カレーライス終了しました」
のマジックで小さく書かれた張り紙。
ほぼ毎朝通いつめて
いつも「イカ天ソバ!」と注文すると
「イカ、もう終わちゃったんだよね」
と無愛想に言う三越前の立ち食いそば屋にはない、
腰の低さ。
屋台ラーメンが、店の目の前に出ていても
何も言わない、
寡黙さ。
店先の自販機。
ジョージアエメラルドマイルド100円。
その、
優しさ。
時代が移り変わっても
オレはこのそば屋に通い続けるだろう。
東京タワー
小山田圭吾がhideのピンクスパイダーにインスパイアーされたみたいに、僕も『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』にインスパイアされた。
そこで、電車の中でいつもの妄想。
東京タワー オカンとボクと、時々、オトン
先ず、タイトルがイイ(^O^)
そこで僕も考えた。僕が40を越えた辺りに、一丁前に自費出版する本のタイトル。
東京サワー レモンと梅と、時々、ウーロン
夢破れて有楽町のガード下、ちょい悪オヤジにもなれなかった僕はいつもの仲間とぐちって「そうだ!俺には酒があったじゃないか!」などと一人素っ頓狂な雄たけびをあげているんだろうな。
続いてくだらないのを立て続けに思いついた
かりんタワー 悟飯とオラと、時々、シェンロン
エッフェルタワー ムッシュとマダム、時々、アバンチュール
クダランネエ!
そして僕は精神を沈め、さらに熟考した。
五重のタワー 推古と太子 時々、妹子
こんな教科書があったらイイのに。
ちなみに、妹子が女だと言うのは未だに都市伝説である。
サ、本の続きでも読もうかなと思った時電車内から東京タワーではなく、あの有名レコードビルが・・・
レコードタワー エミネム、ブリちゃん、時々宇多田
あ、コレはタワーレコードだった・・・
なんて自分で寒いツッコミをしてみる((+_+))
さらに電車内から見えたのは鬱蒼と並ぶ消費者金融のビル。そこで思いつく。
サラ金タワー プロミス、アコム、ほのぼのレイク
その後、JR大森駅で途中下車。昔住んでいた街。そういえば、この駅の近くには有名な大森貝塚がある。以前この駅で降りたとき、同伴出勤のオヤジがお姉ちゃんに「ここには貝塚があるんだよ。貝ばっかり集めている古代人がいたの」とイタイ薀蓄をかましていたっけ。
そこで、俺は思いついた。クイズ番組を見ながら独り言を言ってるイタイオヤジの姿。
知っとったわー SMAP5人、TOKIOも5人
もう東京タワーとか全然関係なくなってますね。
ホームグラウンドの蒲田に着き、日課のエロビデオチェックに行く。そこで、目撃。彼氏とAVコーナーに入るエッチなお姉さん。
イイネエ。イイデスネエ。
Hなお姉さんを妄想して又も思いつく
東京バター 食パン、ホタテ、時々クリちゃん
うーん、村上龍にもインスパイアされたか。
でもちょっとだけ東京タワーに戻れて嬉しい。
そんでもってAVチェック!!!
お、まだ俺が名付け親のMONACAがいるぞ。優香似だから、キャッチコピーも「優しい香りをお届けします」。
我ながらよく思いついたもんだ。
それにしてもAVのタイトルは面白い。行列のできる公衆便所とか、パイパニックとか・・・。すごいですねえ
そこでまた思いついた
近親タワー オカンとボクと、時々、オトン
相姦号発売中!
(>_<)
東京タワーの素晴しさを語ろうと思っても結局エロになってしまうわけですね。
小満悦(こまんえつ)
みなさん、今までの人生で「ご満悦」という感情になったことがあるでしょうか?楽しかったこと、うれしかったこと、気持ちよかったこと…色々思い出してみても、そう多くは無いはず。
ある日、友人とこのことについて話していたら、「温泉旅館でうまい肴をつまみ、湯船につかって、日本酒一杯。」が最も定番というか、限りなく「ご満悦」に近いのではないかという結論に達しました。
そこで我々男3人は、なけなしの金をはたいて、伊豆に一泊二日の小旅行に出かけ、その通りのことを実践してみたのです。ところが…です。どうも、「ご満悦」という感覚には及ばないような、何かが欠如しているような感覚に襲われたのです。そう、それは…もちろん「女」です。
この時の反省を踏まえ、我々は「ご満悦」の最もポピュラーな定義を確立しました。それは、「温泉旅館でうまい肴をつまみ、湯船につかって、愛人と日本酒一杯。」です。
さてさて、新たな定義を確立したとはいえ、私たちには愛人もいませんし、彼女もいません。実際「ご満悦」にお目にかかるのは遠い未来なのかなあ…と絶望に浸っていた時、「新たな日本語の確立」という、画期的打開策を思いついたわけです。
その「新たな日本語」とは、命名「小満悦(こまんえつ)」。これは、ご満悦には到底及ばないものの、「少し楽しい」、「少しうれしい」といった日常では割とよくある感情を明確にとらえたものです。
小満悦の例としては…
・腹が減ってる時に、コンビニ弁当をダブル食いする。
・銭湯へ行って足をのばして湯船につかる。
・大衆居酒屋で刺身の10点盛りを食す。
・エビス黒ビールを飲む。
・クリスマスに彼女のいない男女同士で飲み、けっこう盛り上がる。
・DVDを購入したら、特典が予想以上に多くついていた。
・サラミ、ビーフジャーキー、マカデミアナッツなどの高級ツマミをコンビニで購入する。
以上のような時に得る感覚を、「小満悦」と呼ぶことにします。間違っても、「ご満悦」と言ってはいけません。概して、「食」に関するものが多いのが、少しむなしいような気もするのですが…。
エロ字
とある放課後の教室 女教師と教え子がいる。
生徒「先生!一番左の漢字はなんて読むの?」
先生「シックスナインよ」
生徒「ふうん。お笑いの人?」
先生「違うの。先生が教えてあげようか?」
生徒「うん!」 と言って69に合体するの図
生徒「何これ?プロレスの技?」
先生「違うのよ、そのまま先生のアソコに顔をうずめてごらん」
生徒「えっと、こう?」 先生「ハフ・・・そうよ、それがクンニ、真ん中の漢字。」
生徒「いいクンニ作ろう 鎌倉幕府だね」
先生「違うの、僕。。。クンニリングスよ」
生徒「ロードオブザリング?僕はサムが好きだよ」
先生「違うけどイイわ・・・ハフ!もう我慢できない。その可愛らしい肉棒を・・・」
生徒「え、うまい棒?」
先生「違うの!そのポークビッツをよこしなさい!ハフ!」
生徒「あれれれれ。グフッ・・・。先生!なんか、変な液が・・・」
先生「気にすること無いのよ。書家、相田みつ漏さんも、早漏で苦しんだって言うわ・・・」
生徒「早漏って、古文の候(そうろう)?」
先生「もう。かしこいのねえ、僕ちゃん」
くだらなすぎてごめんなさい。読んでくれてありがとう
エレベーターアクション
最近の趣味はもっぱら昔なつかしのファミコンをやるという寂しい小生。今ハマっているのはエレベーターアクションというゲーム。これは、マンションのエレベータを銃を持った男が右往左往アップダウンし、人殺しまくるというなんとも非情で単純なゲームだ。
そこで俺は妄想した。実写版エレベーターアクション。もちろん、実際に人殺しまくるわけではなく行き交う人々の心理戦みたいなものだ。
ここは某雑居ビル。このビルはカップルには誠に使い勝手が良くできている。1Fがラーメン屋、2Fが居酒屋、3FがBAR、4Fがアダルトグッズ屋、5Fが何故かアキバ系アニメグッズ屋、6Fがラブホテルで屋上には小規模ながら遊園地がある。
通常のカップルの正しい休日なら、まず屋上の遊園地で遊び、夜は居酒屋で談笑し、BARで「愛してるよ」などとチチクリ合い、アダルトグッズをちら見しつつ、ラブホで実戦開始。翌日ラーメン喰って帰る・・・そういう展開が予測される。ちなみに、ラーメンを喰うタイミングは人によりけりで、BARの後、締めにラーメンを食いに行く者、キスが大蒜風味になるのは嫌だと翌日行く者の二者に別れるだろう。
まさに、ショートカットキー不要のファッキントッシュなエロビルである。
しかし、上記のようなルートはあくまで定番ルート。金の無い中高生カップルならダイレクトにラブホか、あるいはラーメン→ラブホ、年末年始バイト三連荘などした暁には、遊園地→ラーメン→ラブホという夢のルートも実現するだろう。
好きなあの娘を落とそうと目論んでいる男性なら、まず「ラーメン食いに行こうよ」などと行って1Fへ。次のデートで2Fの居酒屋まで行き、3回目のデートでBARまで行ってゴチった上に、アダルトグッズ屋で様子をうかがい、さて、いよいよ・・・となったところで「今日は帰るね」と言われて現実の厳しさを垣間見たりするかもしれない。そして一言「やっぱりアダルトグッズ屋は次回にすべきだったかなあ・・・」などとつぶやくのだろう。
いずれにせよ迷惑なのは純粋に5Fのアニメグッズ屋に行きたい童貞君たちで、彼らはきっと「ちぇ、またラブホにしけこむのかよ」と思いつつ、上階に行くカップル達を哀れみの目で羨望するのだろう。
男と女、オタクとカップル・・・そんな人々の欲望や嫉妬がうずめきあい、必然的に駆け引きを要求されるこのビルのエレベータではまさにぐつぐつと煮えたぎった心理戦が起きているような気がするのだ。
こんな便利なビルの名前はやっぱり、ものぐさビル。いや、ものぐさ萌えビルだったりする。
二人のカリスマ店員
うちの近所(西蒲田)には二人のカリスマ店員がいる。カリスマというと死語に近いが、その二人は少なくとも僕の中では光っていて、他に見つかる言葉もないので敢えてそう呼ばせて頂こう。
一人目はコンビニで働くA君(推定22歳)。彼の得意技はレジの早打ちで、テンキーマスターのごとく巧みにさばいてあっという間に会計を終わらせてしまう。小銭を探すこっちがプレッシャーを感じてしまうほどの驚くべき早業なのだ。
もう一つ彼が秀でているのは状況判断能力。レジ前にちょっと行列ができていたかと思うと、店の奥からでさえ物凄い勢いで駆けつけ、にこやかに接客し、むさ苦しい僕にでさえ、アイドルサイン会のごとくきちんと両手でつり銭を返してくれるのだ。最近は公共料金しか支払いに行かない僕だが、そんな僕にも彼は秋晴れの青空のごとく澄み切った声で「いつもありがとうございます」と声をかけてくれるのだ。
昔僕がミニストップの深夜でバイトしていた時は、レジ裏でニコチン吹かしながらエロ本読んでいるようなやる気のなさだった。彼の接客能力はそんな当時の僕の100倍以上と言っても過言ではないだろう。やる気の無い店員といえば、その店にはとんでもない男がいた。10円のつり銭を返すときに10円玉が無いと舌打ちし、5円玉2枚で返すというツワモノなのである。当然客にキレられるわけであるが「金は金だろ」と言ってねじ伏せてしまうのが彼の凄さであった。全く持って恐ろしい男だ。
続いて二人目のカリスマは、近所の100円ショップで働くBさん(推定40歳)。彼女は一見昔綺麗だったんだろうなあ・・・と思えるほどの中々の容姿の持ち主なのだが、「わたしゃもう人生疲れました」というアンニュイな雰囲気をかもし出しているのも事実である。そこが、たまらない。
レジを打つのももたつくし、商品の場所を尋ねると「えーっと
」と言ってややしばらく悩んでしまう。こっちが当に場所に気づいてしまってもまだ悩んでいる・・・そんな感じなのだ。彼女が店で働き始めたときは「新人だからしょうがないなあ」と思っていたが、半年たった今でも全く進歩していない。
先日紙を綴じる紐を探していて見当たらなかったため、近くの店員に尋ねた。腰を上げたのは運悪くBさんだった。しかしいつもとは違い「紐ですね。はいわかりました!」と言って心なしか嬉しそうなのだ。場所を知っているのかなと思ってしばらく見ていたが一向に見つからない様子。他の人に聞こうかなと思っていた矢先、彼女が「お客様!ありました!」と満面の笑みで応えてくれた。その時の彼女の笑顔は、先ほどのA君の笑顔とは別物で、少女のごとく純粋に微笑んでいた。
きっとBさんは若いバイトの連中には「Bさん使えない・・・」などと煙たがれているのだろう。ひょっとしたら飲み会を開くときなどにも「Bさん誘う?どうする?」などと囁かれているのかもしれない。
Bさんはきっとその昔は事務職なんぞをして女子社員には「とろい」「不思議ちゃん」などと陰口を叩かれていたのだろう。しかしなぜか社内一のイケメンリーマンの目にかけられ、女子社員の羨望を受けながらも愛を育んだ・・・。やがて子供もでき幸せな生活を送っていた二人であったが、イケメン亭主が一念発起して起業・・・しかし事業に失敗。Bさんはパート生活を余儀なくされた・・・なんてまたしても妄想。
パートのおばさんといえばうちのおふくろも数年前まで魚屋で朝早くから刺身用の魚などをさばいていたそうな。僕の学費を稼ぐためだったかと思うと涙モノである・・・が、僕が大学を出たとほぼ同時に仕事をやめて現在は藤木直人の追っかけなんぞをしていると聞いたので一安心。
今度Bさんに声をかけてみようかな・・・恋愛対象ではないが友達にはなってみたい。
布団にまつわるイタイ話
布団が恋人になって早10ヶ月。寂しい男だ。
布団を又に挟んで寝るという癖は幼少の頃から変わらないが、冬でも全裸で寝るという妙な習慣は、思春期の真っ只中、中学時代から始まったような気がする。
AV全盛時代の今となっては、好きなあの子のこと≒布団だと考えてアハンウフンなどという色事はさすがにめったにしないが、それでも必然的に木綿のそれは僕のチン○を優しく包んでいてくれたりもするのだ。
そんな折、僕はふと思った。3年間愛用しているこの布団は、僕の分身なのではないかと・・・たまに実家に帰ると部屋で僕の布団の上で堂々と寝ているバカ犬チャーミーこと、16年間の朋友がそう思い起こさせてくれるのだ。
よく超能力者がTVで失踪者のハンカチ一枚でその行方を捜したりするが、布団を使えばもっと効率が上がるのではないだろうか?
そして、その延長線上に考えてしまうのが、布団≒僕の前世という妄想だ。
前世とか輪廻とか超空間的なとか形而上学的なものなんかは、意外と日常で触れ合っていながらその意義に気づかないものだったりするんじゃあないだろうか。
僕の布団は、今の僕にとってどんな女よりも股座にフィットする感覚を心得ているし、僕の汗、匂い、その他さまざまなエキスで満ち溢れているのだ。ところが、僕は布団を寝床としか利用していない。布団の気持ちなんか何もわからない。
親や兄弟恋人などを大切にするのは当たり前だが、死んだときに「なんだよ!ヤツは近くにいたのかよ!」とツッコミを入れたくなるほど身近で気づかないところに大切なものは潜んでいるような気がする。
結論
布団ほせよ!服着ろよ!